カップヌードル
カップヌードル(英語: Cup Noodles、和製英語: Cup Noodle[注 1])は、日清食品が1971年(昭和46年)9月18日より販売しているカップ麺、およびカップメシ、冷凍ライスのブランド。略称は「カプヌ」[1]。 「カップヌードル」および「カプヌ」は、親会社にあたる日清食品ホールディングスの登録商標である[2]。 概要世界初のカップ麺であるロングセラー商品であり、時代とともに多様化によって、さまざまな風味の商品や「ミニ」「BIG」などの異なるサイズの商品も発売されている[3]。いずれもカップに熱湯を注いで3分で食べられるタイプであり、扁平の細麺と粉末スープとフリーズドライ化された具材が入っている。 大量生産にあたってはさまざまな工夫が凝らされている。のちに多くの食品メーカーから同種の商品が発売されたが、味別の販売数ランキング(2006年時点)は、第1位「オリジナル(しょうゆ)」、第2位「シーフード」、第3位「カレー」となっており、「オリジナル(しょうゆ)」は発売以来首位を継続している[4]。 2011年時点で世界80カ国で発売され、発売以降の世界累計販売数は310億食[5]、2016年3月に400億食[6]、2021年8月には500億食を達成した[7]。 カップは、かつては発泡スチロール製であったが、次々に発生する問題により、紙製となったり異なる加工法を採用するなど変化がある(後述)。 フィリピンでは「シーフードヌードル」が高い人気を得ており、日本からの土産物として定番化した商品となっている[8]。 名称
日本国内向け商品のラテン文字表記は、単数形の「CUP NOODLE」であるが、日本国外向け商品のラテン文字表記については単数形ではカップの中に1本の麺が入っているような誤解を招く可能性があることから複数形の「CUP NOODLES」を用いる[9]。国内では「CUP NOODLE」のブランドがすでに幅広く定着していることから、海外展開後も「CUPNOODLE」表記を続けているが[9]、「世界のカップヌードル」シリーズ(トムヤムクンヌードルなど)は、世界各国の料理をカップヌードルで再現するというコンセプトから、海外向け商品の表記に合わせて「CUP NOODLES」としている[9][10]。 なお、アメリカ合衆国で発売した当初は、cup of noodles を意味する「CUP O'NOODLES」だった。1996年から2006年までの間、ニューヨークのタイムズスクエアに製品を模した巨大な看板が設置され、看板のカップから湯気が出るという演出がなされていた[11]。 開発史当時の日清の社長でチキンラーメンの開発者である安藤百福が、紙コップで手軽に食べられるラーメンを、と発案して作られた。それぞれの開発の変遷についてはカップヌードルミュージアムで詳細を知ることができる。 出発点1966年(昭和41年)、安藤がチキンラーメンの日本国外進出を目指してロサンゼルスのスーパーマーケットに売り込んだものの、アメリカには手近に箸や丼がないことに気づかされる。そして、アメリカ人バイヤーが考えた末にチキンラーメンを砕いて紙コップに入れ[13]、これに熱湯を注いでフォークで食べたことがヒントになった。安藤はラーメンが丼と箸という枷を逃れて日本国外へ進出することを見据え、いつでもどこでも食べられる容器入りのインスタントラーメンの開発を思い立った。早速売り込みから戻った安藤はホテル内で試したが、当時の紙コップは蝋を用いたパラフィン紙製だったこともあり、「紙コップ臭くておいしく食べられなかった」と後に述べている。このことから、後に『環境ホルモン報道問題』による影響から他社のカップ麺容器が紙コップ製に置き換えられた時期でも、本製品のカップ素材は発泡スチロール製のまま長らく変更されなかった(後述)。ただし、食品衛生基準が厳しい西ドイツでは陶製の容器で販売され、価格も日本のものより1.5倍ほど高価であった。 日本向け製品で用いられているアルミ箔と紙を貼り合わせた構造の密封性の高いフタは、安藤がアメリカから帰国する際の機内食で出されたマカダミアナッツの密封パックで使われていたものをヒントにしている。安藤はこのパックを開封したものに加え、未開封のものを別に1つもらって持ち帰り、容器の開発時の資料とした。その現物は今も日清食品で保管されている。 容器と構造発売当初より2008年(平成20年)3月までは、全商品発泡スチロール製の容器が採用されていた。 2008年(平成20年)4月以降は一部先行商品を除き、環境保護の観点から発泡ポリエチレン断熱皮膜加工の紙製カップ(通称・エコカップ)へと切り替わっている。また、これまで包装フィルムに印字されていた賞味期限の年月日表記が容器の底に印字されるようになり、製造工場[注 2](例:関東工場製造、静岡工場製造、関西工場製造、下関工場製造、札幌日清製造)の表記も付くようになった。 発売当初から長期間採用された発泡スチロール製の容器は乾燥麺の封入で容器自体の強度を上げたりと、梱包方法ひとつをとってもさまざまな工夫の積み重ねと試行錯誤の繰り返しにより決定された。麺は「瞬間油熱乾燥法」と呼ばれる方法で製造されている。一般の袋入りインスタントラーメンの麺塊は厚みが3 cm程度であるのに対し、当製品の麺塊はカップの形状に合わせた円錐台形である。そのことから厚みが4 cmほどあり、普通に揚げると中は半生に、油温を上げると中が適度な状態になるが外側が黒く焦げるなど、開発時にはなかなか麺全体にうまく熱が行き渡らず苦心したという。この問題の解決にも、チキンラーメンと同じく天ぷらからヒントを得た事が大きく貢献したとされる。 またカップの底に空洞があるのは、出荷時の麺割れを防ぐ(中間保持構造)と同時に、湯を注いだ際に対流を発生させ、時間の経過とともに徐々に麺の重心が下に移動することにより、3分後の完成時には何もしなくても全体が自然とほぐれ食べやすくなり、その時にスープの水分も密度の高い上部と下部でまんべんなく行き渡るように計算されている「疎密麺塊構造」によるものだという[14][15]。これら中間保持構造と疎密麺塊構造については、日清食品が関係する特許を取得し保持していたが[16]、既にその権利は期限が切れている。 この疎密麺塊構造は、当初粉末スープが底入れであったため、縦長のカップ容積いっぱいに麺が詰め込まれているとスープが全体にまんべんなく行き渡らず、普通にお湯を注いだだけではカップ底部に溶けきらない粉末スープがほとんど残ったままになるという欠点があった。この点においては発売から20年以上を経て、粉末スープの場所をカップの底から麺の上へ変更することで改善された。 