国鉄タキ5700形貨車
国鉄タキ5700形貨車(こくてつタキ5700がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車(タンク車)である。 概要本形式は、塩素酸石灰液専用の35t積タンク車として1957年(昭和32年)3月13日から1971年(昭和46年)4月23日にかけて9ロット14両(コタキ5700 - コタキ5713)が日本車輌製造の1社のみで製作された。 記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「コタキ」と標記する。 本形式の他に塩素酸石灰液を専用種別とする形式には、他に例がなく唯一の存在であった。 落成時の所有者は日本曹達、丸正産業の2社であり、常備駅は全て信越本線(現・えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン)の二本木駅であった。1977年(昭和52年)11月9日に丸正産業所有車1両(コタキ5706)が日本曹達へ名義変更された。 タンク体は普通鋼(一般構造用圧延鋼材)製のドーム付き直円筒型であり断熱材を巻いてキセ(外板)を装備した。荷役方式はタンク上部にある積込口からの上入れ、液出管と空気管使用による上出し方式である。 車体色は黒、寸法関係は全長は10,900mm、全幅は2,380mm、全高は3,655mm、台車中心間距離は6,800mm、実容積は23.0m3、自重は18.0t - 18.9t、換算両数は積車5.5、空車1.8であり、台車はベッテンドルフ式のTR41Cである。 1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には全車(14両)の車籍がJR貨物に継承されたが、1996年(平成8年)3月に最後まで在籍した2両(コタキ5700、コタキ5706)が廃車となり同時に形式消滅となった。 年度別製造数各年度による製造会社と両数、所有者(落成時の社名)は次のとおりである。
参考文献
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