第34回東京国際映画祭 (だい34かいとうきょうこくさいえいがさい、34th Tokyo International Film Festival)は、2021年 (令和3年 )10月30日 (土 )から11月8日 (月 )の10日間に渡って開催された[ 1] [ 2] 。フランスの女優イザベル・ユペール がコンペティション部門の審査委員長を務めた[ 3] 。
概要
今回はプログラミング・ディレクターを2004年より勤めた矢田部吉彦 から東京フィルメックスの創設者でもある市山尚三 に交代をし、「コロナを超えたその先の映画の在り方を考えていく」、「国際映画祭として『国際』色を高めていく」、「男女平等 、環境保全 などSDGs へ積極的に取り組んでいく」という目的を踏まえ、「越境」というコンセプトを掲げて映画祭が行われた[ 1] [ 4] [ 5] 。それに伴い、部門の改編や上映会場の変更が行われた。部門は前々回 以来となる「コンペティション」と「アジアの未来」が復活し[ 注釈 1] 、それに伴い、映画祭の最高賞は前回の「観客賞」から前々回以来となる「東京グランプリ」が授与される。また、「特別招待作品」を「ガラ・セレクション」、「Japan Now」を「Nippon Cinema Now」とそれぞれ名称を変更し、「TIFF シリーズ 部門」を新設した。「ガラ・セレクション」は前回の19作品(特別上映を含む)から10作品に縮小、「Nippon Cinema Now」ではより多様性に富んだ邦画作品を世界に向けて紹介し、「Japan Now」部門で今一番海外へ紹介したい映画人として行った映画界の第一線で活躍してきていた映画人の特集をこれから世界に打って出るであろうアップライジングな新しい才能に焦点をあてる形で特集を組むこととし、吉田恵輔 監督の特集を行った[ 6] 。上映会場は2004年からメイン会場として使用されてきた六本木 に代わり、今年から日比谷 ・銀座 地区に移転し、複数の劇場[ 注釈 2] を使用して実施した。メイン会場の移転は同時期に開催される東京フィルメックス と会場を隣接することにより観客の鑑賞利便の向上を狙ってのことである[ 4] 。
開催期間は10月30日 (土 )から11月8日 (月 )の10日間開催され、初日が土曜日、最終日が月曜日、開催期間が10日間なのは前回から変わらない。初日に行われるオープニングセレモニーは前回に引き続き東京国際フォーラム のホールC、最終日に行われるクロージングセレモニーはTOHOシネマズ日比谷 のスクリーン12にて行われた。また、屋外上映のイベントなどでは東京ミッドタウン日比谷の日比谷ステップ広場 にて開催された。オープニング作品はクリント・イーストウッド 監督・主演の『クライ・マッチョ 』、クロージング作品はミュージカル映画『ディア・エヴァン・ハンセン 』が上映された[ 7] 。オープニング作品、クロージング作品がともに外国映画となるのは第25回 (2012年 )以来8回ぶりとなる。映画祭期間中に上映される作品は合計で126本で、邦画の本数は68本となり、比率は54%。ワールドプレミア(世界初上映)作品は31本で、比率は23.8%となった[ 8] 。
新型コロナウイルス感染症に対しての取り組み
今回は前回に引き続き、新型コロナウイルス感染症 の世界的流行が続いていることから開催にあたって、東京都 策定の「事業者向け東京都感染拡大防止ガイドライン」、全国興行生活衛生同業組合連合会 策定の「映画館における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドライン」を踏まえた形で「新型コロナウイルス感染症予防対策基本指針 」を策定した。「密閉・密集・密接回避 」、「大声や近距離での会話の回避 」、「手洗い ・うがい ・こまめな手指消毒 」、「マスク の常時活用 」、「検温 」、「飛沫 防止 」、「法令を遵守した換気 システム 」、「会場施設・備品のこまめな消毒 」、「抗原検査 の実施 」を主とした感染対策を実施した。
SDGsへの取り組み
今回は開催目的に「男女平等、環境保全などSDGs へ積極的に取り組んでいく」と踏まえることからSDGsの活動にも積極的に取り組む姿勢を明らかにした[ 9] 。
「4.■ 【教育】質の高い教育 をみんなに 」
多様性あふれる映画を映画館でのフィジカルな上映を基本とした最良の環境で、全てのお客さんに提供することを目指し、上映館で車椅子席の対応を行う。
「5.■ 【ジェンダー】ジェンダー 平等を実現しよう 」
世界の映画業界の男女平等を推進している国際的活動「Collectif 50/50」にアジアの映画祭で初めて賛同し、事務局で働く女性は80名中49名で約6割を占め(2021年9月1日時点)、今回の審査員はコンペティションに5名中3名、アジアの未来に3名中1名と全体で8名中4名が女性で男女半々になるように対応した。また、映画祭期間中に上映される作品126本のうち、男女共同監督を含めた女性監督作品は33本(女性のみ29本、男女共同4本)で、全体の中での比率は昨年の16.7%を上回る26.2%となった[ 8] 。
「12.■ 【持続可能な消費 と生産 】つくる責任 つかう責任 」
