下笠居
下笠居(しもかさい)は高松市北西部にある一地区で、高松市役所下笠居出張所の管内。中山町、植松町、生島町、神在川窪町、亀水町の5町からなる。かつては全域が「香川郡下笠居村」(しもかさいむら)として存在し、1956年(昭和31年)9月30日に高松市に編入された。 地理地区は高松市北西部に位置し、坂出市、大槌島を介して岡山県玉野市と境界を接する地区である。人口は2010年時点で6271人(男3021人/女3250人)、世帯数は2506世帯であり[1]、2010年までの10年間でおよそ10%減少している。面積は18.92km2[2]と高松市の地区中最大であるが、山地が多く可住地面積が狭いため人口密度は1平方キロメートルあたり326.85人と高松市の平均(1140.03人)を大きく下回っている。 地形北側を瀬戸内海に面し、すぐ内陸方面には峻険な五色台が迫る。高松平野とは地形的に一線を画し、平地が少なく面積の多くが山地で占められている。 西側は香川県道16号高松王越坂出線やさぬき浜街道の一部である香川県道161号高松坂出線を通ることによって坂出市へと抜けることが出来る。
人口
隣接する地域高松市下笠居出張所管内
歴史年表高松市編入以前は「下笠居村」を参照
町名の変遷もともと香川郡下笠居村であったこの地区は1890年(明治23年)2月15日の町村制施行時に単独で町村制を施行したため、村内に合併後の町名に引き継がれる大字が存在しなかった。このため1956年(昭和31年)に高松市と合併した際にはその更に下位区分の小字を町名としている。 経済高松市の平均と比較して第三次産業従事者の割合が大幅に低く(-10.4%)、第一次産業(+6.7%)及び第二次産業従事者(+3.7%)の割合が高くなっている。 第一次産業
平地には五色台の山地を縫うように田が広がり、五色台の山肌にはミカン畑が多く広がっている。地区内には平地が少ないため田圃の広がりは限定的であるが、特に高松市で最大の栽培面積を有する果樹のウンシュウミカンについては地区内に多く広がる五色台の斜面を利用して栽培が行われ、近隣の鬼無、香西地区と並んで市内の一大栽培地となっている[4]。 第二次産業地区内に大規模な第二次産業集中地帯は無いが、中小の工場が点在している。 第三次産業
メインストリートの県道16号高松王越坂出線沿いには古くから続く個人商店が残っているほか、近隣の香西地区にはイオンモール高松が位置している。 教育地区内の小学校は市立下笠居小学校が存在し、中学校は市立下笠居中学校が存在する。地区内に存在する公立小中学校はその一校ずつであるため、校区などは小学校から中学校への持ち上がりとなる。その校区は下笠居地区の全域のほか、東隣に隣接する香西地区の香西北町の一部も校区としている。[5]。 幼保施設については私立のものは存在しないが、公立のものについては単一の地区としては市内で唯一市立保育所が3ヶ所設けられている。
行政この地区は1956年(昭和31年)以降高松市の一部であるため地区単独での自治権はもたない。この地区の行政サービスの中心としては高松市下笠居出張所があり各種住民サービスに対応している。またそこは公民館も兼ねていて下笠居コミュニティセンターとして地域交流・生涯学習の中心となっている。
生活
交通道路地区の動脈となる主要道路は県道16号高松王越坂出線であり、高松市中心部とを結んでいる他、五色台の大崎ノ鼻を経由して坂出市とも結ばれている重要道路である。ただし、この県道の本線は集落の中を通る旧道ということもあり、対面2車線(一部1車線)道路で大崎ノ鼻前後では線形も良くない。そのバイパスがさぬき浜街道(県道16号高松王越坂出線バイパス、高松坂出有料道路)であり、五色台を長大トンネルでバイパスする構造になっており、有料道路であったが、2011年3月27日に無料開放された。トンネル部分は対面2車線道路となっている。この道路が無料開放されたことにより、交通量が飛躍的に増加し、県道16号のバイパスとしての機能が一層高まった[10]。 五色台を擁する当地区の特性上、五色台の登山道路もいくつか存在する。その中で自動車通行可能な幹線道路としては県道180号鴨川停車場五色台線が存在し、山上の五色台スカイライン(県道281号五色台線)に接続している他、五色台を越えて坂出側に下りることも出来る。また、この道路は高台を通るさぬき浜街道と下笠居地区中心部の連絡道路の役割も果たしており、高松方面からは料金所直前までは高松坂出有料道路を通り(有料道路内ではあるが料金所直前で流出出来るため事実上の無料区間)、この県道を経由して香川県総合運動公園前に抜けることが出来る。また、281号五色台線は当地区と坂出市の境を縫うように走っているが、五色台山上を走るスカイラインであるという性格上、地区内の生活道路との接続性はほとんど無い。
鉄道地区内を通る鉄道は存在せず、地区外にも最寄りとなる鉄道駅は存在しない。香西地区と弦打地区の境にはJR香西駅が存在するが、直線距離でも4.2km離れているなど最寄り駅としての性格は薄い。 バス地区内を通るバス路線はことでんバス下笠居線と琴参バス王越線が存在する。また、同地区に鉄道は存在しない。当線は当地区亀水町の弓弦羽(ゆずりは)を終点とし、地区内では全線が県道16号高松王越坂出線を路線としている。また、下笠居線には3系統があり、うち2系統は高松駅発で、残りの1系統はイオン高松東店発である。さらに高松駅発の2系統はそれぞれ昭和町経由便と宮脇町経由便に分かれている。
王越線については、もともと琴平参宮電鉄は坂出線を同地区を経由して高松五番町へ至る路線を計画しており、その先行線として坂出から王越に至るバス路線を運行していた。後に王越~弓弦羽までの路線を下笠居線から引き継ぎ運行している。(但し引き継ぎ区間は平日のみの運行) 船舶
メディア放送
→「五色台送信所」も参照
高松市周辺では基本的に高松市東部の前田山にある高松局を受信するが、当地区は地形的に奥まった場所に位置するため、高松局を受信すると山などが障害となるため良好な受信は困難である。そのため当地区では多くの世帯が障害物のない海を超えた岡山局を受信する。 地区内にある五色台には県域FM局(NHK-FM・FM香川)が送信所を設けている。かつては西日本放送のテレビ親局送信所も地区内の靑峰にあった。1986年に岡山局に移転され廃止(名目上は移転)されたのち、2020年にFM補完中継局が設置され、テレビ・ラジオの違いはあれ、34年ぶりに靑峰から電波を送信することとなった。
県外波 名所・旧跡・観光・レジャー
出身有名人
参考文献
関連項目 |
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