岡見勇信
岡見 勇信(おかみ ゆうしん、1981年7月21日 - )は、日本の男性総合格闘家。神奈川県藤沢市出身。EXFIGHT所属。現修斗世界ミドル級王者。 総合格闘技のメジャー団体「UFC」でトップ選手として活躍し、ミドル級ランキング最高3位まで上り詰めた。UFCでの戦績も大きく勝ち越しており、ミドル級で世界トップクラスの選手と目されていた[1]。 概要体格の大きな外国人選手にも引けを取らない強靭なフィジカルを活かしたテイクダウンおよびパウンドを武器としている。 日本国内で経験を積んだキャリア初期以降は海外に活動の場を求め、世界と比較して日本人選手は体格やフィジカルで恵まれていないとされている中で、絶対的に不利なミドル級(-83.9kg)という階級でトップ選手として活躍。世界の名だたる強豪が参戦するUFCで、世界各地を転戦しながら勝ち続けて結果を残し、パウンド・フォー・パウンド最強と評されていたアンデウソン・シウバが保持するUFCミドル級王座に挑戦した[2][3]。 UFCでは世界各地を転戦して活躍し、ドイツ、北アイルランド、ブラジルで開催された大会でメインイベントを務め、UFC 134とUFC 72の2大会では、ペイ・パー・ビューのメインイベントを務めた。 来歴神奈川県藤沢市に生まれ、中学校では陸上競技部に所属、藤沢翔陵高校で柔道を始めた。卒業後はプロレスラーとなるべく新日本プロレスの入門テストを2度受けたが不合格だった[4][2]。プロレスラーへの基礎体力作りのため知人に紹介された和術慧舟會に入門、半年後に出場したPRE-PRIDE.4で優勝を飾り、プロ総合格闘技デビューを果たした。 PRIDE2002年3月17日、PRIDEのオーディション企画、PRE-PRIDE.4で3連勝して優勝。 2002年7月20日、PRIDEの登竜門大会、THE BEST Vol.2に出場して松田英久と対戦し、1RにマウントポジションからのパンチでTKO勝ち。 2002年10月20日、PRIDEの登竜門大会、THE BEST Vol.3に出場してスティーブ・ホワイトと対戦し、2RにマウントポジションからのパンチでTKO勝ち。 2003年3月30日のアブダビコンバット日本予選男子88kg未満級で優勝。5月17日のアブダビコンバット世界大会では、1回戦でマット・リンドランドと対戦し敗北。10月10日にロシアの総合格闘技団体M-1 Globalに参戦し、アマール・スロエフと対戦するがTKO負け。 2004年2月15日、PRIDE本戦初参戦となったPRIDE 武士道 -其の弐-で桜井隆多と対戦し、判定勝ち。 2005年11月5日、HERO'S初参戦となったHERO'S 2005 in SEOULでイ・ミョンジュと対戦し、タオル投入によるTKO勝ち。 2006年1月20日、Rumble on the Rockのウェルター級(-79.5kg)トーナメントの1回戦でアンデウソン・シウバと対戦。テイクダウンを奪った直後、グラウンド状態でシウバが岡見の顔を蹴り上げる(ペダラーダ)反則を犯したため、失格勝ちとなった。準決勝ではジェイク・シールズに判定負けを喫した。 UFC2006年8月26日、UFC初出場となったUFC 62でアラン・ベルチャーを判定で下すと、10月14日のUFC 64ではカリブ・スターンズにTKO勝利。続く12月30日のUFC 66ではローリー・シンガーにマウントパンチでギブアップ勝利を収めた。 2007年4月8日、UFC 69で、互いにUFC無敗同士のマイク・スウィックと対戦。3-0の判定勝ちを収め、UFC4連勝を飾った。1週間後の4月15日、アブダビコンバット日本最終予選の男子88kg未満級で優勝。5月4日のアブダビコンバット世界大会では、1回戦でデミアン・マイアと対戦し敗北(マイアは優勝を果たした)。6月16日、UFC 72のメインイベントでリッチ・フランクリンと対戦。善戦するも、判定負けを喫し、UFCデビュー以来の連勝は4でストップした。10月20日のUFC 77でジェイソン・マクドナルドと対戦し、判定勝ち。この大会から「サンダー」というニックネームが付けられた[5]。 2008年3月1日、UFC 82でエヴァン・タナーと対戦し、2Rに首相撲からの膝蹴りによるKO勝ち。9月6日のUFC 88でアンデウソン・シウバの持つミドル級王座への挑戦が決まりかけたが、タナー戦で骨折した右拳の影響で実現しなかった[6]。12月27日、UFC 92でディーン・リスターと対戦、3-0で判定勝ちを収めた[7]。 2009年5月24日、UFC 98でダン・ミラーとの対戦が決定していたが、膝の負傷で欠場した[8]。10月24日、UFC 104でチェール・ソネンに判定負け、UFC2敗目を喫した[9]。 