『紫頭巾』(むらさきずきん)は、寿々喜多呂九平原作による日本の時代劇作品である。また、時代劇『江戸を斬る』シリーズに登場する謎の覆面剣士の名称としても使用されている。
概要
紫頭巾は1923年(大正12年)7月、マキノ映画製作所製作・牧野省三・金森万象共同監督、市川幡谷主演による映画『浮世絵師 紫頭巾』が最初であり、この作品の脚本がこれがデビュー作となる寿々喜多呂九平であったため、以後も紫頭巾各作品は「原作:寿々喜多呂九平」となっている。
舞台は江戸時代の天明期、老中・田沼意次が幕政を主導していたいわゆる田沼時代。市民を困らせる金権政治を展開し、意次は息子の意知と共に悪徳老中親子としてその名は江戸市中に轟いていた。その汚れた世の中を正さんと、秘剣術『修羅八双』を以ってして悪人たちを成敗する正義の味方『紫頭巾』が現れ、その活躍ぶりは庶民の間で評判になり、紫頭巾は浮世絵師・狩田秀麿と人気を二分する存在となった。その秀麿こそ、紫頭巾の仮の姿だった[1]。
映画
紫頭巾の映画作品は『浮世絵師 紫頭巾』(1923年)、『佐平次捕物帖 新釈紫頭巾』(1926年)、『佐平次捕物帳 紫頭巾』(1949年)、『紫頭巾』(1958年)、『変幻紫頭巾』(1963年)が製作されている。
1923年版『浮世絵師 紫頭巾』
1923年7月9日公開。寿々喜多呂九平脚本,金森万象監督,市川幡谷主演。製作はマキノ・プロダクション(等持院撮影所)[2]。画面展開のスピード感,物語の怪奇ロマン的魅力,虚無的な人物像の生々しさ、真剣を用いた立回りの迫真性などあらゆる点で新鮮さに満ち、大ヒットとなった[3]。
スタッフ
キャスト
1958年版『紫頭巾』
1958年10月29日公開。配給は東映。
スタッフ
- 原作:寿々木多呂九平
- 企画:玉木潤一郎
- 脚本:西川清之、高岩肇
- 撮影:三木滋人
- 美術:井川徳道
- 音楽:高橋半
- 録音:佐々木稔郎
- 照明:田中憲次
- 編集:宮本信太郎
- 和楽:望月太明吉
- 舞踊振付:滝川はやみ
- 美術考証:山口玲煕
- 進行主任:徳田米雄
- 現像:東洋現像所
- 装置:御館進
- 背景:吉村藤太郎
- 装飾:川本宗春
- 記録:梅津泰子
- 衣裳:岩谷保
- 美粧:林政信
- 結髪:西野艶子
- スチール:江崎洋
- 擬斗:足立伶二郎
- 助監督:龍伸之介
- 撮影助手・計測:萩屋信
- 照明助手:小林康信
- 録音助手:平太郎
- 美術助手:白根徳重
- 編集助手:細谷修三
- 演技事務:雄山益造
- 進行:柴野康明
- 監督:大西秀明
キャスト
テレビドラマ
1961年版
1961年9月21日 - 同年12月28日に関西テレビ系列・フジテレビ系列の毎週木曜18:15 - 18:45で放送。全15回。モノクロ放送。任天堂の一社提供。唯一の在阪準キー局制作で、児童向け作品として製作された。
本作では紫頭巾は、危機一髪のシーンに尺八を持った謎の虚無僧として現れ、その尺八の音を前ぶれとして紫頭巾に変わり、痛快な活躍を見せるという内容。
なお主演の夏目俊二は、後述の1972年版でも第23話でゲスト出演している。
キャスト
スタッフ
サブタイトル
- 怪盗まだら頭巾 (1961年9月21日)
- 狙われた壱万両 (1961年9月28日)
- 渦巻城 (1961年10月5日)
- 赤い金将 (1961年10月12日)
- 黒い宿場 (1961年10月19日)
- 破れた罠 (1961年10月26日)
- 謎の挑戦状 (1961年11月2日)
- 恐怖の谷 (1961年11月9日)
- 江戸の狼 (1961年11月16日)
- 爆殺陰謀団 (1961年11月23日)
- 飴売り兄妹 (1961年11月30日)
- 二人の若者 (1961年12月7日)
- 邪剣必殺流 (1961年12月14日)
- 忍者の怪盗 (1961年12月21日)
- 謎の挑戦状(再放送) (1961年12月28日)
フジテレビ 木曜18:15 - 18:45枠 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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紫頭巾 (1961年版)
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1972年版