具材袋麺と異なり、いわゆる乾物は開発時に試されたものの湯を注いでから元に戻るまで3分以上かかるため断念され、フリーズドライ製法を採用している。 日本向け製品に、伝統的に小さな剥きエビを採用したのは、製品開発当時に豪華さが感じられる食材として真っ先にエビが挙げられ、採用されたという逸話があり、60種を超える世界各国のエビの剥き身[注 3]をフリーズドライ化して試した結果、インド洋沖で獲れるプーバランという、当時の日本にはほとんど輸入されていなかった高級食材種が採用された[17]。この戦略は、航空機の機内食に見られる豪華さと簡便性の両立というテーマに沿ったものである。 その他の具材としては、見た目を重視し、ラーメンにも使われているネギや、スクランブルエッグに類似したタマゴ、味の濃いミンチ肉(成型肉)という組み合わせである[18][19]。 味付豚ミンチ(謎肉)具材として、サイコロ状のミンチ肉(正式名称は『味付豚ミンチ』[20][21]、かつては『ダイスミンチ』を正式名称とした[22][23][24])が入っている。これは、豚肉のミンチに大豆や野菜などを混合した上でフリーズドライ加工したものである[25][26][27]。 2009年(平成21年)4月20日より品質向上および具材強化の一環として、それまでのレギュラーサイズのダイスミンチから小さな角切りのチャーシュー『コロ・チャー』へ順次変更されることになり[28]、ダイスミンチはカップヌードルから一時的に姿を消した。その後、2015年(平成27年)4月の再リニューアルにより、カップヌードル・カップヌードルビッグ(オリジナル)に再びダイスミンチ(現:味付豚ミンチ)が入るようになった[29]。従来のコロ・チャーも入っていたが、2019年(令和元年)10月のリニューアルですべて味付豚ミンチに置き換えられた[30](ビッグでは、遅れて2020年1月のリニューアルで謎肉に置き換えられた[31])。 独特な食感などから一部に人気があり、古くから2ちゃんねるを始めとしたインターネット上では「謎の肉」「あの肉」「謎肉」「ぞぬ肉」と呼ばれていたが[32][33]、2016年(平成28年)7月27日にTwitterの公式アカウントが「CUP NOODLE なぞにく」と書かれたカップヌードルと同じ外装のコンビーフ缶を開缶する画像を投稿[34]。同年9月12日には「カップヌードルビッグ "謎肉祭" 肉盛りペッパーしょうゆ」[35]が発売されるなど[36]、日清食品サイドでも「謎肉」(なぞにく)を公式の通称として採用し、商品名と販売促進が展開されるようになった。 「謎肉祭」という名称は日清食品社長の安藤徳隆が提案したものだが、当初は「ミートショック」という商品名が考えられていた[37]。「謎肉」の名称を使うにあたり、自社製品に「謎」と命名することによるリスクが懸念されたが[38]、安藤の強い推薦でこの名称に決定したという[37][38]。 2019年(令和元年)10月21日には、謎肉を増量したリニューアル版が発売された[39]。 2024年(令和6年)3月25日には、具材の謎肉のみを販売する「カップヌードル 謎肉放題」が発売される。発売に合わせて開設された特設サイトでは、謎肉を使った様々なアレンジレシピが紹介されている[40]。 2023年7月10日、謎肉の加工技術を応用し、ウナギを使用せずにウナギの蒲焼の食感を再現した「プラントベースうなぎ 謎うなぎ」が開発され、同月18日にオンラインストア数量限定で発売された[41]。2024年にはさらに改良がくわえられ、試食会後の7月11日にプラントベースうなぎ 謎うなぎと「謎うなぎ丼」がオンラインストア、地域、数量限定で発売されることが告知された[42]。 また、過去には謎肉をモチーフにしたルービックキューブも販売されていた[43]。 マーケット設定発売当時のインスタントラーメンは、3分程度加温し粉末スープを加える形が主流であり、現代と同様であった。チキンラーメンは関東地方で市場に流通していなかったため、熱湯を注いで3分で食べられるというスタイルは、発売地域外の若者にとっては物珍しかった。また、チキンラーメンを知る世代に対しても、どんぶりをカップに替えて具材も豊富な「完全調理済食品」であり、あくまでラーメンではなく「ヌードル」という新しい食品であるイメージを強く押し出していた。 当初、問屋を通した正規ルートで希望小売価格100円での展開を目指していたが、当時約25 - 35円だった袋入りインスタントラーメンの3 - 4倍程度の設定であったため、関係者の反応は悪く、注文の入らない日々が続いた[44]。 そこで、全く新しいスタイルの商品であることもあり、市場調査も兼ねて従来と違った特殊なルートとして野球場や遊園地、警察署や消防署などといった夜勤の多い職場を対象に試験販売が行われ、関東地方ではロッテの本拠地である東京スタジアムが初めて販売された場所であった[45]。最初の大口顧客となったのは「簡便性」「完全調理済食品」という点に目をつけた自衛隊であった[46]。 1971年(昭和46年)11月21日には、東京・銀座の歩行者天国で大々的な宣伝販売を行い、4時間で2万食を販売した[44]。当時はパッケージにプラスチック製フォークが添付されていた。 発売翌年の1972年(昭和47年)2月に発生したあさま山荘事件では、カップヌードルを食べる機動隊員の様子が日本全国に生放送され、視聴者の注目を集めた[3][44]。事件当時の現場は、摂氏マイナス15度前後の寒さで、警察官に配給された弁当も凍ってしまったため[3]、熱湯を注ぐだけですぐに食べられる当製品が非常食として導入されたものであった。 これをきっかけにカップヌードルの認知度は飛躍的に高まり[44]、各地域から販売希望が多数寄せられ、その要望に応えて後に全国発売となった。また、日清食品一社提供番組の『ヤングおー!おー!』(毎日放送)でも大々的に宣伝された。 1970年代には漫画「ドラえもん」にはギャグとして「カップメンのプラモデル」が登場するエピソードが存在するが[47]、この後1980年代には東京マルイより「ウォークメイト」シリーズの一つとして本品を模してゼンマイ式の歩行機構を組み込んだプラモデルが実際に登場し[48]、2020年にはカップヌードルの発売記念日である9月18日にBANDAI SPIRITS(旧・バンダイ ホビー事業部)より「BEST HIT CHRONICLE 1/1 カップヌードル」として通常サイズのカップヌードルを忠実に再現したプラモデルが発売された[49]。 この他、タカラトミーの自動車玩具であるトミカでもカップヌードルを2階建てバスに見立てた自動車を発売している[50]。 