国鉄タキ900形貨車
国鉄タキ900形貨車(こくてつタキ900がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車(タンク車)である。 本形式と同じ専用種別であるタキ850形についても本項目で解説する。 タキ900形タキ900形は、ベンゾール専用の28t 積タンク車として1949年(昭和24年)12月28日に2両(タキ900 - タキ901)が日本鋼管1社にて製作された。 記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。 本形式の他にベンゾール専用種別とする形式は、タ1000形(48両)、タム3200形(5両)、タム3250形(83両)、タム23250形(15両)、タサ1000形(13両)、タサ1050形(2両)、タサ1100形(6両)、タサ4400形(1両)、タキ200形(初代)(1両)、タキ850形(1両、後述)、タキ950形(2両)、タキ1800形(65両)、タキ4150形(1両)、タキ6450形(3両)、タキ14400形(11両)の15形式が存在した。 落成時の所有者は、日本製鐵1社のみでありその常備駅は室蘭本線の東室蘭駅であった。1950年(昭和25年)7月20日に富士製鐵へ、更に1970年(昭和45年)7月24日に新日本製鐵へ名義変更した。 タンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製であり、蒸気加熱管を装備している。 荷役方式はタンク上部にあるマンホールからの上入れ、液出管からの下出し式である。 塗装は黒色、寸法関係は全長は13,400mm、全幅は2,220mm、全高は3,673mm、台車中心間距離は9,300mm、実容積は32.5m3、自重は22.5t、換算両数は積車5.0、空車2.0であり台車はアーチバー式のTR20である。 1976年(昭和51年)4月19日に2両そろって廃車となり同時に形式消滅となった。 タキ850形
タキ850形は、ベンゾール専用の25t 積タンク車として1953年(昭和28年)6月30日に1両(コタキ850)が若松車輌にて製作された。 記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。 所有者は、三井化学工業(その後三井化学へ社名変更)でありその常備駅は鹿児島本線の大牟田駅であった。1968年(昭和43年)10月21日に三井東圧化学(現在の三井化学)へ名義変更した。 タンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材、SS41現在のSS400)製であり、蒸気加熱管を装備している。 荷役方式はタンク上部にあるマンホールからの上入れ、液出管からの下出し式である。 塗装は黒色、寸法関係は全長は10,800mm、台車中心間距離は6,780mm、実容積は29.0m3、自重は19.2t、換算両数は積車4.5、空車2.0であり台車はアーチバー式のTR20である。 1977年(昭和52年)12月5日に廃車となり同時に形式消滅となった。 参考文献
関連項目 |
Portal di Ensiklopedia Dunia