2018年オーストラリアグランプリ
2018年オーストラリアグランプリ (2018 Australian Grand Prix) は、2018年のF1世界選手権の開幕戦として、2018年3月25日にアルバート・パーク・サーキットで開催された。 正式名称は「FORMULA 1 2018 ROLEX AUSTRALIAN GRAND PRIX」[1]。 レース前本レースでピレリが供給するドライタイヤのコンパウンドは、ソフト、スーパーソフト、ウルトラソフトの3種類[2]。 オーバーテイク機会を増やすため、F1では初めてDRSゾーンを3ヶ所に設定した[3]。本年よりコクピット保護デバイス「ハロ」の装着が義務付けられたことに伴い、スタートライトが見えづらくなるという懸念があったため、FIAはスタートライトを従来より低い位置に設置することを決めた[4]。 エントリーリストセルゲイ・シロトキン(ウィリアムズ)とシャルル・ルクレール(ザウバー)は本レースがF1デビュー戦となる。 エントリーリスト
フリー走行開催日時はオーストラリア東部夏時間 (UTC+11、以下同じ)。
予選2018年3月24日 17:00 気温:24度 路面温度:31度 天候:曇(ドライ)[13] ハミルトンが2位以下を大きく引き離し、前年に記録したコースレコードを1秒縮めるタイムでポールポジションを獲得した。 経過
結果
決勝2018年3月25日 16:10 気温:24度 路面温度:38度 天候:晴(ドライ)[19] セバスチャン・ベッテルがバーチャルセーフティカー(VSC)導入のチャンスを活かしてルイス・ハミルトンを逆転し、優勝を飾った。 展開バルテリ・ボッタスは予選Q3でのクラッシュにより、ギアボックス、コントロールエレクトロニクス(電子制御装置、CE)、エネルギーストア(バッテリー、ES)を交換した[20]。スタートタイヤは予選Q2をスーパーソフトで通過したレッドブル勢とザウバーやウィリアムズ、トロ・ロッソなど後方のマシンがスーパーソフトを選択、その他はウルトラソフトとなった[21]。 上位3台は順調にスタートを切ったが、マックス・フェルスタッペンがケビン・マグヌッセンに抜かれて5位に下がった。ブレンドン・ハートレイはターン1でタイヤをロックさせてしまい、1周でソフトに交換した。 首位ハミルトンはファステストラップを連発し、2位キミ・ライコネンとの差を少しずつ広げていく。マグヌッセンを抜きあぐねていたフェルスタッペンは、10周目のターン1でスピンを喫して8位まで後退した。ライコネンもファステストラップを出していくが、ハミルトンもファステストラップを出して応戦する。 15周目にピエール・ガスリーのマシン後方から白煙が噴き出してスローダウン、ピットに戻ってリタイアした。原因はMGU-Hのトラブルで[22]、本年より年間3基に減らされたMGU-Hのうち1基を初戦で失ってしまった[23]。 18周目にライコネンがソフトに交換したが、次の周にハミルトンもソフトに交換してライコネンの前に出て順位は変わらず。各車タイヤ交換のタイミングとなった時、ハース勢とハミルトンを悪夢が襲う。5位を走行していたマグヌッセンが22周目にピットインしたが、左リアタイヤの交換が終わる前にピットアウトさせてしまい、マシンを止めた。その次の周にロマン・グロージャンもピットインしたが、今度は左フロントタイヤの交換が終わる前にピットアウトさせてしまう。グロージャンはターン2出口でマシンを止めざるを得なかった。ここまで上位を走り好調だったハースは痛恨のミスを連続で犯してしまい、これが後にハース勢がチームに罰金ペナルティの対象となる。グロージャンのストップによりVSCが導入され、このタイミングでベッテルがピットイン、ソフトに交換してハミルトンを逆転することに成功した。グロージャンのマシンを撤去するためVSCからセーフティカーに切り替わる。隊列が整理されていく際に、ハミルトンはなぜベッテルに逆転されたのかわからず無線でチームに問い詰めたが、チーム側も即答できなかった。この間にフェルスタッペンが5位のフェルナンド・アロンソを抜いてしまったが、セーフティカー導入中に順位を戻した。 32周目にレースは再開され、ハミルトンはファステストラップを連発してベッテルを懸命に追うがパワーユニットの温度管理に苦しみ、残り6周でアタックを諦めて2位確保に切り替えて勝負は決した。ベッテルは2年連続でオーストラリアGPを制して通算48勝目、通算100度目の表彰台獲得となった。ライコネンはベッテルとハミルトンについていけずリカルドとの3位争いに巻き込まれていくがなんとか3位を守りきり、フェラーリはダブル表彰台を獲得した。アロンソはフェルスタッペンを抑えきり5位、ストフェル・バンドーンも9位に入賞し、マクラーレン・ルノーはダブル入賞と上々のスタートを切った。ボッタスはオーバーテイクに苦しみ8位が精一杯だった。カルロス・サインツJr.はレース終盤に無線で腹痛を訴えたが、セルジオ・ペレスを抑えきり10位でポイントを獲得した。 結果
第1戦終了時点のランキング
脚注
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