2010年3月31日、UFC Fight Night: Florian vs. Gomiでルシオ・リニャーレスと対戦。1Rにリニャーレスの左目尻をカットさせると、2Rに傷がひどくなりドクターストップによるTKO勝ち[10]。8月1日のUFC Live: Jones vs. Matyushenkoではマーク・ムニョスを相手に接戦の末2-1の判定勝ちを収めた[11]。 2010年11月13日、UFC 122でネイサン・マーコートと対戦し、3-0の判定勝ちを収めた[12]。UFC世界ミドル級王座挑戦権をかけた試合に勝ったことで王座挑戦権を獲得した[13]。UFC戦績は12戦10勝2敗となった。 2011年8月27日、ブラジルで開催されたUFC 134でアンデウソン・シウバの持つUFC世界ミドル級王座に挑戦したが、2R序盤に右フックからのパウンドを受けTKO負けを喫し王座獲得に失敗した[14]。 2012年2月26日、日本で開催されたUFC 144でティム・ボッシュと対戦。マウントポジションを奪うなど2Rまで優勢に進めるも、3Rにボッシュに押し込まれ、ケージ際でクリンチアッパーの連打を受け逆転のTKO負け。UFC2連敗となった。 2012年8月11日、UFC 150でバディ・ロバーツと対戦し、2RにバックマウントパンチでTKO勝ち。当初はルイス・カーニと対戦する予定であったが、カーニの負傷で対戦相手がホジマール・パリャーレスに変更。しかし、パリャーレスも負傷で欠場し、約二週間前にロバーツと対戦することが発表された[15]。 2012年12月29日、UFC 155でアラン・ベルチャーと再戦し、判定勝ち。 2013年3月3日、日本で開催されたUFC on Fuel TV 8でミドル級ランキング8位のヘクター・ロンバードと対戦し、僅差の判定勝ち。 2013年6月19日、自身のブログ上において入籍したことを発表した[16]。 2013年9月4日、UFC Fight Night: Teixeira vs. Baderでミドル級ランキング5位のホナウド・ジャカレイと対戦し、1RTKO負け。その後UFCからリリースされた事が報じられた[17]。リリース時もUFCの公式ランキングではミドル級6位に位置しており、連敗をしていない上位ランカーがUFCをリリースされるのは稀なケースである。UFC戦績を13勝5敗とした。 WSOF2013年10月14日、レイ・セフォーが代表を務める総合格闘技団体WSOFと契約を結んだ[18]。 2014年3月29日、WSOFデビュー戦となったWSOF 9でスヴェトロザル・ザヴォフと対戦し、2R肩固めで一本勝ち。 2014年11月15日、WSOF 15のWSOF世界ミドル級タイトルマッチで王者デヴィッド・ブランチに挑戦し、パウンドでTKO負けを喫し王座獲得に失敗した。 2015年10月17日、ウェルター級転向初戦となったWSOF 24でジョン・フィッチと対戦し、0-3の判定負けを喫した。 2016年12月31日、WSOF 34でポール・ブラッドリーと対戦し、2-1の判定勝ちを収めた。 UFC2017年9月23日、日本で開催されたUFC Fight Night: Saint Preux vs. Okamiにおいて、マウリシオ・ショーグンの負傷欠場により、急遽代役でUFCへ4年ぶりに復帰[19]。ライトヘビー級6位のオヴィンス・サンプルーと対戦し、ヴォンフルーチョークで一本負け。この試合は、UFCからの岡見へのオファーは試合の6日前~1週間前だった。また、ウェルター級に転向していた岡見とライトヘビー級のサンプルーでは2階級(16kg)違うマッチメイクだった。 2018年4月14日、UFC on FOX 29でディエゴ・リマと対戦し、判定勝ちを収めた。 2018年12月2日、UFC Fight Night: dos Santos vs. Tuivasaでアレクセイ・クンチェンコと対戦し、0-3の判定負け。 ONE Championship2019年5月4日、ONE Championshipデビュー戦となったONE Championship: For Honorでキャムラン・アバソフと対戦し、TKO負けを喫した。 2019年10月13日、ONE Championship: Century Part 1でアギラン・ターニと対戦し、2-1の判定勝ちを収めた。 人物・エピソード
戦績プロ総合格闘技
アマチュア総合格闘技
グラップリング
獲得タイトル
出演テレビ
CM
入場テーマ曲
脚注
参考文献
関連項目外部リンク
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