浅野真澄
浅野 真澄(あさの ますみ、1977年8月25日[2][7] - )は、日本の女性声優、ナレーター[6]、作家、作詞家。声優ユニット・Aice5のメンバー[8]。秋田県能代市出身、埼玉県三郷市育ち[3]。執筆・創作活動はあさの ますみ名義。声優及び執筆・創作活動はフリー。愛称はますみん[2]。夫は漫画家の畑健二郎[9][10]。 経歴小学生時代など秋田県能代市出身であり、小学4年生の時に埼玉県三郷市に転居[3]。現在身長は163cmだが、小学生のときにすでに160cm以上もあった[11]。 親には子供の頃から「演劇の道だけは絶対に進むな」と釘を刺されていた[12]。両親も若い頃演劇の道を志しており、自分たちが一度は目指しかけていた世界なだけあって、過酷さや辛さをよく知っていたので、娘に芝居だけはさせたくないと思っていた[12]。 高校・大学時代など大学の費用が捻出できないため[14]、高校時代は大学の奨学金を得るために過ごし[15]、無遅刻・無欠席・無早退だった。そして大学からの給付と日本育英会からの貸与を受け、國學院大學を卒業。なお、大学時代は同じゼミに同じく後に声優となる西口有香がいた。 その一方で、一人暮らしするために授業以外の時間は全てアルバイトに費やし、資金を貯めた上でその話を両親に切り出すと「弟の進学のために使わせて欲しい」と言われ、全て渡さざるを得なかった。このことを聞いた友人が引っ越し代を貸してくれたことで一人暮らしに踏み切きることができ、その後引っ越し代の返済や生活苦から抜け出すために、夜中はホステスとして働いたこともある[16]。 1年のときには、作曲家の大川茂伸とバンドを結成し、数か月間活動していた[17]。その後も交友は続き、2007年時点で最も長い付き合いの友人だという[18]。『nostalgia』で全6曲、『happyend』で2曲を大川が作編曲したほか、堀江由衣への提供曲ではたびたび作詞作曲としてコンビを組んでいる。 中学の頃から映画雑誌のライターや編集者のような自立した女性に憧れて、大学になっても変わらなかったが、当時は就職氷河期で出版社以外でもなかなか内定がもらえなかった[12]。1998年、大学3年のときに徳間書店『VOiCE Animage』が主催したオーディション「声優サマースクール」でグランプリを獲得、声優オーディションへの応募理由は、合宿形式だったため友達に誘われて旅行気分で参加したというものだった[19]。40、50代になるまで食べていけないかもしれない職業であることにかなり不安があったが、友人から「安定しているかどうかは環境ではなく自分次第では?」と言われたことで、普通の就職は大事なことではないと気付き、声優を目指すことに決めた[12]。 代々木アニメーション学院[5]の特待生の資格を得て、大学4年からは掛け持ちで通学した[1]。両親は声優を目指すことに強く反対しなかったが、大学の学費や下宿代を奨学金とアルバイトで自分で工面して親から援助を受けなかったことが影響していると浅野は考えている[13]。 声優デビュー後卒業半年後に当時の『VOiCE Animage』編集長である古林英明の紹介で、アイムエンタープライズ[5]に所属した。 1999年にブロッコリー主催の『デ・ジ・キャラット』声優オーディションを受ける。しかし最終オーディションでグランプリに真田アサミが選ばれたため不合格となった。同年4月にユニット「KiraKira☆メロディ学園」の1期生として立ち上げに参加。2001年3月まで活動した。 2001年に事務所所属後の初仕事として、アニメ『破邪巨星Gダンガイオー』で初ヒロイン・地堂仁美役を務めた[1]。その後、アニメ『ちっちゃな雪使いシュガー』で2人の主人公の内の1人、サガ・ベルイマン役で初主演。 2003年4月1日に所属事務所をアーツビジョン[5]に移籍。その後、アニメ『一騎当千』の孫策伯符役で自身初となる単独での主演を務めた。同年10月22日にCDデビュー作となるミニアルバム『nostalgia』をリリースした。 2005年8月24日にフルアルバム『happyend』、DVD『doridori』、エッセイ集『ひだまりゼリー』を同時リリースした。同年10月29日から2007年9月20日まで、堀江由衣が結成したユニット「Aice5」(アイス)に参加した[20]。 2007年3月3日、第1回声優アワードにおいてベストパーソナリティ賞を受賞[21]。 