パッケージデザインパッケージの基本的なデザインは、1970年(昭和45年)開催の日本万国博覧会のシンボルマークをデザインした大高猛によるもので、1971年(昭和46年)の発売当初から継続して踏襲しており、どの国で発売されているものでも企業ロゴ・“CUP NOODLES”のロゴ(日本のみ単数形の“CUP NOODLE”と表記)とキャタピラ(帯状の点線)[51] を入れる決まりになっている[52]。この通称キャタピラは、安藤百福がデパートで見かけた洋皿の柄が原点であり、2018年(平成30年)4月6日に「位置商標」として商標登録された(登録番号:第6034112号)[53]。 容器における表現では「カップヌードル」と「ド」が小さく表記されているが、これは「ヌードル(noodle)」の正確な発音[注 4]に合わせて「ド」を小さく表記したためである[26][55]。また、一部では『当時「ヌードル」という言葉が日本に定着しておらず、この商品を見て「ヌード」と勘違いされ、購入を敬遠されるのを避けるため』という説も存在していたが、『キングコングのあるコトないコト』(2010年8月2日放送、第40回テーマ「インスタントラーメン」)にて日清食品広報部はこの説を否定し、前述の理由を示した[56]。 1975年(昭和50年)には、米国プラスチック協会のデザイン部門グランプリを受賞している[57]。 日本向け製品のシュリンクフィルム包装のカップ底面にある「開封口」には透明なシール(正式名称はタックシール、かつてはバーコード印刷)が貼ってあり、そのシールを剥がすことでフィルムに切れ目が入り、開封を容易にしている。凹凸が少ないこの容器に包装フィルムが密着しており、突起状の道具で突き刺して切り裂かなければ開封しづらいという他商品にはない欠点を、容器に大きな改良をすることなく対処している。また、「カップに湯を入れた後、フタにこのシールを貼って閉じることができる」という利便性も兼ね備えている。また、懸賞の応募シールとしても使用されたことがある。このシールは1984年9月より採用されてきたが[58]、2021年6月4日、同社が2019年より実施している「カップヌードル DO IT NOW!」プロジェクトの一環でプラスチック原料を削減するために廃止されることが発表され[59]、代替として2021年6月より、フタの開け口を2つに増やしたWタブが採用されている[59]。発表前日の2021年6月3日には公式Twitterにて予告投稿がなされ、話題を呼んでいた[60][58]。ビッグサイズは上記のシールが継続使用されていたが、2023年6月よりWタブに順次切り替えられた[61]。ミニサイズは対象外。 地域限定パッケージも存在し、2016年(平成28年)には北海道限定で「CUP NOO道(カップヌードウ)」デザインの製品が発売されたことがある[62]。中身は通常のカップヌードル・シーフード味・カレー味と同じ。 保存方法直射日光の当たらない常温の場所で保管する。また、パッケージ注意書きに「移り香注意」とあるように、臭いの強いものと一緒に保管しないこと[63]。 2008年(平成20年)10月23日、当製品を食べた消費者が嘔吐や舌のしびれを訴える事件が発生し、スープから防虫剤(パラジクロロベンゼン)が検出された。同月25日には、同年4月以降相次いでパラジクロロベンゼンなどの防虫剤成分が検出されていたことと、日清食品の実験で「防虫剤の近くでカップヌードルを保管すると、成分が容器を浸透し麺に付着すること[64] を確認した」と発表。4月から導入したエコカップが特に臭気を浸透しやすいと判断し、改良型のエコカップ仕様の製品に順次置き換えることも発表された[65][66][67]。 世界への普及1973年のアメリカ発売から始まって世界80か国以上に普及しているが、各国ごとの事情に合わせ、味は様々なものが販売されている[44]。広告も盛んに行われ、アメリカ・ニューヨークでは、ランドマークとして1996年から2006年までタイムズ・スクエアビルの頂上付近に約16メートルの立体看板が鎮座していた。同ビルが伝統的に湯気を出す広告を設置していたためである[11]。 自動販売機日本には、発売当時から自動販売機による商品販売が行われている。第1号機は、東京・大手町にある日本経済新聞社東京本社に設置された[44]。湯を供給する機能(無料のものと有料のものがある)もついており、主に高速道路のサービスエリアや幹線道路沿いの終夜営業の自動販売機コーナー、フェリー、企業、学校の休憩施設内、あるいはサウナ、カプセルホテル、漫画喫茶などの軽食コーナーなどに設置されている。当初はすべての製品にフォークが添えられていたが、後に割り箸に切り替えられ、現在箸の添付は自動販売機向け限定になっている。希望小売価格よりも割高な料金で提供されることが多い。発売当初は、給湯機能の無い販売専用の自動販売機も存在していた。 1975年に姉妹商品として同様の容器を使用し、自販機販売にも対応していたライス加工食品「カップライス」が発売されたが、短命に終わった(後述)[68]。 どん兵衛、チキンラーメン、日清焼そば(基本的にUFOの名前は使われていないが、一時西日本地域ではUFOの名前を使ったものも見られた)も容器を当製品と同規格にしたタイプが、基本的に自動販売機専用で売られている。一般店頭ではほぼ手に入らないが、CGCグループのスーパーマーケットの一部など限定した販路で流通しているほか、ネットショッピングで購入できる場合がある。逆にそれらの通常版の製品の給湯が可能なタイプの自動販売機も提供されている。自動販売機版どん兵衛は容器サイズの関係上具が小さく、それによる顧客の不満を解消することが可能になる。 日本での主な種類※2023年(令和5年)9月現在 レギュラー
ビッグ当初は「Dカップヌードル」の名前で発売。麺量を袋麺と同等の重さに増量したタイプで、内容量99g麺量85gとレギュラーより多い。
ミニ
カップヌードル スーパー合体シリーズ2021年9月13日から数量限定で販売開始。販売50周年を記念し、レギュラー8種をそれぞれ2種類ずつ組み合わせたもの。2022年9月12日からは、やはり数量限定で第2弾が販売された。
カップヌードルPRO 高たんぱく&低糖質カップヌードルナイスの後継商品として、2021年4月5日から発売開始。通常のカップヌードルに比べてたんぱく質15g、糖質50%オフを実現。カップヌードルナイスと比べてたんぱく質由来の重量及びカロリーが増加しており、健康志向はそのままで本家と同等の味や食べ応えに訴求した商品となっている。原材料の90%以上が海外産のため、パッケージにJASマークの表記がない。