「10年後になくなるべきブランド」として廃棄されたビニール傘 を使った素材でバッグやケースなどを作る「PLASTICITY」とコラボレーションをしたオリジナルのマルチケースを製作・販売する。
「15.■ 【陸上資源】陸 の豊かさも守ろう 」
映画祭のポスター、ガイド、公式プログラムなどの宣材に使用する紙を環境に配慮されたFSC認証 紙やベジタブルインキなどのエコ素材にし、公式グッズのトートバッグはオーガニックコットン を使用した。
「16.■ 【平和】平和 と公正 をすべての人に 」
映画祭にて他の様々な映画と共に紛争 、差別 、虐待 があり、そういった厳しい現実を描いた映画を紹介することで、世界のそういった現実に目を向けてもらい、思いをはせるきっかけを作る。
「17.■ 【実施手段】パートナーシップ で目標を達成しよう 」
国際映画製作者連盟 で映画祭委員会に選定され、世界の映画祭との連携を強化、国内の映画会社との連携し、映画を通してより豊かな世界の実現に向けてパートナーシップを強める。
経緯
2021年
上映作品
ワールド・プレミアは世界 初上映、インターナショナル・プレミアは製作国以外で初上映、アジアン・プレミアはアジア にて初上映、ジャパン・プレミアは日本初上映、*は長編監督デビュー作となったことを意味する。
コンペティション
2021年1月以降に完成した長編映画を対象に、113の国と地域から1,533本の応募作品[ 注釈 3] の中から、選出された15本の作品を上映し、国際的な映画人で構成される審査委員のもと、クロージングセレモニーで各賞が決定される[ 20] [ 26] [ 27] 。
アジアの未来
長編3本目までのアジア の新鋭監督の作品を世界に先駆けて上映するアジア・コンペティション部門。今年は日本映画2本が入選し、すべてワールド・プレミア上映の10作品が競い合い、最優秀作品には「アジアの未来 作品賞」が贈られる[ 26] [ 28] 。
上映題 (劇場公開題・DVD題)
英語題 (原題)
監督
製作国
備考
出典
アメリカン・ガール (アメリカから来た少女)
American Girl (美國女孩 )
ロアン・フォンイー
台湾
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 16]
あすひのて ASU:日の出
Asu
サンジーワ・プシュパクマーラ (英語版 )
スリランカ
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 17]
もろいきすな もろい絆
The Brittle Thread (Jhini Bini Chadariya )
リテーシュ・シャルマー
インド
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 18]
ブローカーたち
The Brokers (The Brokers )
ダニエル・R・パラシオ
フィリピン
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 19]
いきようのらいきやく 異郷の来客
The Coffin Painter (异乡来客 )
ダーフェイ
中国
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 20]
さいこのわたりとりたち 最後の渡り鳥たち
The Last Birds of Passage (Turna Misali )
イフェト・エレン・ダヌシュマン・ボズ
トルコ
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 21]
よたかのかたおもい よだかの片想い
The Nighthawk's First Love
やすかわゆうか 安川有果
日本
ワールド・プレミア上映 2022年9月16日に日本で劇場公開
[ 上映 22]
たれかのはな 誰かの花
Somebody's Flowers
おくたゆうすけ 奥田裕介
日本
ワールド・プレミア上映 2022年1月29日に日本で劇場公開
[ 上映 23]
さくろかとおほえするころ ザクロが遠吠えする頃
When Pomegranates Howl (Vaght-e Chigh-e Anar )
グラナーズ・ムサウィー (英語版 )
アフガニスタン オーストラリア オランダ イラン
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 24]
せかいきたはんきゆう 世界、北半球
World, Northern Hemisphere (Jahan, Nimkoreh-e Shomali )
ホセイン・テヘラニ
イラン
ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 25]
ガラ・セレクション
日本公開前の最新作をプレミア上映する。今年の世界の国際映画祭で話題になった作品、国際的に知られる巨匠の最新作、本国で大ヒットした娯楽映画など、映画祭を盛り上げる作品を10本上映する[ 26] [ 29] 。昨年まで実施された「特別招待作品」から名称変更[ 17] 。なお、本項目では10本に加えて、オープニング作品とクロージング作品を明記する。
