ティレル・006
ティレル・006 (Tyrrell 006) は、ティレルがF1世界選手権用に製作したフォーミュラ1カー。デザイナーはデレック・ガードナー。1972年終盤から1974年中盤まで使用された。 解説ショートホイールベース、直線を主体とした車体形状[1]やリヤカウルと一体化したインダクションポッドなど、1972年シーズン中に投入された005の流れを組んでいる[2]。005との相違点は、1973年からの車両規則改正により車体側面に衝撃吸収構造が組み込まれたことである[2][3]。005で採用されたインボードブレーキは1972年シーズン中にアウトボードへ変更された[4]が、006ではインボードタイプに戻された[3]。 スウェーデンGP予選ではウエッジシェイプ・ノーズが装着され[5]、テストが行われたが実戦には登場しなかった。 戦績1972年カナダGPより大柄なフランソワ・セベール用として実戦投入[3]され、初戦はリタイヤに終わったが、アメリカGPで2位に入る。翌1973年は南アフリカGPでセベールの006に乗り換えたスチュワートが006シリーズ初優勝を挙げた後、スチュワート用に006/2が製作され、非選手権レースのインターナショナル・トロフィーに出走[3][6]し初戦を優勝で飾った[3]。 コンストラクターズタイトルこそロータスに次ぐ2位だったが、スチュワートが5回の優勝を記録してドライバーズチャンピオンを獲得。セベールも6度の2位(うちワン・ツーフィニッシュ3回)を記録した。 最終戦アメリカGPで006/2に改修が施され、オイルクーラーが車体後部に配置され、サイドポッドが取り外された[3]。セベールには新車の006/3が与えられたが、予選中のセベールの事故死により大破した。 1974年は、006/2をジョディー・シェクターが南アフリカGPまでドライブ。以降はスペイン・モナコ・フランス各GPでパトリック・デパイユが使用した。最高位は8位(非選手権のプレジデンテ・メディチ・グランプリでは2位[6])。その後はニューマシンの007に切り替えられた。 現存する車両は006/3を除く2台[7]で、006/2はドニントン・グランプリ・コレクションに展示されている[3]。 スペックシャシー
エンジン
成績(key) (太字はポール・ポジション、斜体はファステストラップ。)
脚注
参考文献
外部リンク |
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