カップヌードルPRO 塩分控えめカップヌードルPROのソルトオフ製品として、2023年3月20日から発売開始。「カップヌードル ソルトオフ」と同様、「ちゃんとおいしい!ソルトオフ製法」を採用することで従来のカップヌードルPROと比べて塩分30%カットするとともに、1日分のカルシウムとビタミンD、たっぷりの食物繊維を配合している。PROシリーズではラインナップされていなかった「カレーヌードル」がこの「塩分控えめ」で初めて追加されている。
世界のカップヌードルシリーズ世界各国の料理をカップヌードルで再現したシリーズ。
スープヌードル → あっさり少なめカップヌードル → あっさりおいしいカップヌードルレギュラーサイズ版カップヌードルの廉価版として日清食品が2006年3月20日から日本全国で発売しているカップ麺の名称[78]。日清食品が、日本の社会環境や生活構造の変化から、カップ麺の愛用者の拡大のために、低価格のカップ麺として発売。現在は希望小売価格が税抜き153円、一時期はオープン価格であった。本製品発売前は100円ショップやディスカウントストアで、あるいは一般の店舗での安売りとして、カップヌードルが100円前後の価格で販売されることも珍しくはなかったが、本製品の発売後は低価格での販売については多くの店舗でこちらに切り替えられた。なお、2024年現在、あっさりおいしいカップヌードルはセールでも税抜き100円を大きく超えることが多く、この商品を売る100円ショップもかなり少なくなってきている。 現行は、レギュラー(しょうゆ味)、カレー味、シーフード味、旨辛シーフード味の4種類で、パッケージデザインは側面上部に「あっさりおいしい」と表記されている点以外は、「カップヌードル」とほぼ同じである(完全オリジナルの旨辛シーフードのみ「旨辛」が強調されている)。「スープ感覚」を謳い、麺の重量は50グラム(発売当初は55グラム)と、カップヌードル(60グラム、ただししょうゆ味のみ65グラム)の概ね80%の質量で、具材の量は、カップヌードル・ミニよりやや多い量[78](類似品がない あっさりおいしいカップヌードル 旨辛シーフード を除く)であり、必要なお湯の目安量はあっさりおいしいカップヌードルは310~320ml(カップヌードルしょう油とカレーは300ml、シーフードは320ml)。レギュラーの肉は旧来のダイスミンチでありコロチャーは入っていない(途中コロチャーへと変わったカップヌードルしょう油と違い、発売からずっとダイスミンチを使用している)。なお容器は2011年12月出荷分までは発泡スチロール製を採用していたが2012年1月出荷分より既存のカップヌードル(ミニは除く)同様、紙製への変更を経て、2018年4月9日のリニューアルを期に商品名を「あっさり少なめカップヌードル」に改称されたが、(商品名そのものが)不評だったため同年7月の出荷分より再び商品名を「あっさりおいしいカップヌードル」に改称となった。2021年10月出荷分より上蓋の形状が変更され、同年5月より先行変更されたレギュラー版同様、Wタブの上蓋に変更された。旨辛シーフード味は2023年6月5日に発売した[79]。 仕様は似ているが、カップヌードル商品を買うことで景品が当たるキャンペーン等では対象外商品になる。 おだしがおいしいカップヌードル上記のあっさりおいしいカップヌードルの横展開商品として日清食品が2019年3月18日から日本全国で発売している和風カップ麺シリーズ。65歳以上のシニア層をターゲットに開発された。カップヌードルでのレギュラーのそば商品は43年ぶり(「日本で過去に発売されていたもの」参照)、うどんは初である。ラインアップは肉だしうどんと鶏南蛮そばの2種類。こちらも2021年10月出荷分より上蓋の形状が変更され、同年5月より先行変更されたレギュラー版同様、Wタブの上蓋に変更された。 あっさりおいしいカップヌードル同様、カップヌードル商品を買うことで景品が当たるキャンペーン等では対象外商品になる。 カップヌードル ソルトオフレギュラーサイズ版カップヌードルの減塩版、並びにカップヌードル ライトの事実上の後継商品として日清食品が2019年9月23日から日本全国で発売しているカップ麺シリーズ[80]。カップヌードルらしい味わいと食べ応えはそのままに、レギュラーサイズ版カップヌードルに比べて30%の減塩を実現している。世界中から約170種類の塩を集め、味や成分の分析を重ねてたどり着いた減塩に最適な素材(塩化マグネシウム)を採用、製麺性や麺の食感、スープの味わいや保存性を維持する「ちゃんとおいしい!ソルトオフ製法」(特許出願中)を採用することで、おいしさはそのままに塩分オフを実現した。なお、ラインアップに関してはレギュラー(しょうゆ味)のみとなっているほか、原材料の殆どが国外産で占められているため、JASマークの表記がない。姉妹品として2023年3月20日発売開始の「カップヌードルPRO 塩分控えめ」(レギュラー、カレー)がある。 特上カップヌードルワンランク上の”カップヌードル”と位置付け、カップヌードル発売52周年記念製品として2023年9月11日に発売。コナミデジタルエンタテイメントの協力で「いいですか,落ち着いて聞いてください」というネットミームを生んだ「メタルギアソリッドV ファントムペイン」の映像を使用したWEBCMが制作され、youtube日清食品公式チャンネルで公開されている。
カップヌードル マイ・レンジタイム水を容器に注いで電子レンジで煮込んで調理することを可能にしたもの。2008年10月20日より「カップヌードル レンジスタイル」の名称で発売開始。前述のとおり水を容器に注いで電子レンジで煮込んで調理する以外に、これまでのカップ麺同様、熱湯を容器に注いで調理する事も可能である(熱湯を容器に注いだ場合、電子レンジ調理は不可)。カップヌードル レンジスタイルの容器の体積と麺の質量に関してはレギュラーとビッグの中間に値する大きさである。2009年5月11日、当商品名を「カップヌードル マイ・レンジタイム」に改名。これに伴い容器の体積と麺の質量をレギュラーとほぼ同等にした。
お椀で食べるカップヌードル2017年9月11日より発売開始。小容量の麺とかやく入り粉末スープをセットにした3食パック入りの袋麺シリーズで、少しだけ食べたいときや食卓にもう1品加えたいときに都合がいいという理由から、単身世帯やエンプティ・ネストと呼ばれる世帯のシニア層をターゲットに開発された。
モモフクヌードル2018年10月3日に販売開始。阪急百貨店うめだ本店との共同開発商品で、店頭発売は同店舗のみとなっている。全粒粉ノンフライ麺とスムージースープ、ヤサイコロと呼ばれる10種類の野菜具材を組み合わせて2145種類のラーメンが製作可能。なお、製品の賞味期限は1ヶ月となっている。
