2020年トスカーナグランプリ
2020年トスカーナグランプリ(英: 2020 Tuscan Grand Prix)は、2020年のF1世界選手権第9戦として、2020年9月13日にムジェロ・サーキットで開催された。 正式名称は「Formula 1 Pirelli Gran Premio Della Toscana Ferrari 1000 2020」で[1]、フェラーリのF1参戦1,000レース目を記念するレースである[2][注 1]。 レース前
エントリーレギュラードライバーは前戦イタリアGPから変更なし。FP1のみ走行するドライバーはなし。 エントリーリスト
フリー走行
予選ルイス・ハミルトン(メルセデス)がチームメイトのバルテリ・ボッタスを0.059秒の僅差で抑え、4戦連続で今季7回目、通算95回目のポールポジションを獲得した。マックス・フェルスタッペンとアレクサンダー・アルボンのレッドブル勢が2列目に付けた。Q3の最終アタックでエステバン・オコン(ルノー)がスピンしたことにより黄旗が出されたことでタイムを更新できなかったドライバーが多かったが、オコンの前を走っていたため黄旗の影響を受けなかったシャルル・ルクレール(フェラーリ)が5番手に入った。前戦イタリアGPの勝者ピエール・ガスリー(アルファタウリ)は16番手に沈みQ1で敗退、ランド・ノリス(マクラーレン)は11番手で今季初めてQ3進出を逃し、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)も14番手でQ2敗退に終わった[11]。 予選結果
決勝気温30度、路面温度45度、ドライコンディション(以下の内容の出典[16][17]) ルイス・ハミルトンがハットトリックを達成して優勝した。一方で、多重クラッシュなどで2016年ブラジルグランプリ以来の赤旗2回のレース中断、計8台のリタイアする事態が起きるなど、レース自体は波乱の展開となった。ハミルトンのチームメイトのバルテリ・ボッタスが2位となりメルセデスは1-2達成、そしてアレクサンダー・アルボンがキャリア初表彰台を獲得した。本レースでF1参戦1000回目となるフェラーリはダブル入賞を記録した。 展開オープニングラップでマックス・フェルスタッペンがPUトラブルでスタートに失敗。その影響でロマン・グロージャンとキミ・ライコネンに挟まれる格好になったピエール・ガスリーが2台と接触する形となり、その反動でライコネンはフェルスタッペンに追突するという多重クラッシュが発生。これにより、ガスリーはそのままリタイア。フェルスタッペンは何とか復帰しようとしたがリアタイヤがグラベルに捕まりリタイアとなった。この接触事故は後にFIAスチュワードの審議対象となったが、お咎めなしの裁定が下った。その前方ではカルロス・サインツがスピン。セバスチャン・ベッテルはこれを避けきれず、フロントウイングにダメージを負い緊急ピットインを強いられた。 続く6周目もセーフティカー(SC)解除後、首位のバルテリ・ボッタスはコントロールラインぎりぎりまで低速走行を続けたが(この行為自体は違反ではない)[18]、リスタートのため加速体制に入った後方のドライバーが玉突き事故を起こす結果となり、ジョビナッツィ、ケビン・マグヌッセン、ニコラス・ラティフィ、サインツが多重クラッシュを起こして4人ともリタイアに追い込まれた。ここで1度目の赤旗が出され、レースは中断された。 レース再開後、ルイス・ハミルトンがスタートダッシュを決め、ボッタスを逆転。ここからは1位、2位の順位変動はなくメルセデスのワンツー体制となる。このまま何も無くレースを終えるかと思われたが、43周目に暫定3位を走っていたランス・ストロールがセクター2のターン9で左リアタイヤのパンクによって単独クラッシュ。タイヤバリアに突っ込みリタイアとなった。また、マシン撤去とタイヤバリア修復のため、2度目の赤旗が振られることとなった。さらにマシンが炎上してしまったため、より撤去に時間を要することとなった。 2度目の再開後、SC先導で数周走り、47周目から再開。ワンツーは変わらず、アレクサンダー・アルボンとダニエル・リカルドの3位争いやそれ以下の順位争いが展開され、3位に関してはアルボンに軍配が上がる形となり、47周目以降はクラッシュなどはなくチェッカーを迎えることとなった。 最終的に2度の赤旗によるレース一旦中止の後2度のレース再開の中、ハミルトンがハットトリックを達成し、通算90勝目を飾った。2位はボッタスとなりメルセデス1-2フィニッシュを飾った。アレクサンダー・アルボンが3位となり、F1キャリア初表彰台を獲得した。 レース後、レース前および表彰式で黒人射殺事件を糾弾するTシャツを着用したハミルトンについてFIAによる調査が行われた。今回のハミルトンが着用したTシャツがFIAの国際競技規範に抵触する可能性[19]もあったが、結局お咎めなしとなった。 レース結果
第9戦終了時点のランキング
脚注注釈
出典
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