関西テレビ制作・月曜夜10時枠の連続ドラマ(かんさいテレビせいさく・げつようよるじゅうじわくのれんぞくドラマ)は、1985年10月から1996年3月、および2021年10月から関西テレビ(KTV・カンテレ)を制作局として、フジテレビ系列(FNS)で毎週月曜日の22:00 ‐ 22:54(JST)に放送されていた、もしくはされているテレビドラマ放送枠。通称『月10』[1]。
本文中の放送時間はすべて日本標準時(JST)。また特記のない限り、放送時間・放送期間は関西テレビ(制作局、近畿広域圏)でのそれに準拠するものとする。
概要
第1期
1985年10月、関西テレビ制作全国ネットにおける月曜22時のバラエティ番組枠(当時は『三枝の愛ラブ!爆笑クリニック』)と火曜22時のドラマ枠(当時は『影の軍団IV』)との枠交換が行われた[注 1]。このときに月曜22時に移行したドラマは『影の軍団 幕末編』で、同年末まで放送された。
1986年1月から1994年3月までは断続的に『月曜サスペンスシリーズ』と称して、1クール毎にテーマタイトルを制定して1話完結形式のサスペンスドラマを放送していた。
1994年4月開始の『白の条件』を皮切りに、サスペンスにとらわれない2ヶ月間もしくは3ヶ月間の連続ものとなり、1996年3月放送の『いい日旅立ち〜4つの卒業〜』を最後に月曜22時枠としてのドラマは一旦終了し、1996年4月改編でこの時間帯に『SMAP×SMAP』(フジテレビと共同制作)が開始され、バラエティ枠と入れ替わる形で火曜22時枠が再びドラマ枠となった。
第2期
上記の通り関西テレビ制作全国ネットのドラマ枠は25年半に亘り、火曜のプライムタイムに「火曜22時枠 → 21時枠」として放送してきたが、2021年10月の改編で同時間帯のバラエティ枠(当時は『所JAPAN』)と火曜21時枠のドラマ枠を入れ替え・枠交換[注 2]することになり、1996年3月以来25年半ぶりに月曜22時のドラマ枠として里帰りする形で復活した[1][2][注 3]。
スポンサーについても体裁上火曜21時台に移動したバラエティ枠と交換しており、2024年3月まではヒッチハイクとして小林製薬のCMが流れていた[注 4]、2024年10月期からヒッチハイクは廃止された[注 5]。「提供」の文字も2022年7月の『魔法のリノベ』まで挿入されていたが、同年10月の『エルピス-希望、あるいは災い-』から挿入されなくなり、白い絨毯の上に企業名をカラー表示する形式に変更された。
ドラマ枠になってからも、正月3が日[注 6]を除いて、改編期に1時間のみの関西テレビ制作の単発バラエティ番組[注 7]を放送するケースが存在する[注 8]。但し、2時間以上の関西テレビ制作の特番を組むことは滅多に少ない[注 9]。また、ドラマ枠移行後も初回については拡大して放送しているが、最終話などの放送時間拡大は行われていない。
火曜に連続ドラマが放送されているときは、最終話の1週間後に特別編が放送されることは無かったが、2022年1月期の『ドクターホワイト』については、最終話の1週間後に1時間の特別編[3]が放送された上、複数シリーズ作品を当枠で放送される。[注 10]
他局ドラマ(フジテレビ制作も含む)とは異なり、概ねはドラマの第1話は『月9』より1・2週遅れて始まり、最終話はほとんどの作品が、(年末にかかる10-12月度の一部を除き)その月の放送曜日の最終週で終了する仕組みとなっているため、一時期10回完結のものもあったが、2023年度以降は11回完結のものが主体である。
この枠で放送される作品のジャンルは、趣向を変わるチャレンジ枠を中心として放送している[4]。第1作の『アバランチ』と第6作の『罠の戦争』は男優が主演を務めていたが、第2作『ドクターホワイト』から第5作『エルピス-希望、あるいは災い-』までは女優が主演を務めているのが特徴であった。
制作局の関西テレビでは、番組改編時に「ゲツドラカッバラ[注 11]」のフレーズのPRとしてキャンペーンを実施したほか[6][7]、在京キー局のフジテレビでも「月曜はドラマが2本立て![注 12]」とフレーズのPRを実施している。
第1期における1996年までの作品リスト
連続ドラマ
- 影の軍団 幕末編
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- 化身
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- 女の企業サスペンス・ホテルウーマン
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- ウーマンドリーム
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- 白の条件
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- 君が見えない
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- 福井さんちの遺産相続
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- 妊娠ですよ
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- 冬の訪問者
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- 我慢できない!