カップヌードルごはん☆カップ麺ではなく、当シリーズの風味に味付けしたカップライス商品。2009年に発売された日清GoFan同様、パフライスに水を注ぎ電子レンジで約5分半加熱して調理する[81][82]。2010年8月16日より近畿地区2府4県で発売開始[82]。2倍以上の注文で生産が追いつかず2010年8月21日には一時出荷休止となった[83]。同年9月27日から「カップヌードル味」が発売開始され[84]、翌2011年3月7日には「シーフードヌードル味」も発売再開された[85]。その後「カップヌードル味」は2011年7月25日から、「シーフードヌードル味」は同年11月21日から日本全国で販売開始された[86]。
2011年8月1日には、日清食品冷凍から「カップヌードルごはん カップヌードル味」の冷凍食品(冷凍米飯)が近畿地区限定で発売を開始した。 2013年3月25日には、「カップヌードルごはん」をはじめとする「日清のごはんシリーズ」5品をリニューアルした[87]。容器と調理方法の変更がなされ、仕上げ香味油を蓋から取り外し水を入れればすぐに調理できるようになった。また、個別パックの包装材を減らすことにより価格も大幅に下げられた。 カップヌードルおにぎり☆当シリーズの風味に味付けしたごはんを使ったもので、カップめんではなく冷凍食品である。味付けされたおにぎりが3つ、カプセル容器に入っており、電子レンジで調理する。2013年4月頃に全国発売。当初のCMでは食べながら口の中を見せる行為が物議を醸した。2014年9月1日にリニューアルが発表され、2個入りとなり、シーフード味が追加、2015年3月1日にはカレー味が追加された。
まみれシリーズ
その他
日本で過去に発売されていたものの一覧既に発売が終了しているもの。 レギュラー
ビッグ
キング「ビッグ」よりもさらに内容量が大きい。2012年1月23日に発売された40周年記念商品。麺は従来品より太く、量は105g全体は120gと過去最大の重量を誇る(レギュラーサイズの約1.6倍)[98]。具材はネギ・タマゴはレギュラーサイズとほぼ同様であるが、エビはやや大き目で、コロ・チャーではなく大き目の「ダイスミンチ」を採用している[98]。 2015年12月出荷分をもって終売、およびシリーズそのものが廃止された。
ミニ
ライトメタボリックシンドロームなどに代表される基礎疾患・生活習慣病問題を危惧するユーザーを対象にした機能性重視のもの。ノンフライを基本とするミスト・エアードライ製法が用いられており、中心層に食物繊維を練りこんだオリジナル3層麺に植物油を吹き付けて、高温度の熱風を当てて乾かしたもの。そのため、油と小麦粉の利用を極力抑えられ、麺重量が40g(カップヌードルの2/3)、カロリーが198kcalに抑えられている。開発開始は2008年頃[99]。2009年3月19日より全国発売開始。2009年度は当初の計画を30%上回る売れ行きを記録した[99]。購入層は当初想定されたダイエットに関心のある40代前後の男女を中心に、普段はカップ麺をあまり食べない若い女性にも広がった[99]。なお、後述するカップヌードル ナイスが発売後も多くの味のバリエーションが存在していたが、2018年のカップヌードル ナイスのリニューアル実施に伴い、当シリーズは発売当初のカップヌードル ライトとシーフードヌードル ライトのみに整理されたが、先述の通り2019年9月に事実上の後継商品となるカップヌードル ソルトオフが発売されたのに伴い、そのまま販売終了となった。
カップヌードル ナイス → カップヌードル コッテリーナイス2017年4月10日から発売開始。当時の既存商品だったカップヌードル ライトを基に機能性を強化した商品で、通常のカップヌードルの“こってり感”はそのままに、麺にはレタス4個分の食物繊維を配合。小麦粉と食物繊維の配分を見直し、麺重量を「ライト」と同じ40gに据え置いたまま脂質50%オフ・糖質40%オフ・カロリー178キロカロリー(カロリーはレギュラーサイズ版のカップヌードルしょうゆ味の約半分)を実現したノンフライ麺[97]。メインターゲットを30代〜40代の男性に設定しており、パッケージはいわゆる「8ビットゲーム機世代」(2017年時点)である消費者にアピールするべく、通常のカップヌードルのデザインに、「CUP NOODLE」のロゴを8ビット調にしたものになっている[100]。 2019年3月4日に初のリニューアルを実施し、商品名を「カップヌードル コッテリーナイス」に改称となり、同時にJASマークの表記を廃止。その後、先述のカップヌードル PROの販売開始に伴い、2021年4月を以ってそのまま販売終了。
カップヌードル リフィル麺と具材を真空パック状に包装したパック(リフィル)[注 6]と、再利用可能な専用カップを用いたもの。通常品に比べて廃棄物の量が大きく削減でき、いわゆるエコに貢献できる商品である。2007年3月26日より発売開始。 プラスチック製のカップにリフィルの中身とお湯を入れて調理し、食後はカップを洗って再利用する。カップと専用麺のセット「カップヌードル リフィル スターターパック」、「カップヌードル リフィル お試しパック」および専用麺「カップヌードル リフィル」「カップヌードル シーフードヌードル リフィル」の4種類の製品が当初発売され、チキンラーメンやどん兵衛のリフィルタイプも発売されている。女性のオフィスでの利用、環境問題に敏感な年配層の消費者を想定しているとされている。また、かさばらないため、登山時などの携帯にも向くとされる。 初期の物は蓋(と、リフィル1個)が付属で、電子レンジ使用不可。こちらはプラスチックカップを専用ウェブサイトを利用して消費者が自分でデザインできる機能も用意されているが、やや高価だった。 その後、電子レンジ調理対応の取っ手付きのシンプルな物(ロゴはグレー色)が廉価で発売されており、現在でも容易に入手が可能(蓋添付。カレーは色移りの可能性ありで推奨外)。 当初の店頭販売は関東・甲信越の1都9県のコンビニエンスストア、百貨店、バラエティーストアのみだが、ウェブサイトまたはモバイル端末から発注しての店頭受け取りによる通信販売では、全国に向けて販売している。 後に、お湯を使わずに水を注いだ上で電子レンジで調理できるハリオグラス製の耐熱ガラスを使ったカップが発売されている(こちらには蓋が付属していないが、日清eショップで別途入手可能)。 ハリオ社の直販サイト他で「ハリオイースタイルレンジカップ」として、同様の商品(こちらは蓋添付)が入手可能である。シンプルなカラー、デザインで「カップヌードル」の意匠は使われていない。 ガラスカップだけでは、調理直後は熱くて素手で持てないため、プラスチック製の外カバーが付属。日清eショップサイトでは数種のカラーバリエーションや、どん兵衛、ひよこちゃん柄が販売されているが、店頭では数量限定のコラボ商品も販売されることがある。 また、当初のプラスチックカップでは、特にカレーのリフィルを使うとカップにカレーの黄色が残ることがあったが、ガラスカップではその心配がない。さらに磁器製/樹脂製で電子レンジ調理に対応して持ち手をつけたマグカップ状のカップも発売され、各種リフィル(チキンラーメン、どん兵衛うどん/そば)と合わせて“eco style”シリーズとして展開している。 2014年にはチタンクッカーも限定数量で発売された。 2023年6月頃、公式な発表のないまま製品ページから削除されたため生産終了したものと思われる。[注 7]
