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この項目では、抽象名詞としての「長寿」について説明しています。固有名詞の「長寿」については「長寿 (曖昧さ回避)」をご覧ください。 |
長寿(ちょうじゅ)とは、寿命が長いこと、長生きすることを指す[1][2]。また物事が長く持続している様子のことをいう。本項では特記以外、ヒトの長寿について詳述する。
長寿の祝い歳
日本においては以下に記す祝い歳がある。本来これら(還暦および大還暦を除く)は全て数え年での祝いであるが、現在は満年齢で祝う場合も多い。
- 60歳(≒数え61歳) 還暦(かんれき)、華甲(かこう)
- 70歳 古希(こき)
- 77歳 喜寿(きじゅ)
- 80歳 傘寿(さんじゅ)
- 81歳 半寿(はんじゅ)、盤寿(ばんじゅ)
- 88歳 米寿(べいじゅ)
- 90歳 卒寿(そつじゅ)
- 99歳 白寿(はくじゅ)
- 100歳 百寿(ひゃくじゅ・ももじゅ)、紀寿(きじゅ)
- 108歳 茶寿(ちゃじゅ)、不枠(ふわく)
- 111歳 皇寿(こうじゅ)、川寿(せんじゅ)
- 119歳 頑寿(がんじゅ)
- 120歳 大還暦(だいかんれき、≒数え121歳)、昔寿(せきじゅ)
上記のほかに112歳以上を珍寿(ちんじゅ)として毎年祝うこともある。
なおギネス世界記録(GWR)は「Guinness World Records 2014(ギネス世界記録2014)」で、日本人の平均寿命は男性が80.1歳、女性が87.2歳、男女平均が83.7歳と発表している。それによると、最も平均寿命の長い国は日本(193カ国中)[3]。
存命中の世界の長寿者
GWR、及びアメリカの老年学研究団体「ジェロントロジー・リサーチ・グループ(GRG)」の長寿者ランキングリスト
及びその関連組織LongeviQuestを参考に掲載する。
存命中の日本の長寿者
上述リンクを参考に掲載する。
存命中の世界の男性長寿者
上述リンクを参考に掲載する。
存命中の日本の男性長寿者
上述リンク、厚生労働省の発表を参考に掲載する。
115歳以上に達した世界の長寿記録
アメリカの老年学研究者団体「ジェロントロジー・リサーチ・グループ(GRG)」にて認定された者を掲載する。
生没年月日はグレゴリオ暦で表記。
- ^ ただし、ある時期から身体的特徴が劇的に変化していることなど複数の疑義が提出されている。
国別の長寿記録一覧
歴代の長寿世界一記録者(1951年以降)
ギネス世界記録として認定されている者を掲載する[4]。なお、この表における「歴代の長寿世界一記録者」とは「存命中に世界最高齢であった人物」の事を指す。生没年月日はグレゴリオ暦で表記。没年月日でのソートで元の順序に戻る。
歴代の男性長寿世界一記録者
ギネス世界記録として認定されている者を掲載する[5]。なお、この表における「歴代の男性長寿世界一記録者」とは「存命中に世界最高齢であった人物」の事を指す。生没年月日はグレゴリオ暦で表記。没年月日でのソートで元の順序に戻る。
歴代の長寿日本一記録者
- この表における「長寿日本一」「長寿世界一」とは「存命中に日本、または世界で最高齢であった人物」の事を指す。
- 生没年月日はグレゴリオ暦で表記。名前でのソートは50音順。没年月日でのソートで元の順序に戻る。
- 氏名の横に(*)のついている人物はGRG未確認であるが、生年月日に疑いの余地が少ないため、参考資料として掲載する。
歴代の男性長寿日本一記録者
- この表における「長寿日本一」「長寿世界一」とは「存命中に日本、または世界で最高齢であった人物」の事を指す。
- 生没年月日はグレゴリオ暦で表記。名前でのソートは50音順。没年月日でのソートで元の順序に戻る。
世界最高齢ではなかった人物
ギネス世界記録非認定の主な長寿者
不確かな記録を含む。ただし、デーモン閣下のような一般的にテレビなどで長寿と言及されない人物は対象外とする。
2001年以後没又は存命
2000年以前没
伝説・神話の長寿
高齢で死去した著名人
長寿そのものによって著名となった人物以外のいわゆる著名人にも100歳以上の長寿者は多い。例えば、日本の内閣総理大臣経験者の最高齢記録は東久邇稔彦の102歳である。
長寿法にまつわる逸話
- 古代ギリシア、ローマからおこなわれる処女回生術という延命術は旧約時代に若い処女に接触することにより衰弱した老人を回生させ、長寿にすると考えられたことにもとづく。中国にも房中術という同様の手法がある。
- 徐福は始皇帝から不老不死の仙薬をもとめて蓬萊山につかわされ、日本の紀州で死んだとされている。
- ヨーロッパで錬金術が発達したのは、不老不死の霊薬を得ることができなかったからでもある。
- フランスのfrは生殖腺の機能減退が老衰の原因であるとして青年の睾丸エキスを採取し、みずからの身体に注射した。
