辛部
概要辛部には「辛」を構成要素とする漢字が収められている。 「辛」字は五味の一つである辛味を意味し、引伸して悲痛や苦痛の意も表す。また仮借により十干の第8位として使われ、十二支と組み合わせて干支の一部を構成している。 →「辛」を参照
「辛」字について『説文解字』は「一」と罪の意を表す「䇂」の会意文字とするが、甲骨文字では「辛」と「䇂」は異なる形をしており関連性はない。また「辛」を刑罰や入墨に用いる道具を象る文字とする説があるが、これは誤説で、実際には「辛」は刑罰や罪とは関係がない。[1] 「辛」字は偏旁の意符として使われることはあまりないが、比較的遅い時代に作られた字では「辣」のように辛味に関することを示すことがある。 楷書で「辛」を含む文字の中には「䇂」に由来するものもある。「䇂」は玉石を象ったもので[2]、そのため「辨」(「班」と同様に、もと玉を切り分けることを意味した)[3]や「辟」(「璧」)に含まれる。 さらに「辞(辭)」の旁は、「辛」とも「䇂」とも異なり、「𬔖」という文字に由来する。[4] 字体のデザイン差印刷書体(明朝体)において『康熙字典』は1画目を短い縦棒とする字形を採用しており、日本も新字体・表外漢字を問わず、これを採用している。 一方、中国の新字形・台湾の国字標準字体・香港の常用字字形表は1画目を点画とする字形を標準字体に採用している。
部首の通称
部首字辛
例字→詳細は「wikt:Wiktionary:漢字索引 部首 辛」を参照
最大画数23:𨑂 部首の例外脚注
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