マイ・レンジタイム
食玩
関連する製品以下は派生・関連・発展商品。 カップライスかつて販売されていたライス加工食品。 1975年(昭和50年)に姉妹商品として同様の容器を使用し、自販機販売にも対応していた「カップライス」が発売された[68]。従来から確立していた油熱処理技術とパフドライ(加圧乾燥)技術に新開発技術を組み合わせることによって、油っぽさを抑えた多孔質の米(アルファ化米状)にする加工技術が開発されたことにより、美味しいプリクックライス(既処理米飯)として商品化された[68][107]。調理法は、熱湯を注いで数秒待ち、その湯を捨てた後に3分から5分蒸らすという、通常のものより工程が増えていた[68][107]。ラインナップにはチキンライス、ドライカレー、エビピラフ、五目寿し、赤飯などがあった。商品自体は優れているとの評価もあったが、調理にインスタント食品としては手間がかかることや、消費者の割高感が払拭されず、発売後まもなく売上減少に至った影響で販売中止となった[68]。 1980年代にも同名の商品が発売され、CMや「Vespaプレゼント」キャンペーンなどの展開が行われたが、後に販売終了した[108]。 →詳細は「カップライス」を参照
カレーメシ2013年9月2日にカップカレーライスが発売。日清GoFanやカップヌードルごはん同様、パフライスに水を注ぎ電子レンジで約5分半加熱して調理する(500Wでの場合)。当時のラインアップはビーフカレー甘口・ビーフカレー中辛・ビーフカレー辛口の3種類[109]。 発売から半年後の2014年4月7日に「日清カレーメシ」としてリニューアルされ[110][111]、カレーメシ・中辛、カレーメシ辛口、カレーメシ大辛、トマトカレーメシの4種類がラインナップ。同年9月16日にシーフードカレーメシが新たに加わった[112]。2015年6月1日に「日清カレーメシ2」に商品名が変更、リニューアルされ、ダイスミンチが大きめになった。イメージキャラクターは「カレーメシ君」で後に「カレーメシ2君」に改名した。CMでは、カレーメシ時代は「腹が減ったらカレーメシ!!」や「ジャスティス!!」というキャッチコピーが使用され、カレーメシ2になってからは「ペコチン!!」と言った直後、「ペーペコペーペコペーペコチン!!」というBGMが流れ、出演者全員が「ペコチンダンス」というダンスをする内容のCMが放送されており、ジャスティス!!のキャッチコピーは引き続き使用されている。 2016年8月29日から、カレーメシとシーフードカレーメシが水を入れてレンジで調理する方式からお湯を注いで指定時間まで待ち、よくかき混ぜて完成というカップ麺と同じ方式に切り替わった[113]。レンジ調理式のカレーメシは、これに伴い終売となった。 日清食品ではルゥでもレトルトでもない第3のカレーライス商品と位置づけている[114]。 →詳細は「カップメシ」を参照
スープワンタン「スープヌードル」の派生商品として2010年12月6日より全国で発売しているカップタイプのワンタン。パッケージにはカップヌードルのパッケージデザインに「SOUPワンタン」と表記されている。 鶏ガラ醤油味、ネギしお味(2011年3月14日発売)、コク旨みそ味(2011年8月22日発売)の3種類。 日清マグヌードル公式サイトや商品紹介ページには関係する表記が無いが、パッケージには同シリーズのロゴがついた派生商品。麺とスープをマグカップに入れてお湯を注ぐものである。姉妹品として『どん兵衛』の派生品『日清マグうどん』、さらには『アンパンマンうどん[115]』がある。
アンパンマンらーめん
SDFヌードル自衛隊向けに作られているもの。内容はレギュラーとほぼ同一だが、具の量が少なく味がやや濃い目になっており、パッケージデザインも異なる。また、後にシーフードヌードルと同等の物も追加された。自衛隊の購買以外に、日清食品のオンラインショップでも長らく購入可能であったが、2016年のシステム変更に伴って商品一覧からも姿を消すこととなった。 らーめんですかい国際線での提供用に日本航空 (JAL) と共同開発されたもの。ミニサイズ。2015年時点では「しょうゆ味」のみが通販等で入手可能だが、過去には「シーフード」等も存在した。味はややさっぱりした和風寄り。郵政公社時代には郵便局のお取り寄せカタログにも度々登場していた。 うどん、そば、そーめん (過去の他バリエーションも) 含めて「ですかいシリーズ」として、別にカテゴライズされる事も多い。 群馬県の協力会社・ラミーパスタで製造。 スポーツヌードルスポーツに取り組むすべてのアスリートに向けて、「スポーツヌードル 燃焼系」「スポーツヌードル 回復系」が、2006年7月10日からミズノの販売ルートを通じて、スポーツ用品店及びスポーツクラブ等の限定で販売された。 「燃焼系」はL-カルニチン、「回復系」は大豆ペプチドが練りこまれている。カップは外側がシルバーの紙でできている。カップに「from CUP NOODLE」のロゴが含まれており、派生品である。ロゴは「スポーツヌードル」と、カップヌードルに倣っている[116]。 コープヌードル(OEM)日本生活協同組合連合会と共同開発して作った、カップヌードルをベースとした生協ブランドである。味のタイプ(フレーバー)としては、しょうゆ、シーフード、カレーのほかに、普段のレギュラーサイズの商品ラインナップにはないとんこつがある。カップヌードルのメーカー小売価格よりは安い。以前の容器は発泡スチロールだったが、現在は紙である。なお、コープヌードルのロゴは、「ド」の字はほかの文字と同じ大きさになっている。また、ベースと比べて塩分が控えめとなっている[117]。 セブン&アイ・ホールディングス限定商品 たて型カップめんセブン&アイ・ホールディングス系列のスーパーやコンビニエンスストアで限定発売。 日本でのCMカップヌードルはCMにも力を入れており、CMソングはヒット曲になることが多く、国内外で受賞歴がある[120]。 →「§ CMソング」も参照
