2016年のJ3リーグ
この項目では、2016年シーズンのJ3リーグについて述べる。
概要J3リーグとして3年目のシーズン。 明治安田生命保険相互会社をタイトルパートナー(冠スポンサー)として、「2016明治安田生命J3リーグ」の名称で行う(4年契約の2年目[1]、J3リーグ単独だった2014年シーズンを合わせて3年連続)。 前季まで編成されJ3に参戦していたJリーグ・アンダー22選抜 (J-22) は、2015年11月19日に開催された日本サッカー協会の理事会において2015年シーズンをもって活動を終了することを決定した[2] 一方で、J1・J2に参戦するクラブが各クラブの原則23歳以下の所属選手で結成した「U-23チーム」(セカンドチーム)が参戦することが2015年11月17日付でJリーグから発表された[3]。 「U-23チーム」は3チーム参戦[注 1]することになり、試合数やレギュレーションに大きな変化があった。 スケジュール2015年12月15日に概要(予定)が発表となった[4]。J1・J2より半月遅い3月13日に開幕、11月20日閉幕で行われた。 参加チーム数の増加(後述)に伴い、それまでの「3回戦総当たり(原則ホーム・アンド・アウェー+ホームorアウェー)」から「2回戦総当たり(ホーム・アンド・アウェー)」に変更され、各クラブの年間試合数は前年の36試合から30試合に減少した。また、全試合アウェーゲームだった前年までのJ-22と異なり、「U-23チーム」もホームゲームを戦うことから、各クラブのホームゲームの試合数も20試合から15試合に減少した[4]。 第20節(8月6日・7日)と第21節(9月10日・11日)の間に約5週間の中断期間が設けられており、この間にほとんどの地域での第96回天皇杯県予選[注 2] と天皇杯1回戦・2回戦が行われた。 2016年シーズンのJ3のクラブ2016年シーズンのJ3には以下のクラブ・チームが参加[5]。 昨シーズンから引き続き参戦する10クラブに、J2から降格した大分トリニータ・栃木SC、日本フットボールリーグ (JFL) から入会した鹿児島ユナイテッドFC[6] を加えた13クラブと、「U-23チーム」を結成したFC東京・ガンバ大阪・セレッソ大阪の3チームを加えた合計16チームで戦った。
監督交代特記なき場合、監督代行はトップチームのヘッドコーチが務めている。
キットサプライヤー・スポンサー
レギュレーションJ-22の廃止(撤退)とU-23チームの参戦に併せて、レギュレーションの一部見直しが行われている[4][28]。
リーグ概要J2から降格した大分・栃木と、前年・前々年と昇格圏まであと一歩及ばなかった長野を加えた3チームに、新たに参戦したFC東京・G大阪・C大阪のU-23チームがリーグの軸となると思われたが、リーグ序盤は金鍾成新監督の下、MF田中恵太を中心とした攻撃サッカーで開幕5試合を4勝1敗とスタートダッシュに成功した琉球[29]、間瀬秀一の下で安定した守備力で開幕11戦負け無し(6勝5分け)の秋田[30]、さらにはJFLからの参入1年目ながらも第12節で首位に立った鹿児島[31] らが絡む展開となる。 その後、実績のあるFWのジャーン・モーゼルと大石治寿を獲得して降格に伴う主力流出を補い戦力維持に務めた栃木が徐々に地力を発揮。序盤こそ2桁順位に沈むが、第15節で首位に立つと、第10節から始まった連勝をリーグ記録を大きく上回る10にまで伸ばし独走する展開となり[32]、優勝・自動昇格は時間の問題かとも思われた。 しかし栃木は第20節から4勝4分け1敗で一時の勢いに陰りが見えると、新監督に迎えた片野坂知宏の下で、序盤は主力の大量流出に伴う戦力ダウンに苦しむもMF姫野宥弥・FW後藤優介・FW吉平翼ら地元出身・ユース出身の若手が台頭し、一つずつ順位を上げてきた大分がじわりと迫る展開となる。勝ち点3差で迎えた第29節、勝てば優勝が決まる可能性があった栃木はホームで長野と対戦するが、後半アディショナルタイムに長野DF夛田凌輔にゴールを決められ0-1で6試合振りの敗戦。一方、大分はホームでYS横浜と対戦し、FW三平和司の2ゴールなどで3-0で勝利し4連勝。この結果、勝ち点で並び得失点差で上回る大分が最終節直前で栃木から首位を奪い、優勝・自動昇格の行方は前年同様最終節まで決まらないという展開となった[33]。 迎えた第30節、アウェー・いわぎんスタジアムに乗り込んで盛岡と対戦した栃木だったが、前半20分に盛岡FW谷口堅三がペナルティエリア内での混戦から押し込んで盛岡が先制。一方、アウェー・とりぎんバードスタジアムで鳥取と対戦した大分は、前半29分にFW三平和司が左サイドからのクロスに合わせて大分が先制し、前半は大分1点リード・栃木1点ビハインドの状況で折り返す[34]。後半に入ると、とりスタでは大分がキックオフからの連続攻撃で最後はFW三平が押し込んで早々に2点目を挙げる一方、いわスタでは48分と60分に栃木FW大石治寿が連続ゴールを挙げて栃木が逆転に成功する。しかしとりスタの大分は55分に鳥取FWフェルナンジーニョに1点差に迫られるゴールを挙げられるも、57分にDF岩田智輝、63分にDF鈴木義宜が立て続けにゴールを挙げて鳥取を突き放す。その後いわスタでは68分に盛岡DF畑本時央に同点ゴールを決められ、栃木はそこから再度リードを奪えず2-2で試合終了。とりスタでは73分に途中出場の鳥取MF山本蓮にゴールを決められるが、終始試合をコントロールした大分が4-2で勝利。大分が逃げ切って1年でのJ2復帰を果たした[34]。リーグ中盤から首位を走り続けた栃木だったが、土壇場で大分に逆転を許し、入れ替え戦に回ることになった。 また、今季から参入したセカンドチームはFC東京U-23のMF久保建英のJリーグ史上最年少出場などのトピックもあったが、チームとしてはいずれも中位で終わった。しかし育成年代のリーグ戦での試合出場経験は選手個人に好影響を与え、G大阪U-23の市丸瑞希、初瀬亮、堂安律とC大阪U-23の岸本武流、舩木翔がAFC U-19選手権2016初優勝・10年振りの2017 FIFA U-20ワールドカップ出場権獲得に大きく貢献した[35]。 なお大分は、J3各クラブのホームゲームが前年比4もしくは5試合少なくなったにもかかわらず、前年長野が記録した総観客数94,665人(20試合、1試合平均4,733人)を上回り、J3リーグ史上初めて年間10万人を超える116,563人(15試合、平均7,771人)の観客動員を記録した。 結果順位表
出典: J.LEAGUE Data Site
順位の決定基準: 1) 勝点、2) 得失点差、3) 総得点、4)直接対決の勝点、5) 直接対決の得失点差、6) 直接対決の得点数、7) 反則ポイント、8)抽選 (C) 優勝; (P) 昇格. 順位推移表1 - 15節16 - 30節戦績表得点ランキング
最終更新は2016年11月20日の試合終了時 観客動員
最終更新:2016年11月20日 脚注注釈
出典
関連項目
外部リンク |