国道195号(こくどう195ごう)は、高知県高知市から徳島県那賀郡那賀町を経由して、徳島市に至る一般国道である。
概要
ほぼ全区間が片側1車線の快走コースで占められる。以前は未改修区間が多かったものの改良工事が進んでおり、残るは高知市内の旧道区間や徳島県那賀郡那賀町内の一部程度となっていたが、那賀町内も2車線のバイパスを建設中である。
路線データ
一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
歴史
路線状況
高知県では、高知市の葛島橋(かづらしまばし)東詰から南国市の中心部にかけてとさでん交通後免線のすぐ北側を通過する。この区間では電柱が車道部分にまではみ出して立っており、大型車同士の離合は実質的にできない。この区間は、現在高知南国バイパス(仮称)を計画中である。南国市中心部では、交通量が多いにもかかわらず片側1車線幅であり、また歩車道区分もないなどの理由から、最高速度が30 km/hに規制されている。この区間も、南国バイパス(仮称)を計画中である。
徳島県では、那賀町(旧木頭村)の折宇地区に、延長3 kmほどの1車線区間が存在する。これはかつて那賀川上流域に細川内(ほそごうち)ダムの建設計画(後に撤回)があり、その工事に伴って折宇地区の国道通過地点が変更を余儀なくされる可能性があったためである。この区間も、折宇バイパス(仮称)を計画中である。那賀町(旧上那賀町)の国道193号との重複区間にある出合トンネルでは、信号機を利用しての片側交互通行規制が敷かれていたが、この区間も2017年(平成29年)3月19日に出合ゆず大橋を含むバイパスが完成した。那賀町の那賀川沿いの崖は落石が少なくなく、2006年(平成18年)6月11日には那賀町大久保地区で国道走行中の軽乗用車を落石が直撃する事故が発生した。この区間も大久保バイパス(仮称)を計画中である。
バイパス
- あけぼの街道:高知県高知市弥右衛門 - 香美市土佐山田町中組。全長11.5 km。2013年(平成25年)11月9日全線開通[7]。
- 高知バイパス:高知市弥右衛門 - 南国市岡豊町中島。全長4.8 kmで2011年(平成23年)10月に供用[8]。
- 南国バイパス:南国市岡豊町中島 - 香美郡土佐山田町中組。全長6.7 km。
- 出合大戸バイパス:徳島県那賀町の長安口ダム北側に位置。旧道区間に存在していた素掘りトンネルをパスする。2017年(平成29年)3月19日開通、約2.2 km。
- 西宇バイパス:徳島県那賀町(旧木頭村)の不良部分を改良するため、2003年度(平成15年度)着手、2006年(平成21年)12月26日開通。延長450 m、車道幅員2.75 m×2車線 [9]。
- 折宇バイパス:徳島県那賀町(旧木頭村)の不良部分を改良するため、2006年度(平成18年度)に着手し、2012年(平成24年)7月29日に完成した約0.6 kmのバイパス[10]。
- 橘バイパス:徳島県阿南市の国道55号接続部の線形不良・幅員狭小部を改良。2006年(平成18年)12月に新橘トンネル(465 m)がまず開通、2008年(平成20年)3月31日に全線開通した。約1.15 km。阿南道路はこの部分に接続される。
通称
- 土佐中街道
- わじきライン
- 那賀川の中流 - 下流域に沿う那賀町内の区間。わじき(鷲敷)とは「平成の大合併」以前に存在した、那賀町東端部の旧町名である。また、「わじきライン」とは本来「日本ライン」同様にライン川にちなむ那賀川の渓流の愛称であり、かつては川下りの手漕ぎ遊覧船もあった。
- あけぼの街道
- 高知市から香美市にかけて建設中のバイパス道路。南国市内で「土佐のまほろば」と呼ばれる国分地区を通ることに由来するものか。
- 電車通り(土佐電鉄線と並走区間)
重複区間
- 国道32号・国道55号・国道493号(高知県高知市・県庁前交差点(起点) - 高知市・小倉町交差点)
- 国道56号・国道197号(高知県高知市・県庁前交差点(起点) - 高知市・知寄町一丁目交差点)
- 国道193号(徳島県那賀郡那賀町平谷 - 那賀郡那賀町日真)
- 国道55号(徳島県阿南市橘 - 徳島市・かちどき橋南詰交差点(終点))
道路施設
橋梁
- 出合ゆず大橋(L=180 m、2017年完成、那賀川)
- 白石橋(L=142 m、W=8 m π型ラーメン橋)
- 大栃橋(L=210 m、W=10 m、2022年8月11日供用開始[11])
- 香我美橋
- 葛島橋
トンネル
- 四ツ足峠トンネル(1,857 m):高知・徳島県境に位置。2007年に美波ゆめトンネルが開通するまでの徳島県南部最長のトンネル。県境地点の路面に県境標示があり、その北側壁面には祠が設置されている。
- 出合大戸トンネル(920 m)
道の駅
このほか、香美市旧物部地区山崎地域(高知県道49号大豊物部線交差点から西のトンネル抜けてすぐ)の南側永瀬ダム貯水池側に、広い駐車場を備えたトイレがある。
地理
通過する自治体
交差する道路
- 重用区間は省略(起点 - 高知市小倉町交差点は国道のみ)
沿線
当道に平行する物部川と那賀川は、ともに四国一の清流である。(四国地方整備局「平成18年四国内一級河川の水質現況の公表について」2006年河川水質ランキング)
高知県内では高知県3大一級河川の物部川に、また徳島県内では徳島県内で最も長い川の那賀川に並行する渓谷沿いの探勝路で、西日本一美しいとされる高の瀬峡や高知県一の紅葉名所の別府峡がある。剣山国定公園や、国立公園なども含めて高知県最大の公園である奥物部県立自然公園を通過し森林浴に最適である。
高知市
香美市
高知県側の香美市(旧香美郡香北町)は漫画家・やなせたかしの出身地で、沿道にはやなせの代表作にちなんだ「アンパンマンミュージアム」がある。
- 那賀郡那賀町
阿南市
徳島県側の阿南市の沿道には広い野球場も備えた県南圏域のスポーツ拠点「徳島県南部健康運動公園」がある。
脚注
注釈
- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ a b 2005年3月1日に3町2村が合併して那賀郡那賀町発足。
- ^ a b c d e f g 2022年3月31日現在
出典
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
国道195号に関連するカテゴリがあります。
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1 - 100 (1 - 57号は旧一級国道。59 - 100号は欠番) |
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101 - 200 (旧二級国道、109 - 111号は廃止・欠番) |
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201 - 300 (201 - 271号は旧二級国道、214 - 216号は廃止・欠番) |
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