グラクソ・スミスクライン
グラクソ・スミスクライン(英: GSK plc)は、イギリス・ロンドンに本社を置く世界有数の規模を持つグローバル製薬企業。略称はGSK。ロンドン証券取引所、ニューヨーク証券取引所上場企業(LSE: GSK NYSE: GSK)。 日本では、グラクソ・スミスクライン株式会社(GlaxoSmithKline K.K.)が現地法人として置かれている。 概要ステロイド吸入剤などの気管支喘息治療薬やヒスタミンH2受容体拮抗薬「ザンタック」などを開発・発売していたグラクソと、ゾビラックス(抗ヘルペスウィルス剤)やレトロビル(抗HIV薬)など世界で初めて抗ウイルス薬の開発に成功したバローズ・ウェルカムが1995年に合併(日本法人は1998年に合併)してグラクソ・ウエルカムとなった。その後、世界初のH2ブロッカー薬タガメットや、オーグメンチン(ペニシリン系抗生物質)、パキシル (SSRI) など世界的売上規模を誇る製品を開発・発売してきたスミスクライン・ビーチャムとグラクソ・ウエルカムが2000年に合併(日本法人は2001年1月に合併)して発足した。 ザンタックとタガメットは同薬理をもつ同効の競合品であり、自社品同士での競合を避けるために、タガメットは他社販売へ移管している。日本では、タガメットは大日本住友製薬が販売、ザンタックは第一三共との共同販売活動を行っていたが、2008年4月1日から自社流通のみに変更した。 なお、グラクソ・ウエルカム、グラクソ・スミスクラインそれぞれの合併時に売上規模などで世界1位となったが、その後ファイザーがワーナー・ランバート(2000年)、ファルマシア(2003年)などを買収して世界1位となっている。 ルコゼード、ライビーナとその事業基盤をサントリー食品インターナショナルに2106億円で譲渡した [4]。 2022年7月18日(英国時間)、GSKグループからコンシューマー・ヘルスケア事業が分離し、「ヘイリオン」グループが設立された。日本においてはヘイリオングループへの独立後も「グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社」の法人名や取扱製品における「GSKロゴ」を継続して使用していた[5]が、2024年9月2日付で「Haleonジャパン株式会社」に商号変更した[6]。 施設グラクソ・スミスクラインの最大の市場は米国で、米国本社事業(研究所を含む)はペンシルベニア州フィラデルフィア海軍造船所跡地とノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パークで行われている。 日本法人
日本では、2002年11月にアース製薬と米国のブロックドラッグ(Block Drug、2001年GSKが買収)が提携していた「ブロックドラッグジャパン」(旧小林ブロック(小林製薬の子会社))の経営を統合し、ブロック社製造の商品もグラクソ・スミスクラインが受け持つようになる。2005年11月よりアラガン株式会社が輸入販売していたボトックスを扱うこととなった。また、2015年3月には、コンシューマーヘルスケア事業本部がノバルティス ファーマ株式会社のOTC事業部と統合し、両社の合弁事業として、グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン株式会社(現・Haleonジャパン株式会社)が新たに設立された(詳細はヘイリオン#日本法人を参照)。 主な商品日本国内で流通するグラクソ・スミスクラインの商品は、他社への製造委託品を除き、ほぼすべてを今市工場(栃木県日光市)で製造している[7]。
製造中止
不正2012年アメリカ、副作用隠蔽など2012年、アメリカ合衆国でグラクソ・スミスクラインが30億米ドルの罰金を支払うことになったのは、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)のパキシル(パロキセチン)の小児での有効性を示さず、自殺行動のリスク増加にかかわらず、子供や青年への適応外用途をうたったことや、糖尿病治療薬のアバンディアの鬱血性心不全などの危険性について、臨床データを提出するのが遅れたため、6年間アメリカ食品医薬品局の警告表示が不足していたこと、抗うつ薬ウェルブトリンや抗てんかん薬のラミクタールを、適応外用途で病気喧伝したことが理由である[10]。これにより、アメリカ合衆国司法省における罰金最高額の記録を塗り替えた[11]。 2013年日本、利益相反子宮頸がんワクチン(ヒトパピローマウイルスワクチン)に関して、日本での定期接種の推進のための報告書などにも使われた研究は、利益相反行為とGSKの所属を隠蔽し、発表された論文であった[12]。 中国ほか5か国、賄賂2013年に、中華人民共和国での贈賄事件を皮切りに、ポーランド、イラク、ヨルダン、レバノン、シリアでも疑惑が起こり、シリアでは法律に違反して医師や薬剤師、政府高官に対して、現金や講演料、接待といった形で贈賄を行い、2014年5月にもイギリスの重大不正捜査局(SFO)による刑事捜査や、アメリカ合衆国司法省も連邦海外腐敗行為防止法に違反する疑いで調査を開始している[13]。 2014年中国、賄賂罪グラクソ・スミスクラインの中国法人は、2014年9月、贈賄罪によって30億元(約530億円)の罰金が言い渡された。同社幹部5人には、執行猶予付きの2年〜3年の懲役刑が言い渡され、うち1人は国外退去となった。 提供番組(2022年10月現在)
現在の提供テロップはグラクソ・スミスクラインである。過去の提供テロップは小林ブロック後のブロックドラッグであり、その他には週替わりでテレビ番組に提供するが、基本的にスポットCM。 以前の社名(小林ブロック後のブロックドラッグ)時代から、数々のテレビ番組などの提供番組ではポリデントまたはポリグリップのCMが放映されていた。 過去の提供番組
歴代CM出演者現在過去
脚注出典
関連項目
外部リンク
|