ワールド・フォーカス
世界の国際映画祭 で注目された話題作、日本での公開がまだ決まっていない最新の作品などを上映する[ 26] [ 30] 。
第18回ラテンビート映画祭 IN TIFF
第32回 から3年連続となる「ラテンビート映画祭 」とのコラボレーションで、スペイン や中南米 の秀作も上映する[ 26] [ 30] 。
Nippon Cinema Now
この1年の日本映画 を対象に、特に海外に紹介されるべき日本映画という観点から選考された作品を上映する部門[ 26] [ 31] 。
人間の心理をえぐる鬼才 𠮷田恵輔
近年注目すべき秀作を次々と発表し、今後の海外での評価が期待される𠮷田恵輔 監督作品の特集上映[ 26] [ 31] [ 32] 。
ジャパニーズ・アニメーション
部門のキーワードとして「温故知新」を掲げ、最新のアニメに加えて、回顧上映も行う[ 26] [ 33] [ 34] 。
2021年、主人公の背負うもの
2021年に製作された日本の最新長編アニメーションが描こうとしているものに注目し、普段アニメを見ない映画ファンに監督の名前を憶えてもらう気持ちを込めた特集上映[ 26] [ 33] [ 34] 。
アニメーター・大塚康生の足跡
アニメ黎明期から活躍し、2021年3月に逝去したアニメーター・大塚康生 の足跡を振り返るドキュメンタリーを含む特集上映[ 26] [ 33] [ 34] [ 35] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
じゃりン子チエ
Chie the Brat: Downtown Story
たかはたいさお 高畑勲
日本
1981年の作品 1981年4月11日に日本で劇場公開
[ 上映 60]
きろくえいかひようひようはいけいおおつかやすおさま 記録映画『飄々~拝啓、大塚康生様~』
Hyouhyou: Haikei, Otsuka Yasuo-sama
うしろひてのり 宇城秀紀
日本
2015年の作品 2019年8月3日に日本で劇場公開
[ 上映 61]
わんはくおうしのおろちたいし わんぱく王子の大蛇退治
The Little Prince and The Eight-Headed Dragon
せりかわゆうこ 芹川有吾
日本
1963年の作品 1963年3月24日に日本で劇場公開
[ 上映 62]
「仮面ライダー」の未来へ
生誕50周年を迎えた「仮面ライダー 」シリーズをピックアップし、50周年記念大型プロジェクトとして発表された「シン・仮面ライダー 」、「仮面ライダーBLACK SUN 」、アニメ化される「風都探偵 」のそれぞれの原点となる昭和・平成の3作品を特集上映[ 26] [ 33] [ 34] [ 36] 。また、屋外上映 でも「仮面ライダー」の特集上映が行われる[ 37] [ 38] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
かめんらいたあ 仮面ライダー
MASKED RIDER
MASKED RIDER vs. Shocker
MASKED RIDER vs. The Ambassador from Hell
MASKED RIDER V3 vs. Destron
やまたみのる 山田稔
日本
100分の上映。 1972年3月18日に日本で劇場公開 1972年7月16日に日本で劇場公開 1973年7月18日に日本で劇場公開
[ 上映 63]
かめんらいたあふらつく 仮面ライダーBLACK
MASKED RIDER BLACK
MASKED RIDER BLACK Hurry to Onigashima
MASKED RIDER DECADE the Movie: All Riders vs. Dai-Shocker
こにしみちお 小西通雄 かねたおさむ 金田治
日本
91分の上映。 1988年3月12日に日本で劇場公開 2009年8月8日に日本で劇場公開
[ 上映 64]
かめんらいたあたふるふおえはあえいとううせつとうんめいのかいあめもり 仮面ライダーW FOREVER AtoZ/運命のガイアメモリ
KAMEN RIDER DOUBLE the Movie Forever A to Z / The Gaia Memories of Fate
さかもとこういち 坂本浩一
日本
2010年8月7日に日本で劇場公開
[ 上映 65]
TIFF マスタークラス
イベント題
英語題
登壇者
備考
出典
にせんにしゆういちねんしゆしんこうのせおうもの 2021年、主人公の背負うもの
Seeing 2021 Through the Main Character
わたなへあゆむ 渡辺歩 みすしませいし 水島精二 (モデレーター)ふしつりようた 藤津亮太
事前申し込み制の入場無料YouTube 公式チャンネルにて無料公開
[ 上映 66]
あにめいたあおおつかやすおのそくせき アニメーター・大塚康生の足跡
The Legacy of Animator Otsuka Yasuo
こたへよういち 小田部羊一 ともなかかすひて 友永和秀 かのうせいし 叶精二 (モデレーター)ふしつりようた 藤津亮太
