国鉄タキ6650形貨車
国鉄タキ6650形貨車(こくてつタキ6650がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)に在籍した私有貨車(タンク車)である。 本項目では本形式と専用種別が同一のタキ6950形についても解説する。 タキ6650形タキ6650形は、コンクリート混和剤専用の30t 積タンク車として1967年(昭和42年)4月18日に1両(コタキ6650)が日本車輌製造にて製作された。その後本形式は増備されることなく、形式消滅まで1形式1両のみの存在であった。 記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。 本形式の他にコンクリート混和剤を専用種別とする形式にはタキ6950形(4両、後述)の1形式が存在した。 所有者は石油荷役(現在のニヤクコーポレーション)であり、常備駅は塩釜線の塩釜埠頭駅であった。 タンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材 SS41、現在のSS400)製のドームなし直円筒型であり、荷役方式はタンク上部にある積込口からの上入れ、吐出管からの下出し式である。 車体色は黒、寸法関係は全長は10,100mm、全幅は2,470mm、全高は3,569mm、台車中心間距離は6,000mm、実容積は22.0m3、自重は14.0t、換算両数は積車4.5、空車1.4であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Cであった。 1983年(昭和58年)12月21日に廃車となり同時に形式消滅となった。車齢16年と短命な形式であった。 タキ6950形
タキ6950形は、コンクリート混和剤専用の35t 積タンク車として1980年(昭和55年)12月23日から1982年(昭和57年)10月18日にかけて4両(タキ6950 - タキ6953)が日本車輌製造1社のみにて製作された。 所有者は藤沢薬品工業(現在のアステラス製薬)の1社のみであり、東海道本線貨物支線(通称:名古屋港線)の名古屋港駅を常備駅とした。 タンク体はステンレス鋼製(SUS304L)のドームなし直円筒型であり、荷役方式は積込みはマンホールからの上入れ式、荷降ろしは吐出管からの下出し式である。タキ6952、タキ6953は内部が隔壁により仕切られており前区画(B室)、中央区画(A室)、後区画(B室)の3室構造であった。前後区画(前区画と後区画は連通管にて結合)と中央区画に同時に異なる2種類の積荷も運用可能であったが、各種の制限もあった。このためマンホールは3箇所、吐出管は2箇所あった。 車体色は黒、寸法関係は全長は12,200mm、全幅は2,500mm、全高は3,763mm、タキ6952 - タキ6953は3,818mm、台車中心間距離は7,900mm、実容積は29.9m3、タキ6952 - タキ6953は30.0m3、自重は15.0t、タキ6952 - タキ6953は16.7t、換算両数は積車5.0、空車1.6であり、台車はベッテンドルフ式のTR213Cである。 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車(4両)の車籍がJR貨物に継承されたが、1996年(平成8年)5月に4両とも廃車となり同時に形式消滅となった。 年度別製造数各年度による製造会社と両数、所有者は次のとおりである。
参考文献
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