ロバート・シュワルツマン (レーシングドライバー)
ロバート・ミハイロヴィチ・シュワルツマン(Robert Mikhailovich Shwartzman, ロシア語: Ро́берт Миха́йлович Шва́рцман, 1999年9月16日 - )は、イスラエル生まれでロシア・サンクトペテルブルク出身のレーシングドライバー。 マスメディアによっては「ロバート・シュバルツマン」と表記する場合もある。 経歴カートシュワルツマンはイスラエルにて誕生、ロシア・サンクトペテルブルクで育った。2004年の5歳からカートを始める。およそ7年に亘ってヨーロッパ各地(主にイタリア)のレースへ参戦し、複数のタイトルを獲得した[1]。 フォーミュラ42014年からシングルシーターレースへステップアップする。クラム・モータースポーツより「イタリア・F4選手権」へ出場し、終盤6レースを走り総合16位となる[2]。 翌年はミュッケ・モータースポーツからフルタイム参戦を果たし2勝を挙げ、プレマ・パワーチームのラルフ・アーロン、周冠宇に次ぐ総合3位でシーズンを終えた[3]。その他、「ADAC・フォーミュラ4」へエントリーして総合4位となる[4]。 フォーミュラ・ルノー2016年、モーターランド・アラゴンで行われたテストを経てヨゼフ・カウフマン・レーシングより「フォーミュラ・ルノー2.0 シリーズ」へ参戦する。ノーザンユーロカップでは2勝を挙げ総合6位に[5]、ユーロカップは未勝利ながらも総合8位となった[6]。 2017年は、R-ace GPへ移籍する。ユーロカップ第7戦(レッドブル・リンク)と第8戦(ポール・リカール・サーキット)以外のラウンドにてそれぞれ1度表彰台を獲得する走りを見せ、チームメイトのウィル・パーマーに次ぐ総合3位で終える[7]。 GP3シリーズ2016年11月、ヤス・マリーナ・サーキットで開催されたポストシーズンテストへコイラネンGPより参加した。 トヨタ・レーシング・シリーズ2018年のオフシーズンには、「トヨタ・レーシング・シリーズ」へ参戦。M2・コンペティションからのエントリーとなる。全戦5位以上の成績を上げた唯一のドライバーとなり、合計916ポイントを獲得。この年のシリーズチャンピオンに輝く[8]。 FIA フォーミュラ3・ヨーロピアン選手権2017年9月、プレマ・パワーチームから「FIA フォーミュラ3・ヨーロピアン選手権」のテスト走行へ参加した。テスト後、フェラーリ・ドライバー・アカデミーのメンバーへ加わることを発表する[9]。同年12月、翌シーズンの本戦へプレマから参戦することが決まる。第9戦(レッドブル・リンク)レース3にて初勝利を収め、続く最終戦(ホッケンハイムリンク)レース3でも勝利を挙げる。初出場で総合3位の好成績となった[10]。ルーキー・チャンピオンシップ部門では1位となる[11]。 FIA フォーミュラ3選手権2019年は、「FIA フォーミュラ3・ヨーロピアン選手権」と「GP3シリーズ」が統合して誕生した「FIA フォーミュラ3選手権」へ参戦する。引き続きプレマからのエントリーとなった。開幕戦(カタロニア・サーキット)レース1の予選でポールポジションを獲得する。決勝はARTグランプリのクリスチャン・ルンガーに次ぐ2位でチェッカーを受けるが、ルンガーはバーチャル・セーフティーカー時の対応違反による5秒加算ペナルティとなりシュワルツマンの繰上げ優勝となる[12]。レース2は表彰台に届かず4位で終えた。第2戦(ポール・リカール・サーキット)レース1は予選で3番グリッドを獲得、決勝では1つ順位を上げるがチームメイトのユアン・ダルバラに届かず2位で終える。レース2では7番グリッドからスタートしてトップチェッカーを受け2勝目を挙げた。第3戦(レッドブル・リンク)レース1は5位、レース2は首位攻防中のラストラップにチームメイトのマーカス・アームストロングとクラッシュを引き起こしてしまう。この影響でアームストロングはリアタイヤのパンクにより19位まで後退、シュワルツマンはそのままトップチェッカーを受けるも接触による5秒加算ペナルティを受け3位へ後退した[13]。 第4戦(シルバーストン・サーキット)のレース1は5位、レース2は終盤の追い上げ及ばずハイテック・グランプリのレオナルド・プルチーニに次ぐ2位となった。第5戦(ハンガロリンク)では両レース共に表彰台へ登壇できず終えることとなる。レース1を5位で、レース2は接触によりリタイアを喫した。第6戦(スパ・フランコルシャン)では4番手スタートから2台抜き去り2位でフィニッシュ、レース2はアームストロングと角田裕毅に次ぐ3位となる。 第7戦(モンツァ・サーキット)の予選おいて、多数の車両がアタックラップ時にスリップストリームを利用すべくスロー走行を行った[14]。この牽制行為により複数のドライバーがグリッド降格ペナルティを受けることとなり、シュワルツマンもその一人であった[15]。決勝レースでは順位を上げ終盤トップへ浮上、そのままトップチェッカーを受けシーズン3勝目を挙げた[15]。レース2はルンガーとの8位争いを僅か0.067秒差で制し、ポイント圏内最終の8位でフィニッシュした[16]。母国で迎える最終戦(ソチ・オートドローム)予選のポールポジションを獲得、レース1では首位をアームストロングにへ明け渡してしまうものの2位でフィニッシュラインを超える。この時点でシュワルツマンがタイトルを獲得した[17]。レース2も3位まで順位を上げシーズンを締めくくった。 フォーミュラ22020年は、「FIA フォーミュラ2選手権」にへプレマから初参戦[18]。チームメイトはミック・シューマッハとなった。シーズンは3月から開催する予定ではあったが、新型コロナウイルスの世界的流行に伴い開幕が7月まで延期となった[19]。4月18日、新型コロナウイルスへ感染し闘病中であった父・ミハイルが52歳で亡くなる悲劇に見舞われる[20]。 フォーミュラ12020年の最終戦アブダビGPにてスクーデリア・フェラーリからテスト走行を果たす。[21] 2023年より同チームのリザーブドライバーを務める。[22] レース戦績略歴
イタリア・F4選手権
ADAC・フォーミュラ4選手権
フォーミュラ・ルノー・ユーロカップ
フォーミュラ・ルノー・ノーザン・ヨーロピアン・カップ
トヨタ・レーシング・シリーズ
FIA フォーミュラ3・ヨーロピアン選手権
マカオグランプリ
FIA フォーミュラ3選手権
FIA フォーミュラ2選手権
フォーミュラ1
FIA 世界耐久選手権
ル・マン24時間レース
脚注注釈出典
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