ケリー・グループ (アイルランドの企業)
ケリー・グループ(英: Kerry Group plc)は、香味料や栄養剤など食品成分の開発や、食品の生産を行う多国籍企業。アイルランドのケリー県トラリーに本拠を置き、世界40カ国以上に拠点を持つ。日本法人はケリー・ジャパン株式会社。ユーロネクスト・ダブリン、ロンドン証券取引所上場企業(ISEQ: KRZ、LSE: KYGA)。 沿革1972年、ケリー県・Listowelで、県の保有するDairy Disposal Companyと、8つの農業協同組合、アメリカ合衆国のErie Casein Company Inc.の共同出資により設立された[1]。設立の目的はアメリカ市場向けの牛乳の生産であり、牛乳と乳製品が初期の生産の中心であったが、1980年代に入ると肉製品など分野の多様化に着手、またシカゴとロンドンに拠点を開設、アメリカ企業の買収を開始し国際化を進めた[1]。1974年以降収益を17年連続で増加させ、1986年10月、アイルランド証券取引所の上場企業となった[1]。 2001年にマレーシア・ジョホールバルに拠点を開き、中国や日本企業への販売を強化する一方[1]、2004年3月、食品原材料を扱うQuest Food Ingredients Groupを買収[2]、2005年8月にインド料理やタイ料理を扱うNoon Productsを買収[3]、2009年にはアメリカ・ウィスコンシン州に開発拠点を設立した[1]。2011年9月、香味料メーカーのCargill Flavor Systemを買収[4]、アイルランド経済が不況下にあった2012年以降、大規模な投資計画に着手し[5]、2013年10月、ドバイに開発拠点を設立[6]、2014年2月、アジア市場への要としてシンガポールに開発拠点を設立[7]、2015年10月にはWellmune、Red Arrow Products、Island Oasisのアメリカ食品3社を一挙に買収した[8]。 現在ケリー・グループの事業は、アジアやラテンアメリカを含むグローバル市場を対象に、食品・飲料成分や医薬品の開発を行うKerry Inc.と、アイルランドとイギリスの市場向けに冷蔵・冷凍食品を中心とした食品ブランドを生産するKerry Foods[9]、牛乳の製造を行うKerry Agribusinessの3部門に分かれている[10]。 日本におけるケリー・グループ日本法人「ケリー・ジャパン株式会社」(Kerry Japan K.K.)は、2004年に設立され、東京(港区)にオフィスを持つ。大手食品メーカーを顧客に、乳製品・酵母などの食品原料の販売を行っている。また、グループの一部門であるWellmuneのブランドで、免疫健康食品を販売している。 出典
外部リンク
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