毎週木曜日20:00~20:56の枠で放送。全26話、カラー放送。主人公の仮の姿の絵師の名前は狩田秀麿であるが、もう一つの名前は「扇喬之介」となっている。
第14話から本作のタイトルが『紫頭巾事件帖』(むらさきずきんじけんちょう)と改題。これと共に、狩田秀麿の役設定が「瓦版屋お抱えの挿絵描き」という形に若干変更されている[4]。
キャスト
スタッフ
主題歌
放映リスト
ネット局
- 毎日放送 - 木曜日20:00〜20:56(1972年4月6日~1972年9月28日、同時ネット)
- 中京テレビ - 木曜日21:30〜22:26(1972年4月13日~1972年10月5日)
- 北海道文化放送 - 水曜日22:00〜22:56(1972年4月12日~1972年10月4日)
- 仙台放送 - 土曜日17:00〜17:56
- 新潟放送 - 金曜日9:45〜10:35(1972年6月23日~1972年12月15日)
- 静岡放送 - 月曜日16:00〜16:55(1972年10月2日~1973年4月16日)
- 富山テレビ - 火曜日22:00〜22:56(1972年4月25日~1972年10月17日)
- 石川テレビ - 火曜日23:15〜24:11(1972年5月9日~1972年10月17日)
- 中国放送 - 金曜日16:00〜16:56(1972年6月23日~1972年12月15日)
- 西日本放送 - 日曜日22:30〜23:26(1972年4月22日~1972年10月14日)
- テレビ愛媛 - 水曜日22:00〜22:56(1972年5月3日~1972年10月25日)
- RKB毎日放送 - 土曜日14:00〜14:56(1972年6月4日~1972年11月25日)
- 他
東京12チャンネル 木曜20:00〜20:56枠 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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紫頭巾 ↓ 紫頭巾事件帖
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1982年版
フジテレビの『時代劇スペシャル』の枠で、1982年2月19日に『紫頭巾 黄金の秘密』(むらさきずきん おうごんのひみつ)、1982年11月5日に『紫頭巾 京洛の大粛清』(むらさきずきん きょうらくのだいしゅくせい)のそれぞれのタイトルで、2作放映された。
紫頭巾 黄金の秘密
キャスト
スタッフ
紫頭巾 京洛の大粛清
本作では、それまで江戸で現れていた紫頭巾が大阪に現れるという物語。大阪では豪商の浪花屋が、公家の姉小路、大阪城代の出雲守と組み、市中で権力を振るっていた。年貢米の代わりに高利で金を借りるなどしていたため、破産寸前の大名も出ていた。そんな世の中を正すため、紫頭巾が乗り込んだ。
本作では主人公の名前は「響竜太郎」、仮の姿の絵師の名前は「尾形梅雪」となっている。
キャスト
スタッフ
- 原作:寿々喜多呂九平
- 脚本:志村正浩
- 音楽:津島利章
- 監督:工藤栄一
- 制作:東映、フジテレビ
フジテレビ系 時代劇スペシャル |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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紫頭巾 黄金の秘密 (1982年2月19日)
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紫頭巾 京洛の大粛正 (1982年11月5日)
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関連項目
脚注
- ^ 1972年4月6日朝日新聞・毎日新聞・読売新聞・京都新聞 各縮刷版(テレビ欄)での本作の紹介記事より。
- ^ 浮世絵師 紫頭巾日本映画情報システム、文化庁
- ^ 時代劇映画世界大百科事典
- ^ 1972年7月6日朝日新聞・毎日新聞・読売新聞・京都新聞 各縮刷版(テレビ欄)での本作の紹介記事より。
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