YouTube 公式チャンネルにて無料公開
[ 上映 67]
かめんらいたあのみらいへ 「仮面ライダー」の未来へ
Celebrating KAMEN RIDER's Past and Future
しらくらしんいちろう 白倉伸一郎 さんしようりく 三条陸 (モデレーター)ふしつりようた 藤津亮太
事前申し込み制の入場無料YouTube 公式チャンネルにて無料公開
[ 上映 68]
日本映画クラシックス
森田芳光 監督の生誕70周年、没後10年を記念し、代表作『家族ゲーム』の4K修復版の世界初上映と田中絹代 の監督作品4本の4K修復版を特集上映[ 26] [ 39] [ 40] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
かそくけえむ 家族ゲーム
The Family Game [4K Digitally Remastered Version]
もりたよしみつ 森田芳光
日本
ワールド・プレミア上映 1983年の作品 1983年6月4日に日本で劇場公開 4Kデジタルリマスター版での上映
[ 上映 69]
田中絹代監督特集
同年 のカンヌ国際映画祭 にて『月は上りぬ』の4K復元版やリュミエール映画祭 にて監督作品の特集上映が行われるなど映画監督として世界で再評価が広がり始めている日本映画を代表する大女優であると同時に日本における女性映画監督の草分け的存在でもある田中絹代 の監督としての代表作4本をすべて4K修復版で上映する[ 26] [ 39] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
つきはのほりぬ 月は上りぬ
The Moon Has Risen [4K Digitally Restored Version]
たなかきぬよ 田中絹代
日本
アジアン・プレミア上映 1954年の作品 1955年1月8日に日本で劇場公開 4Kデジタル復元版での上映
[ 上映 70]
ちふさよえいえんなれ 乳房よ永遠なれ
Forever a Woman [4K Digitally Restored Version]
たなかきぬよ 田中絹代
日本
アジアン・プレミア上映 1955年の作品 1955年11月23日に日本で劇場公開 4Kデジタル復元版での上映
[ 上映 71]
るてんのおうひ 流転の王妃
The Wandering Princess (Ruten no Ohhi) [4K Digitally Restored Version]
たなかきぬよ 田中絹代
日本
アジアン・プレミア上映 1960年の作品 1960年1月27日に日本で劇場公開 4Kデジタル修復版での上映
[ 上映 72]
おきんさま お吟さま
Love Under the Crucifix (Ogin-sama) 4K Digitally Remastered Version
たなかきぬよ 田中絹代
日本
アジアン・プレミア上映 1962年の作品 1962年6月3日に日本で劇場公開 4Kデジタルリマスター版での上映
[ 上映 73]
ユース
「TIFFチルドレン」は第31回 (2018年 )より続いている声優としても活躍している弁士 の山崎バニラ によるサイレント映画の名作に合わせ、大正琴 やピアノ の弾き語り活弁をする上映、「TIFFティーンズ」は国際映画祭で評価された作品の中から高校生世代に刺激を受けてもらいたい秀作を上映し、「TIFFティーンズ映画教室」は、中学生たちが限られた時間の中で映画を作り、その成果をスクリーンで発表する[ 26] [ 41] 。
TIFFチルドレン
上映題 (劇場公開題・DVD題)
英語題 (原題)
監督
製作国
備考
出典
やまさきはにらのかつとうこえまきにせんにしゆういち 山崎バニラの活弁小絵巻2021
『争闘阿修羅街』(1938年/36分)
『ローレル&ハーディの山羊の失恋』(1929年/22分)
『ローレル&ハーディのリバティ』(1929年/18分)
Special Voice Performance by Yamazaki Vanilla
やしろたけし 八代毅 ルイス・R・フォスター レオ・マッケリー
日本 アメリカ合衆国
山崎バニラ が大正琴 やピアノ の弾き語り活弁をする上映付き
[ 上映 74]
TIFFティーンズ
上映題 (劇場公開題・DVD題)
英語題 (原題)
監督
製作国
備考
出典
うし 牛
Cow
アンドレア・アーノルド
イギリス
ジャパン・プレミア上映
[ 上映 75]
クリプトズー
Cryptozoo
ダッシュ・ショウ (英語版 )
アメリカ合衆国
ジャパン・プレミア上映
[ 上映 76]
わたしたちのえいえんのなつ 私たちの永遠の夏
Our Eternal Summer (L'Été l'éternité )
エミリー・オーセル
フランス
アジアン・プレミア上映
[ 上映 77]
ていあいえふえふにせんにしゆういち TIFFティーンズ映画教室2021
『4 sights』(11分)
『ここにいるよ』(9分)
『紙ひこうき』(10分)
『映画が生まれるとき~TIFFティーンズ映画教室2021~』(40分)
TIFF2021: Teens Meet Cinema
4 sights
Can You See Me?
