ダイヤル110番
『ダイヤル110番』(だいやるひゃくとおばん)は、1957年9月3日から1964年9月6日まで、日本テレビ・よみうりテレビが制作し、日本テレビ系列にて放映された刑事ドラマ。実際の事件に基づいてストーリーを構成した作品で、「日本で初の刑事ドラマ」とされている[1]。 概要アメリカで1957年に放映された実録刑事ドラマ『ドラグネット』にヒントを得て、制作された[1]。 ストーリーについては、警視庁による協力のもと、警視庁、警察庁、日本全国の警察署から寄せられた現実の事件などの資料に基づき、構成された[2]。本物のパトカーが使用されたことも評判になった[3]ほか、1958年6月14日には警察庁長官からスポンサーの新三菱重工業へ感謝状が贈られ[注釈 1]、1961年9月5日には警察庁長官賞を受賞した[5][1]。 オープニングは、警視庁の通信指令室が映った後に、110番通報に係員が受話器を取って「はい、こちら110番!」と応じる場面[6]と、「このドラマは、事実に基づいて制作されています」のナレーションから始まる[5]。 事件については、血生臭いものだけでなく明るいものや感動的なものなども採用され、お色気は抜きとされた[5]。また、一話完結だけでなく連続ものとしてシリーズ化された作品もあり、「九州シリーズ」「関西シリーズ」「科学捜査シリーズ」「非行少年シリーズ」「もしもあなたがシリーズ」など、銘打たれたものもあった。 主役については設けられず、同じ役者でも役名は回によって違っていたことが主だった[5]。また、視聴率については、当時のベストテンの上位に付けていたことが多かった[5]。 提供は、新三菱重工業→理研科学→小野薬品と、一社ずつで変遷し、45分時代は田辺製薬・ニッカウヰスキーの2社提供となったが、最後はヤクルト一社提供となった。 緊急通報用電話番号の「110番」を「ひゃくとおばん」と読むのは、本ドラマに由来するという[4]。緊急通報用電話番号が設定されたのは1948年で、当初は番号は地域ごとに不統一であった(東京では1948年より110番であった)が、1954年に全国の緊急通報用電話番号が110番に統一された。 なお、本作は奥村公延(当時は「奥村進」名義)の俳優デビュー作でもある。 放映データ
放映曜日・放映時間帯
スタッフ
出演者
サブタイトル※日付の後ろの名前は主な出演者。 1957年
1958年
1959年
1960年
1961年
1962年
1963年
1964年
放送局
現存映像このシリーズの映像はほとんど残っていないが、第148話「上野発22時15分」(1960年7月12日放送)が放送ライブラリーとして残っている[10]、 第233話「すれっからし」(1962年2月27日放送)も現存するようで、1983年2月20日頃にNHK教育テレビの特別番組「テレビジョン その時代」で放送された、 さらに、いくつかのエピソードの台本も残っている[11]。 脚注注釈出典
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