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- 三都結婚物語
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- 君を想うより君に逢いたい
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- 100億の男
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- 妊娠ですよ2
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- 明日はだいじょうぶ
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- いい日旅立ち〜4つの卒業〜
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単発ドラマ
夏樹静子サスペンス
松本清張サスペンス 隠花の飾り
山村美紗サスペンス
- 主題歌
- 霧のリフレイン(倉橋ルイ華)
- そして刹那より哀しく(倉橋ルイ華)
西村京太郎サスペンス
森村誠一サスペンス
夏樹静子サスペンス(2)
- 主題歌
- そしてさよなら(五輪真弓) - 本放送用エンディング
- 悲しみの選択(周真理) - 本放送用エンディング
女優競演サスペンス
京都サスペンス
女性作家サスペンス
乱歩賞作家サスペンス
松本清張サスペンス(2)
京都サスペンス(2)
乱歩賞作家サスペンス(2)
京都サスペンス(3)
- 主題歌 - 理不尽な恋(久野かおり)
- 11月20日はドラマスペシャル「父子の対話」放送のため休止。
直木賞作家サスペンス(2)
山村美紗サスペンス(2)
西村京太郎サスペンス(2)
夏樹静子サスペンス(3)
阿刀田高サスペンス
森村誠一サスペンス(2)
結城昌冶サスペンス
現代推理サスペンス
旅情サスペンス
不思議サスペンス
恐怖配達人・小池真理子サスペンス
回数 |
放送日 |
タイトル |
主演 |
原作 |
脚本 |
監督 |
制作
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1 |
1992年1月13日 |
指輪 |
萩原流行 |
小池真理子 |
小森名津 |
田中登 |
松竹
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2 |
1992年1月20日 |
死体を運んだ男 |
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3 |
1992年1月27日 |
寄生虫 |
綾部伴子 |
田中登
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4 |
1992年2月3日 |
夜の夢つむぎ |
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5 |
1992年2月10日 |
運の問題 |
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6 |
1992年2月17日 |
団地 |
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六つの離婚サスペンス
旅情サスペンス(2)
不思議サスペンス(2)
秋の特選サスペンス
七つの離婚サスペンス
内海隆一郎・心の旅シリーズ
サスペンス・明日の13章
サスペンス・魔
特選! 黒のサスペンス
愛と疑惑のサスペンス
第2期における2021年以降の作品リスト
ここではドラマ枠が火曜21時枠から移行した2021年10月以降の作品を紹介する。
制作プロダクションの記号は以下の通り。
第1期の主なスタッフ
- 企画:巻幡展男(初期)、石濱典夫(中期前半)、柏原幹(中期後半)
- 企画・プロデューサー:岡林可典
- 制作:石濱典夫(1988年1月 - 同年6月)、中島英郎(1988年7月 - 1990年7月)、黒山忠久(1991年4月 - 1992年9月)、加藤哲夫(1992年8月 - 不明)
- プロデューサー:小田切正明、小川誠、谷口俊哉、永田公春、広田明、林宏樹(関西テレビ独自作品のみ)
第2期のネット局
脚注
注釈
- ^ 福井テレビについては放送時間変更は行われず、原則1日遅れネットのローカルセールス扱いに移行した。
- ^ 2024年10月の改編で、フジテレビ制作の金曜21時枠「連続ドラマ枠」と関西テレビ制作の火曜21時枠の「バラエティ番組枠」と入れ替え・枠交換した。この改編に伴い。火曜21時枠の「アンタッチャブルの早速行ってみた」の最終回を持って2015年4月から9年間続いた関西テレビは火曜21時枠の番組制作から撤退した。
- ^ これによりフジテレビ系列にとって、制作局の関西テレビは扇町に、在京キー局のフジテレビはお台場にそれぞれ移転して以来初めて火曜のプライムタイムにドラマが編成されなくなった。
- ^ これは火曜22時枠時代の2009年4月から2度の枠移動を経て継続されている。
- ^ 2024年4月以降からCM自体が見合わせとなり、2024年9月末でCMに復帰することも無く降板した。
