アバディーン (企業)
アバディーン(英: abrdn plc)は、資産運用を中心に取り扱う投資顧問会社。イギリス・スコットランド・エディンバラに本社を置き、世界80カ国以上で事業を展開している。日本法人はアバディーン・ジャパン株式会社。ロンドン証券取引所上場企業(LSE: ABDN)。 沿革現在のアバディーンの組織は2017年8月、アバディーンを本拠とする資産運用会社のアバディーン・アセット・マネジメント(Aberdeen Asset Management plc)と、エディンバラを本拠とする生命保険会社のスタンダード・ライフ(Standard life plc)の合併により設立された[1]。 スタンダード・ライフのルーツは1825年に設立されたThe Life Insurance Company of Scotlandに遡る[2]。同社は1832年にStandard life Assurance Companyと改称し、1847年にはインド・中国・ウルグアイに代理店を開設、1910年に企業年金の運用を開始した[2]。1998年11月、資産運用部門を担うスタンダード・ライフ・インベストメンツ(SLI)が業務を開始、2006年7月、スタンダード・ライフはロンドン証券取引所に上場した[2]。2014年7月、スタンダード・ライフはグラスゴーを拠点とするIgnis Asset Managementの買収を発表[3]、生命保険会社を中心としてきたスタンダード・ライフにおいて、資産運用部門の強化が進められており[4]。2010年7月、SLIは中央三井信託銀行と業務提携を締結[5]、後身の三井住友信託銀行は2016年6月、SLIとの提携拡大を発表していた[6]。 アバディーン・アセット・マネジメントは1983年、アバディーンの投資信託会社からのマネジメント・バイアウトにより設立され、1991年にAberdeen Trust plcの企業名でロンドン証券取引所に上場、1997年にアバディーン・アセット・マネジメントへと改称した[7]。1990年代を通じてシンガポールや香港に拠点を設けるなど、アジア・新興国地域に事業を発展させ、2000年以降はバークレイズ[8]、ドイチェ・アセット・マネジメント(ドイツ銀行系列)[9]、クレディ・スイス[10]など、有力金融機関から資産運用関連事業の買収を続け、2013年にはロイズ・バンキング・グループからイギリス有数の資産運用会社であったScottish Widows Investment Partnershipを購入した[11]。 2017年3月、スタンダード・ライフとアバディーン・アセット・マネジメントの合併が発表され[12]、欧州の資産運用事業者としてはリーガル&ジェネラルに次ぐ規模となった[13]。両社の資産運用部門は「アバディーン・スタンダード・インベストメンツ(Aberdeen Standard Investments, ASI)」ブランドのもとで運営されることになった。 2021年4月、スタンダード・ライフの商標をイギリスの保険会社フェニックス・グループ・ホールディングスに売却し、社名を「Abrdn(アバディーン)」に変更した[14]。 日本における事業日本法人は、本国法人の合併を受けて2017年12月、旧アバディーン・アセット・マネジメント日本法人の「アバディーン投信投資顧問株式会社」(2009年7月設立)と、旧スタンダードライフ日本法人の「スタンダード・ライフ・インベストメンツ・ジャパン株式会社」(2015年1月設立)の合併により「アバディーン・スタンダード・インベストメンツ株式会社」の社名で設立[15]、2021年9月「アバディーン・ジャパン株式会社」(abrdn Japan Limited)に商号を変更した[16]。オフィスは旧スタンダードライフ日本法人と同様であり、東京(大手町フィナンシャルシティ)にある。 出典
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