2008年5月1日より、以前の所属事務所である青二プロダクションに移籍した。 2014年12月26日、翌年2月1日から放送の『Go!プリンセスプリキュア』に海藤みなみ/キュアマーメイド役として出演が決まった。番組開始時点で37歳6ヶ月での起用となった浅野は自身のブログに「驚きすぎて、しばらく呆然としてしまいました。」と綴った上で、「自分にはプリキュアには縁がない」と思っていたが、決まってから役作りのため『ふたりはプリキュア』から前番組にあたる『ハピネスチャージプリキュア!』までおよそ500話あまりとその時点まで劇場で公開された16作品すべてを視聴したことを明かした[22]。 2015年3月28日、長年勤めたラジオ番組『A&G 超RADIO SHOW〜アニスパ!〜』が終了した[23]。同年4月28日、自身が原案の作品である『それが声優!』のアニメ化の制作発表を行う[24]。その状況をニコニコ生放送でも公開した。同年8月17日、自身のラジオ番組『浅野真澄×山田真哉の週刊マネーランド』第21回放送において、自身の会社を設立したことを発表。社名は明かしていないが、同番組内では「浅野カンパニー」と仮称している[25]。同年9月28日、『浅野真澄×山田真哉の週刊マネーランド』第26回放送において、ファイナンシャル・プランナー3級の試験に自己採点の結果、合格していることを発表[26]。同年10月28日にTwitterにて正式に合格を発表した[27]。 2020年12月31日、自身のTwitterとブログにて2020年12月末で12年間所属していた青二プロダクションを退所し、2021年1月1日よりフリーで活動をすることを発表した[28][29]。 ラジオパーソナリティ2002年に『RadioB』と後身番組『.hack//Radio 綾子・真澄のすみすみナイト』のパーソナリティを務め、特に後者において大きな人気を得て、文化放送A&Gゾーンで聴取率第1位となった。『.hack//Radio』終了後、同番組スタッフを中心に新番組が企画され[30]、2003年に『浅野真澄のスパラジ!』が開始された。『スパラジ』でも同様に人気を得て、文化放送アニメ&ゲームゾーンの看板番組として『A&G 超RADIO SHOW〜アニスパ!〜』へと発展。同番組を元に、2007年、第1回声優アワードにおいてベストパーソナリティ賞を受賞した。 浅野が初めて意識して聞いた番組は『宮村優子の直球で行こう!』で、そのトークスタイルに大きく影響を受けた[31]。「歯に衣着せぬマイペーストーク」が人気である[32]。 『浅野真澄×山田真哉の週刊マネーランド』では、ファイナンシャル・プランナーの勉強を始めることを宣言し、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会によるファイナンシャル・プランニング技能士資格取得に挑戦した。2015年9月13日実施の2度目の受験で、自己採点で3級FP技能検定合格点をクリアしたことをTwitterで報告した[33]。 歌手・ユニット2003年にミニアルバム『nostalgia』でオリジナルCDデビューする。2005年にフルアルバム『happyend』を発売、作詞にも意欲があり、『nostalgia』で全6曲、『happyend』で8曲を作詞した。『happyend』では、浅野がファンであるROCOから表題曲「happyend」と「散歩道」の楽曲提供を受けた。 浅野自身の名義以外では、出演作品などのキャラクターソングや企画ユニットが多数あり、活動や話題が多いものには以下のものがある。
人物弟が2人いる[7]。 持っている資格はファイナンシャルプランナー2級[35]。趣味はカメラ[35]。 2017年に推定生後数ヶ月の野良猫が捨て猫として交番に届けられている場面に遭遇し、引き取り飼い始めた。真っ白な体から「おもち」と名付けて育つ日々をTwitterとインスタグラムで公開している[36][37]。 2018年2月12日、自身の冠番組『週刊マネーランド』にて、かつて同人サークル『はじめまして。』として共に漫画作品『それが声優!』を執筆していた漫画家の畑健二郎との結婚を発表、放送後には浅野と畑双方からTwitterで改めて結婚の発表を行った[9][10]。 新人のときに初めて振り込まれたギャラは7000円だったと『浅野真澄×山田真哉の週刊マネーランド』58回放送で語られている[38]。 出演太字はメインキャラクター。 テレビアニメ
