アーケードゲームのタイトル一覧 (1990年代)(アーケードゲームのタイトルいちらん 1990ねんだい)では、1990年代に稼働開始されたアーケードゲームのゲームタイトルを列挙する。
本項目で扱うタイトルは、ビデオゲーム(トレーディングカードを使用する作品を含む)と大型筐体ゲームのみとし、メダルゲームやプライズゲーム、エレメカ、プリクラ、ピンボールなどは扱わない。
特徴・変遷
1990年代はあらゆるジャンルでヒット作が登場した[1]。また、1980年代後半から続いていたゲームセンターの郊外進出が本格化したことに加え、大規模小売店舗法の緩和に伴い大型商業施設が次々に誕生したこともゲームセンターにとって追い風となり、大型筐体ゲームにおいても多彩な作品が登場した[2]。
1990年に稼働した作品のうち、シューティングゲーム『雷電』は、シンプルながらも基本に忠実な姿勢と奥深いゲーム性で人気を得た[3]。
1991年3月に稼働したカプコンの『ストリートファイターII』(以下:『ストII』)は対戦型格闘ゲームブームの火付け役となった[1]。1991年11月には『餓狼伝説』(SNK)が稼働し、『ストII』と双璧をなす作品として認知されるようになった[4]。こちらはSNKの自社基板Multi Video Systemが用いられており、迫力のあるグラフィックに加え、プレイ中にほかのプレイヤーがコインを投じた場合に共闘を経て対戦に至るというプロセスが特徴的だった[4]。
カプコンは『ストII』をはじめとする主要な作品においてCPシステムを採用した一方、『クイズ三國志 知略の覇者』といったアクション性の薄い作品においては1991年まで8bit基板を用いていた[5]。また、『スーパーストリートファイターII』ではCPシステムの強化版であるCPシステムIIを採用し、しばらくの間は中身に合わせて数種類の基板を使い分けていた[6]。
一方、アーケードゲームの業界紙「ゲームマシン」384号(1990年7月15日)に掲載されたインタビューでは、聞き手から「ゲーム内容のジャンルが限定され、似たようなものが多い」という指摘が寄せられた際、当時社長を務めていた辻本憲三はそれを認めたうえで、アーケードゲームには売れ筋というものがあり、人気キャラクターを採用した良作はファミコンでは売れても業務用ではそこまで売れないと答えている[7]。また辻本はほかの理由として「現在(1990年)のハードの容量では思い切ったことができない」「体感ゲームの開発には3Dのハードが必要であり、高額な費用が掛かる上、ゲームセンターが償却するのに5年もかかる。ゲームセンターとしてはソフトの交換スピードを早める必要があり、そのためには販売費用を安くしないと家庭用ゲーム機に追いつかなくなる」とを挙げている[7]。
そのころナムコはソニー・コンピュータエンタテインメントの久夛良木健に頼んで、同社の家庭用ゲーム機PlayStationと互換性のある基板・SYSTEM11を作ってもらった[8]。その後、上位基板のSYSTEM12が誕生した[8]。
1997年3月に稼働した鉄道シミュレーション『電車でGO!』(タイトー)は電車の運転手として定刻通りに駅間を運行するという内容であり[9]、ゲームセンターの常連客の間で評判となったのち、最終的には幅広い層から支持を得た[注 1][11]。また、1997年3月に稼働した『怒首領蜂』は弾幕系シューティングゲームの基礎となった[1]。
1997年12月に稼働した『beatmania』(コナミ)は、ヒップホップやハウスといった音楽に合わせてDJになった気分を味わえるということで人気を博し、音楽ゲームというジャンルを開拓した[12]。以降、コナミは『DanceDanceRevolution』(1998年)や、『pop'n music』(1998年)、『GUITARFREAKS』(1999年)、『drummania』(1999年)と音楽ゲームを次々に売り出した[13]。
その他
一覧
並び順は日本と日本国外を含めた稼働時期の初出としている。
脚注
注釈
- ^ 客の中には普段ゲームセンターに来ないであろう男性会社員や年配の客[10]、さらには家族連れや鉄道ファンもいた[11]
- ^ アップライトタイプは1990年3月中旬、デラックスタイプは3月下旬に稼働した[19]
- ^ 「ゲームマシン」406号(1991年7月1日刊行)掲載時点でのタイトルは「テキ・パキ」[61]
- ^ a b c 業界紙「ゲームマシン」417号(1992年12月1日刊行)では、「Nintendo Super System」の出荷時期が1991年11月だとされている[68]。
- ^ 『セガ・アーケード・ヒストリー』に使用基板がシステム24とあるが誤り。
出典
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参考文献