1985年から1986年に放映された「パリ・ダカールラリー」編では、ラリー参加者のオートバイ・ライダーが食べているイメージを見せ「ハングリアン民族」というコピーを入れたCMを流した。曲はHOUND DOGの「ff (フォルティシモ)」。このCMによってヒット曲になった。 1992年には米国ブラックミュージック界の大御所ミュージシャンであるジェームス・ブラウンが初代MISO(みそ)のCMキャラクターに起用され話題となった。彼の楽曲「Get Up(I Feel Like Being Like A)Sex Machine」の中のフレーズ「Get Up!」が日本人の耳には「ゲロッパ(ゲロンパ)!」と聴こえるという事もあって、それを「ミソンパ!」というフレーズに置き換え彼本人が歌うというセルフパロディ的な内容だった[121]。近年、このMISOはしばらくメニューからは外されていたが、味と具材を大幅に刷新し再びラインナップに加わったのは、奇しくも彼が亡くなる前月の2006年11月だった。2009年3月現在販売されているものは通算3代目にあたる。 1992年より放送開始の、極端に小さな原始人がマンモスを追いかける[122]「hungry?」篇(アートディレクター:大貫卓也、映像ディレクター:中島信也、ナレーション:アニマル・レスリー)が、1993年にカンヌ国際CMフェスティバルでグランプリを受賞した[123]。日本人ディレクターとしては初の快挙である。本作には日清のスタッフが「俺達の方が面白いCMを作れる、失敗した場合は責任を取って全員坊主になる」と会社に持ちかけ、企画を通させたという逸話がある。なお、このCMは好評を博したためシリーズ化され、ブロントテリウム[124]、ウインタテリウム[123]、メガテリウム[123]、シンテトケラス[125](以上の5つは全て哺乳類)、モア[126](走鳥類、鳥類)、ケツァルコアトルス[127](翼竜、爬虫類)といった計7種の絶滅動物が次々と登場することとなった(この順番は登場順ではない)。 1995年には「カップヌードル 麻婆」「五目」のCMとして、「麻婆」を「あさばあ」、「五目」を「五月」と勘違いした代理店など制作陣のせいでキャンペーンギャルがそれぞれ「麻の着物を着た品のいいお婆さん付き」「絢爛豪華な五月人形入り」として紹介する勘違いコマーシャルが制作され、間違いに気付いて慌てふためくという設定のものが放送された[128]。 1999年頃には、永瀬正敏をベルリンの壁崩壊の現場(1989年)[129]やスペースシャトルの機内(1981年)、生前のジョン・レノン(1971年)[130]やエルヴィス・プレスリー(1973年)[131]、ミハイル・ゴルバチョフ(1985年)[132]やカール・ルイス(1991年)[129]や王貞治(1977年)[133]など、「ワルキューレの騎行」(ただしスペースシャトルの機内編は「第九」)のBGMに乗せて、20世紀を象徴する出来事や人物に対してデジタル合成で現場に居合わせながらカップヌードルを食べさせる「20世紀カップヌードル」篇が作られた。 2004年頃からは「Mr.Children」の楽曲を使用したCM「NO BORDER」篇の放送が開始、このシリーズは回を増すごとに反戦色が強い映像となっている(国境のマーカーが並べたカップで線引きされており、人々がカップを取ることによって国境が消失するなど)。 2005年11月2日からは国際宇宙ステーションで特注(宇宙空間持出規格適合)のカップヌードルを使って撮影した映像が放映された(最長宇宙滞在記録保持者のセルゲイ・クリカレフ飛行士が出演)。ロケはスペースフィルムズ社が担当し、改造が施されたソニー製の小型業務用HDVカムコーダを国際宇宙ステーション内に持ち込み使い行われた。実際の撮影はステーションのクルー(宇宙飛行士)により行われ、地上からの撮影や演出指示などが難しい為、ほぼクルーに任せる形となった。本職の制作スタッフによる撮影ではない為、企画段階では映像素材としての質に心配があったが、地上にリターンバックされた撮影済みテープは、美しく輝く地球を見ながら食事を取るシーンなど、非常にクオリティの高いものであった。 2006年4月25日からは、「AKIRA」で知られる漫画家の大友克洋をプロジェクトチームに加え、23世紀をテーマに「FREEDOM=自由」を求める少年たちの物語をSF風に描いた新シリーズ「FREEDOM-PROJECT」(楽曲は宇多田ヒカルが担当)がスタートした。 2008年のエコカップ切替時より木村拓哉がCM出演していた。 2010年4月からは「この味は、世界にひとつ」シリーズがスタート。「音楽×カップヌードル」をテーマに[134]、有名アーティストの曲をカップヌードルをテーマにした替え歌に置き換えるCMで、元となる曲のPVをそのまま映像に使用し、歌詞を替えた部分はCGを駆使して口の動きを歌詞に合わせて変えるなど、非常に手の込んだ作業を行っている。替え歌を唄う人物の正体については公表を控える方針となっている[135]。 ラジオでもコマーシャルが作成されており、過去にはニッポン放送で23時の時報前のCMが、ニッポン放送のアナウンサーを起用し放送されていた。また、発売30周年・35周年記念イベントの一環として同局にてラジオCMが作成されている[136]。ラジオについては2008年8月をもって一度終了したが、2010年中盤にニッポン放送の23時台で復活し、テレビCMと同様の「この味は、世界にひとつ」シリーズが放送されている。 前述のにおい移りの事件発覚後は、移り香の注意を促す社告形式のCMも作成された。 歴代のCMの多くは大阪府池田市の「安藤百福発明記念館 大阪池田」で視聴することができる。また、安藤宏基・日清食品ホールディングスCEOの著書である『カップヌードルをぶっつぶせ!-創業者を激怒させた二代目社長のマーケティング流儀』(中央公論新社、ISBN 978-4-12-004065-8。)に付録として付いているDVDでも「hungry?」編と「NO BORDER」編の2編が視聴できる。 2012年の夏場に放映したAKB48を起用したCM内において、カップヌードルライトを食べる前に氷を入れて食す「アイスカップヌードル」なる食べ方を紹介。 2014年の夏ごろからは、外国から見た日本文化を紹介する「SAMURAI,FUJIYAMA,CUPNOODLE」シリーズを制作。