バイパーフェイズ1
『バイパーフェイズ1』(VIPER PHASE 1、バイパーフェイズワン)はセイブ開発が開発し、1995年6月に発売された業務用ビデオゲーム[2]。地球防衛軍と他惑星の巨大宇宙空母の攻防を描く、2人同時プレイが可能な縦スクロールシューティングゲームである[1]。 32ビットCPUを採用したセイブ開発のシステム基板「SPIシステム」第1弾ソフトとして発売された[1]。販売元は日本システム[1]。 概要全8ステージ構成で2人同時プレイ可能。セイブ開発の新ゲーム基板であるSPIシステムを使用しており、スプライトによる緻密なグラフィックや爆発演出を特徴としている。BGM作曲は佐藤豪。ゲームスタイルや操作方法などは『雷電』のシステムとほぼ同じであるが、全編宇宙空間での戦闘、ノーマルショットに加えて時限性のサブウェポンシステムを導入、勲章による稼ぎシステムの強化などの要素で『雷電』との差別化が図られている。 しかし、OLDバージョンと呼ばれる発売初期のバージョンは難易度の高さから多くのプレイヤーに受け入れられなかった。発売3ヶ月後、サブウェポンの永続化など、より『雷電』に歩み寄ったNEWバージョンと呼ばれる調整版が登場した。第9回ゲーメスト大賞におけるベストシューティング賞第7位。 家庭用への移植は一切行われていなかったが、アーケードアーカイブスの1作品としてPlayStation 4とNintendo Switchで2024年12月12日に配信された[6]。 ストーリー地球人類が第二の地球を求め大規模な宇宙移民計画を始め、それから長い年月が経った宇宙暦2050年。様々な星系に住まうようになった人類は独自の文化や科学の発展をしていったが、同時に対立をも始め、星系間での大規模な戦争が次々と引き起こされていった。その戦火は地球にも及び、地球を遥かに凌駕する科学力を持った他星系からの反乱軍が宇宙空母率いる大規模な軍団を地球軌道上に接近させ、無条件降伏を要求した。これに対し地球防衛軍は「敵空母に侵入しデータを収集、敵新型戦闘機を奪取した後、新型戦闘機を用いて空母を破壊」という極秘作戦・コードネーム「VIPER PHASE1」を発動させた。 ゲームシステムOLDバージョンとNEWバージョンで若干異なる所があるが、基本は両者とも同じである。 操作方法8方向レバーと2ボタン(ショット、ボンバー)で自機を操作する。ショットにはメインウェポンとサブウェポン(全4種類)が存在し、ショットボタンでメインウェポンとサブウェポンを同時に発射する。 アイテムパワーアップアイテムやボンバーアイテムは、特定のアイテムキャリアを破壊すると出現する。 パワーアップアイテム
サブウェポンはそれぞれ併用することはできず、4つの中から1つを選択してゲームを進めていくことになる。また、NEWバージョンの場合に限り、装備中のサブウェポンと同じサブウェポンアイテムを取得すると1,000点のボーナスが獲得できる。 ボンバーアイテム
ボーナスアイテム
ステージクリア時のボーナス各ステージクリア時、敵機撃墜数(1機につき10点)、ボンバー残数(1個につき300点)、勲章取得数(1個につき100点)の合計点にそのステージでの敵機撃墜率に応じた倍率が加算され、クリアボーナスとして加算される。
全ステージクリア時には100万点のオールクリアボーナスと総敵撃墜数×100点、総勲章獲得数×1000点に加え、ボム使用回数(ノーボムだと50万点。少ないほど高得点)、ミスの回数(ノーミスだと50万点。少ないほど高得点)に応じたボーナスが加算される。 OLDバージョンとNEWバージョンの違い本作には、最初に出た「OLDバージョン」、後に出た「NEWバージョン」の2つのバージョンが存在する。NEWバージョンはOLDバージョンを調整し直し、非常に大胆な調整を行なっており、一部には「全く別のゲーム」とまで言われている[要出典]。なお、難易度的にはNEWバージョンの方がある程度易しくなっている。この背景には、OLDバージョンのシステムでは難易度が高すぎて思うように受け入れられず、インカム率の低下が深刻でゲームセンターから本作が消えてしまうのを防止するためと言われている[要出典]。OLDバージョンがリリースされたのが1995年5月、NEWバージョンは同年8月と、OLDバージョンからわずか3ヶ月後というかなりの短期間で販売に踏み切っている。これにより、NEWバージョンがリリースされた後OLDバージョンは瞬く間に消えていった。 このOLDバージョンとNEWバージョンを見分ける方法としては、NEWバージョンはタイトルに「<<<NEW VERSION>>>」と書かれている事と、ゲーム画面のサブウェポンゲージがOLDバージョンのみ存在する、というものがある。 バージョンアップによる主な変更点
その他
移植版
評価
ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第9回ゲーメスト大賞」(1995年度)で、読者投票によりベストシューティング賞7位、年間ヒットゲーム31位を獲得している[9]。 脚注
外部リンク
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