劇場アニメ
OVA
Webアニメ
ゲーム
パチスロ・パチンコ
ドラマCD
ラジオドラマ
吹き替え映画
ドラマ
アニメ
テレビ番組
デジタルコミック
ラジオ※はインターネット配信。
ラジオCD
CM
ナレーション
テレビ番組
映像商品
その他コンテンツ
ディスコグラフィ→KiraKira☆メロディ学園での活動については「KiraKira☆メロディ学園」を、milk ringsでの活動については「milk rings」を、Aice5での活動については「Aice5」を参照
アルバム
映像作品
キャラクターソング
その他参加楽曲
執筆・創作浅野は本を多く読み、小学校1年から高校3年まで毎年、読書感想文で賞を取っていた[146]ことから童話作家や作詞家にあこがれ、大学生のときは雑誌記者を目指して就職活動をしていた[19]。 2005年にエッセイ集『ひだまりゼリー』を発売。子供のころや家族のことなど、プライベートな話を綴った。同書のエピソード『おりがみ』が、上宮太子中学校入学試験問題に採用された[147]。 絵本を多く読む中で童話執筆を思い立ち、初めての作品となる『ちいさなボタン、プッチ』を創作。2007年9月1日、小学館『おひさま』主催の第13回おひさま大賞において童話部門最優秀賞を獲得[148]。その後絵本作家のきむらゆういちが顧問を務める、創作絵本の教室『ゆうゆう絵本講座』に約半年間通い、絵本のことを学んだ[149]。受賞を機に、執筆・創作活動は「あさのますみ」名義でフリーで行っている[150]。2012年から2020年3月までは作家として『らいとすたっふ』に所属していた[151][152]。 2009年には角川の児童向け新レーベル角川つばさ文庫より、小説としての処女作となる『ウルは空色魔女 1 はじめての魔法クッキー』を出版。 また、2011年冬に漫画家の畑健二郎と同人サークルはじめまして。を立ち上げ、声優あるあるを題材にした四コマ同人誌『それが声優!』を制作。コミックマーケットで毎回新作を発表しており、2017年8月に発行された最終巻含め全12巻となっている。公式ブログでは毎週『それが声優!』の4コマ漫画の更新をしていた(ネーム原作担当)。 2018年12月、『まめざらちゃん』(絵・よしむらめぐ)で、第7回MOE創作絵本グランプリで大賞を受賞[153]。 2020年3月には、2019年1月に自殺した友人についてのエッセイ『逝ってしまった君へ』を、配信サイト「note」で公開したところ、SNSなどで大きな反響を呼び、2020年6月には運営会社のnote株式会社が主催する「cakesクリエイターコンテスト2020」に入賞、これを受けて加筆修正を行った上で同社の配信メディア「cakes」での連載が決まっていた。しかし、cakesの他の掲載記事を巡る不祥事(note (企業)#事件・不祥事も参照)の影響を受け、連載に関して編集部の対応が二転三転した末に連載中止が決まったことから、12月に編集部の一連の対応をnoteで公表、話題を呼ぶこととなった。その後note社側とは和解、一方エッセイについては十数社に及ぶ出版社からのオファーを経て、最終的に小学館から単行本として2021年6月に出版されている[16]。単行本発行の約1年後となる2022年5月には坂本真綾の朗読によるオーディオブックの配信が開始。坂本を起用した理由についてあさのは「私が読んでしまうと生々しくなってしまう」とともに、「真綾ちゃんは本が出たときに、自分で本を買って読んでくれて、心のこもった長いメッセージをくれた。そのことがすごく嬉しくて、この本を誰かに読んでもらうのであれば真綾ちゃんがいいと思っていた。読む際には悲しみを押し付けるような感じになってほしくなく、真綾ちゃんもそんな風に読むつもりはないと意見が一致していたから、あとは真綾ちゃんの感性を信頼してお願いした」と語っている[154]。 作詞では前述の自身で歌うもののほか、提供も行っている。 作詞提供
童話・小説・絵本
エッセイ
アンソロジー
漫画原作
経済書
連載
その他
その他
脚注注釈シリーズ一覧
ユニットメンバー出典
関連項目外部リンク
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