- ^ 毎年1月2日の22時台は関西テレビ制作のため。月曜日に該当した場合も差し替え無く特別番組が放送される。
2023年1月2日の場合は『笑いの総合格闘技!千原ジュニアの座王 新春SP』が22:00 - 23:30まで放送された。
- ^ 主に、『村上マヨネーズのツッコませて頂きます!』(2021年10月4日、2022年4月11日)、『グータンヌーボスペシャル』(2022年7月4日、2022年10月17日、2023年1月9日)などを中心に放送。
- ^ 直前にあるドラマ枠月9ドラマの初回や最終回などで放送枠が拡大される場合、放送時間の開始時間が繰り下げになる場合もある。
- ^ ドラマ枠移行後は、関西テレビ制作で2時間の特番が放送されたのは2022年10月3日の『さんまのまんま』SPと2024年4月1日の『GTOリバイバル』に限られる。
それ以外はフジテレビ制作の特番や2時間ドラマを放送している。
- ^ 草彅剛が主演している『復讐シリーズ』が火曜時代から継続した形で当枠で放送。
- ^ 「月曜日にドラマ、火曜日にバラエティ」という意味。ただし、火曜21時枠は2024年9月で製作枠をキー局のCXに返上し、連続ドラマ枠を金曜21時枠から移譲する形で再開した[5]。
- ^ 前座の枠『月9』の主演(ヒロイン)も参加している。
- ^ 岩手県については、特に1991年4月に開局した岩手めんこいテレビが開局時から同時ネットで放送された。
- ^ 山形県については、1993年3月までは山形テレビ(現在はテレビ朝日系列フルネット局)にて同時ネットで放送されていたが、同年4月にテレビ朝日系列フルネット局へのネットチェンジに伴い、テレビ朝日制作の帯の大型報道番組『ニュースステーション』(現在は『報道ステーション』を放送)の同時ネットが開始された。そのため、この時期以降の作品は1997年4月のさくらんぼテレビの開局まで待つ必要があり、隣接する秋田テレビ・仙台放送・福島テレビ・新潟総合テレビ(現:NST新潟総合テレビ)を経由しないと視聴できなかった。
- ^ テレビ大分では、1985年10月改編当時は同時ネットで放送されていたが、1993年10月の大分朝日放送の開局後に遅れネットとなった。
- ^ テレビ宮崎では、当時当該時間帯に「土曜ワイド劇場」(テレビ朝日系列)の2日遅れネットを優先していたため、プライムタイム以外の時間に遅れネットで放送していた。
- ^ 沖縄テレビでは、当時当該時間帯に『日本テレビ金曜8時連続ドラマ』(1995年3月まで)→『ウッチャンウリウリ!ナンチャンナリナリ!!』(日本テレビ系列、1995年4月から1996年3月まで)の3日遅れネットを優先していたため、一部の作品は遅れネット・未放送があった。
- ^ 『銭の戦争』・『嘘の戦争』に続く、草彅剛主演による復讐シリーズの第3作目[12]。『銭の戦争』は火曜22時枠、『嘘の戦争』は火曜21時枠にて放送された。
- ^ 関西テレビからのネットワーク受け素材を使って遅れ放送しているが、番販扱いのためネットスポンサーの提供クレジットは自社送出のフィラー映像に差し替えられる。なお、本来の時間帯は日本テレビ制作の『月曜から夜ふかし』を同時ネットで放送している。なお、火曜日時代は同時ネットで放送された。
- ^ 特に、2021年12月15日から『アバランチ』を火 - 金曜の14:45 - 15:45に集中放送を行っていた。但し、枠拡大で放送された初回については通常の時間枠への短縮編集版となった。
- ^ 本来の時間帯はテレビ朝日制作の『木曜ドラマ』をスポンサードネット扱いの遅れネットで放送している。なお、火曜21時枠時代については同時ネットだったが、火曜22時枠時代は『テレビ朝日水曜21時枠刑事ドラマ』の遅れネット枠であるため、不定期放送であった。
出典
関連項目
外部リンク
前後番組 |
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関西テレビをはじめとするフジテレビ系列 月曜 22:00 - 22:54 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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関西テレビ制作 月曜夜10時枠の連続ドラマ (第1期) (1985年10月 - 1996年3月) 【これのみドラマ枠】 【ここまで関西テレビの単独制作枠】
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SMAP×SMAP(1996年4月15日 - 2016年12月26日) 【ここから再度バラエティ枠】 【これのみ関西テレビと フジテレビの共同制作枠】
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所JAPAN(2018年10月 - 2021年9月) 【ここまでバラエティ枠】 ※火曜21時枠に移動
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関西テレビ制作 月曜夜10時枠の連続ドラマ (第2期) (2021年10月 - ) 【ここから再度ドラマ枠】
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