- オーストリアの生理学者・シュタイナッハ(de:Eugen Steinach)は1921年、輸精管を結紮すれば睾丸の間質細胞が増殖して回春すると唱え、その研究所には手術希望者が集まり、日本の榊保三郎はこれを継承した。
- フランスのヴォルノフ(Serge Voronoff)は1927年、老衰した睾丸または卵巣を交換すれば回春し容易に125歳の長寿を得るといい1930年に来日した。
- ロシアのイリヤ・メチニコフは腸内細菌による中毒が老化の原因であるとして、乳酸菌の効果を力説した。
- フランスの医師・オリヴィエは3年間みずからの身体に珪酸を注射し動脈硬化および慢性腎炎をまぬかれ70歳で心身ともに回春したといい、1911年にドイツのロストック大教授・キューン(Kühn)は珪酸ナトリウム溶液の静脈注射で動脈硬化を防止し長寿を達し得ると言った。
- 日本国憲法下の内閣総理大臣として初のセンテナリアンとなった中曽根康弘は100歳の誕生日の談話で「規則正しい生活に加えて、常に森羅万象に興味を持つこと。探求心と好奇心が大事」と語っている[42]。アメリカのフロリダ大学などの研究者も、規律ある生活に関連するような規律ある性格は、人の寿命を5年延ばすことに関連していると主張しており[43]、ハーバード大学医学部も新しいことを学ぶことは、体と脳の健康に良いと主張している[44][45]。
脚注
注釈
- ^ ギネス非認定の長寿世界一の可能性のある者として吉田トメがいる。
- ^ 1889年9月1日生まれという説も(その場合、年齢は114歳271日となる)。
- ^ a b c d 実際の誕生日は3月19日とされる(その場合、年齢は116歳85日となる)。
出典
- ^ “長寿(ちょうじゅ)の意味”. goo国語辞書. 2019年12月5日閲覧。
- ^ 字通,世界大百科事典内言及, 日本大百科全書(ニッポニカ)、精選版 日本国語大辞典、デジタル大辞泉、普及版. “長寿とは”. コトバンク. 2022年8月4日閲覧。
- ^ Guinness World Records 2014 p.120
- ^ a b World’s oldest living person titleholders (ジェロントロジー・リサーチ・グループ)
- ^ “World’s oldest living man titleholders” (英語). Gerontology Research Group. 2024年8月21日閲覧。
- ^ “最高齢は115歳女性 東京・渋谷区在住”. 47news. (2015年4月1日). オリジナルの2015年4月2日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150402163352/http://www.47news.jp/CN/201504/CN2015040101001330.html
- ^ Anonymous man of Tokyo (1914) 2024年9月26日閲覧
- ^ a b c d “World's Oldest Person Titleholders(since 1955)”. Gerontology Research Group. 2010年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年10月27日閲覧。
- ^ [1]
- ^ [2]
- ^ “Dhaqabo Ebba” (英語). OromianEconomist (2015年5月14日). 2022年3月31日閲覧。
- ^ “世界最高齢のインドネシア人男性が死亡、享年146歳”. TRT (2017年5月2日). 2017年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月31日閲覧。
- ^ “「世界最高齢146歳」のインドネシア男性が死去”. 朝日新聞デジタル (2017年5月2日). 2022年3月31日閲覧。
- ^ “世界最高齢か?!!インドネシアに145歳のおじいさん現る”. AOLニュース (2016年8月30日). 2016年9月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月31日閲覧。
- ^ “「世界最高齢」男性が死去、インド紙が報道”. MSN産経ニュース (2008年8月20日). 2008年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月18日閲覧。
- ^ “中国最高齢女性、135歳で死去 新疆ウイグル自治区”. AFPBB News. (2021年12月20日). https://www.afpbb.com/articles/-/3381594 2021年12月20日閲覧。
- ^ “中国の最高齢者は127歳女性”. newsclip (2013年10月18日). 2022年3月31日閲覧。