「現代のサムライ編」と「壁ドン編」、「本音と建前編」が放送された。 2015年の6月から「STAY HOT いいぞ、もっとやれ。」をスローガンにCMを制作。 2017年は「HUNGRY DAYS 編」と称して、国内外の名作をモチーフとして、窪之内英策がデザインしたキャラクターが現代日本で生活し、青春(アオハル)を繰り広げているという設定のアニメーションCMをタツノコプロが制作しており、6月の『魔女の宅急便』編[137]、9月の『アルプスの少女ハイジ』編[138]、11月の『サザエさん』編[139]、2018年1月の『最終回』編が放送された。2019年5月からは「HUNGRY DAYS 編」の新作として『ONE PIECE』とコラボレーションした「HUNGRY DAYS ワンピース ゾロ篇」[140]、また同年9月13日より「HUNGRY DAYS ワンピース ナミ篇」、「HUNGRY DAYS ワンピース ビビ篇」が同年12月6日、そして最終回である「HUNGRY DAYS ワンピース 頂上騎馬戦篇」が2020年2月7日にカップヌードル公式サイトにて先行公開され、TVでも放送された。なお、このシリーズより、アニメ製作がシャフトに変更された。 2018年3月から「ヤバイ。なんか熱い。」をスローガンにEXILE TRIBE出演のCMが放送されている。なおCMの内容は、EXILE TRIBEが出演していたドラマ・映画『HiGH&LOW』に酷似していることが話題となった[141]。 2020年1月には「2020年!地元から沸かせ!#地元CMフェス」として日清がスポンサー契約を結んでいる錦織圭・大坂なおみ・八村塁の3アスリートを起用し日本全国32放送地域毎に各地の地域限定CMをパロディ化した32本のCMが同時期に放映された。放送地域毎にモチーフとなったCMは以下の通り。太字は日清食品公式Youtubeチャンネルにて「コラボVer.」としてモチーフとなったCMと合わせて公開された企業を表す。
2021年にフタ止めシールを廃止して開け口を2つにした時にはフタを猫耳に例えたCMが日清食品公式Youtubeチャンネルにて公開された。 中止したCM1999年に「カップヌードル ポーク」のCMとして放映した映像(「トンだカンチガイ篇」)は、カップヌードルが夕日の中車に乗せられどこかへ運ばれて行くのを、自分の両親が連れていかれたと勘違いした子豚が泣きながら追いかける内容[142]で、「動物愛護の配慮にかけている」や「子供が泣く」などのクレームが多数来た事から早々に放映中止となった。 2005年上半期に放映した映像は、「NO BORDER」シリーズの一つとして製作され、少年兵が銃を携えて海を見張っているが、妹がやってくるとあどけない笑顔に戻り、『世界には、約30万人の少年兵がいる。彼らのために、私達は何が出来るだろう?』という啓発メッセージも入っていた内容で、日清は「少年兵がいる現実を考えてほしい」という社会道徳的意図に基づいて製作したが、放映開始当初から物議を醸した。重要な啓蒙メッセージが見落とされて「少年兵を肯定している」との誤解による苦情を一部より受け、結局放映開始からわずかの期間で中止した。 2016年3月30日から放映された映像は、「OBAKA's UNIVERSITY」シリーズの第1弾として製作され、矢口真里、小林幸子、新垣隆、畑正憲が教員役、ビートたけしが学長役を務めるものであったが、表現を問題視する苦情が多く、4月7日に中止された。日清食品が公式サイト内の「OBAKA's UNIVERSITY」特設サイトに掲載したお詫び[143] にはどの表現が問題視されたかは記載されていないが、矢口の不倫騒動のネタに苦情が集まったのではないかとする報道もある[144]。このシリーズはその後2017年1月まで続き、「OBAKA'S大学卒業式篇」をもって幕を下ろした[145]。 テレビ日清食品ホールディングス広報部次長によれば、発売当初のCMから箸で食べるシーンは一度もないという[146]。 主な出演者( )は出演しているCMの商品名。★は出演している架空のキャラクター。特別表記がないものはカップヌードル総合CMの出演者。 出演中
翌2024年の7月に続編が制作されCMのラストにも日焼けしお椀に入ったウーパールーパーの横に「続編」と書かれている。
過去
ほか
ほか
ほか CMソング
ラジオ独自CM2008年8月終了。2012年7月から翌年3月まで『AKB48のオールナイトニッポン』限定で再開された。 主なナレーター
BGM
ニッポン放送では月曜 - 土曜日の22時58分頃に毎日放送していたが、月曜 - 木曜に放送されていた22時台のヤング番組のジングルの中のうちの1つを使用していた(カッコ内の番組はそのジングルの番組)。ジンクスもあり、番組が変わった後もしばらくは前番組のBGMを使用していた。 通常CM
復活総選挙発売40周年の節目となる2011年4月26日から6月30日までの間、『歴代カップヌードル復活総選挙 40th Anniversary CUPNOODLE』と題して、過去に発売された73種類の中から、復活及び限定発売を賭けて、公式サイト内にて行われたキャンペーン[155]。 2011年9月16日に選挙結果が発表され、投票数約186万通の順位は、1位「カップヌードル 天そば」、2位「カップヌードル ブタホタテドリ ローストしょうゆ味」、3位「カップヌードル スパイシーカレー」となり、3位から順に2011年11月から1カ月ごとに復刻版が発売された[156]。 コラボレーション商品カネミ美和から蓋付マグが製造・販売されている(これらのマグはカップヌードルリフィル用のカップとはサイズが異なる)。
また、カメヤマからレギュラーの容器そっくりのろうそく「カップヌードルキャンドル」が製造・販売されている。 2017年には謎肉とルービックキューブのコラボ商品「謎肉(なぞにっく)キューブ」が日清食品グループ オンラインストア限定で販売されている(要ログイン)。 2020年9月にはBANDAI SPIRITSより過去のヒット商品をプラモデル化する「BEST HIT CHRONICLE」シリーズの第3弾として「1/1 カップヌードル」が発売されている[157]。 毎日放送のテレビ番組「水野真紀の魔法のレストラン」とのコラボ製品が期間限定で発売された。
(2021年11月3日阪急うめだ本店限定発売)
(2021年11月8日関西限定で発売) 参考文献関連文献
関連項目
脚注映像注釈
出典
外部リンク
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