- ^ “132歳?グルジア女性死亡 「長寿の秘訣はウオツカ」”. 朝日新聞. (2012年10月8日). オリジナルの2012年10月8日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121008104032/http://www.asahi.com/international/update/1008/TKY201210080228.html 2022年3月31日閲覧。
- ^ “Indígena que teria 131 anos morre no interior do AC: 'mais antiga matriarca de todos os territórios do povo Huni kui'” (ポルトガル語). G1 (2022年5月22日). 2022年5月23日閲覧。
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- ^ “'World's oldest woman' dies at 130... after slipping in bathroom of new flat Kazakhstan gave her to celebrate her age”. デイリー・メール. (2009年5月11日). オリジナルの2012年10月16日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20121016172633/https://www.dailymail.co.uk/news/article-1180580/Worlds-oldest-woman-dies-130--slipping-bathroom-new-flat-given-celebrate-age.html 2021年2月2日閲覧。
- ^ “中国「127歳」女性死亡 記録正しければ61歳で出産”. 朝日新聞 (2013年6月11日). 2013年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年3月31日閲覧。
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- ^ “Mexico's Leandra Becerra Lumbreras becomes oldest person who ever lived at 127”. Georgia News Day (2014年8月31日). 2014年9月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年10月25日閲覧。
- ^ ペルーの男性、世界最高齢に名乗り 19世紀生まれの124歳 時事通信、2024年4月11日
- ^ Shaalan, Hassan (2012年12月22日). “'124-year-old' Arab-Israeli woman dies” (英語). Ynetnews. https://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4323052,00.html 2012年12月24日閲覧。
- ^ “チチカカ湖の近く 123歳のインディアン発見 たくさん歩いてコカを噛む”. ロシアの声 (2013年8月17日). 2013年9月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年6月20日閲覧。
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- ^ The Oldest Human Beings
- ^ “中曽根氏が100歳「最後のご奉公に努める」”. YOMIURI ONLINE. (2018年5月27日). オリジナルの2018年5月27日時点におけるアーカイブ。. https://archive.md/QgY3m 2022年11月19日閲覧。
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- ^ Godman, Heidi (2022年8月1日). “The little things that can improve your health” (英語). Harvard Health. 2022年9月7日閲覧。
- ^ Solan, Matthew (2022年9月1日). “The mental powers of super-agers” (英語). Harvard Health. 2022年9月7日閲覧。
関連項目
- 歴史文書で長命な人物
- メトシェラ - 聖書に登場する最長命の人物。969歳。
- 神武天皇 - 古事記で137歳、日本書紀で127歳。
外部リンク