A Paper Plane
When a Film Is Born TIFF 2021: Teens Meet Cinema
あおちいむ 青チーム あかちいむ 赤チーム きいちいむ 黄チーム やまもとあきら 山本英
日本
ワールド・プレミア上映 主催: 公益財団法人ユニジャパン(第34回東京国際映画祭実行委員会) 共催: 東京都 企画運営: 一般社団法人こども映画教室 特別講師: 瀬田なつき
[ 上映 78]
TIFFシリーズ
今回より新設された部門。TV放映、インターネット配信等を目的に製作されたシリーズものの秀作を日本国内での公開に先駆け、スクリーンで上映する[ 26] [ 42] 。
上映題 (劇場公開題・DVD題)
英語題 (原題)
監督
製作国
備考
出典
フォークロア・シリーズ2
『フォークロア2:お出かけ』(47分)
『フォークロア2:あの風が吹いた日』(55分)
Folklore 2
Folklore 2: The Excursion
Folklore 2: The Day the Wind Blew
ニコール・ミドリ・ウッドフォード松田聖子
シンガポール 日本
102分の上映。 ワールド・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 79]
さいしよのはなのかおり 最初の花の香り
Fragrance of the First Flower (第一次遇見花香的那刻 )
エンジェル・テン
台湾
アジアン・プレミア上映 国際交流基金アジアセンター共催上映
[ 上映 80]
Amazonテイクワン賞
さらなる才能の発掘を目指して国内外で優れたオリジナル作品を制作し多様な映像作品を配信するAmazon Prime Video の協賛を得て、東京国際映画祭が更なる才能の発掘を目指して今回より新設された部門。これまで商業映画の監督・脚本・プロデューサーを担当したことがない日本在住の映画作家の15分以内の短編作品を対象とし、約2か月間の応募期間に届いた223作品の応募の中から厳正なる審査を経た9作品がファイナリスト作品として選ばれた。東京国際映画祭の初日にTOHOシネマズシャンテ で行われるファイナリスト作品の上映にて審査委員長である行定勲 ら審査員5名が審査を行い、受賞結果は最終日にTOHOシネマズ日比谷 で行われるクロージングセレモニーで発表される。受賞者には、Amazon から賞金100万円が贈られるほか、Amazonスタジオ と長編映画の製作を模索し、脚本開発に取り組む機会も提供される[ 43] [ 44] [ 45] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
Amazon Prime Video テイクワン賞
『夜行列車』
『窓越しのキス』
『水虎』
『日曜日、凪』
『なぎさ』
『Birdland』
『橋の下で』
『必要と不必要』
『EVEN』
Amazon Prime Video Take One Award
おたかおり 小田香 こだかさりかねこまさかす 金子雅和 金允洙 (キム・ユンス)こかはらたけし 古川原壮志 さんこうみみとり 瑚海みどり せつたともいちろう 節田朋一郎 みやはらたくや 宮原拓也
日本
[ 上映 81]
イベント
国際交流基金アジアセンター × 東京国際映画祭 co-present トークシリーズ@アジア交流ラウンジ
国際交流基金 との共催プログラムの一環として、前回に引き続き、是枝裕和 監督を中心とする検討会議メンバーの企画のもと、アジアを含む世界各国・地域を代表する映画人と第一線で活躍する日本の映画人が語り合うトークシリーズ。「越境」をテーマに、国境に限らず、様々な「境(ボーダー)」を越えること、越えていくことを含め、映画にまつわる思いや考えを存分に語り合う[ 46] [ 47] [ 48] 。
共催: 国際交流基金アジアセンター
「アジア交流ラウンジ」検討会議メンバー
イベント題
英語題
登壇者
備考
出典
イザベル・ユペール × 濱口竜介
Isabelle Huppert and Hamaguchi Ryusuke
イザベル・ユペール 濱口竜介 (モデレーター) 土田環
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 82]
チャン・チェン × 是枝裕和
Chen Chang and Kore-eda Hirokazu
チャン・チェン 是枝裕和 (モデレーター) 是枝裕和
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 83]
とくへつせつしよんかいかいにえいかをつたえるにははるもとゆうしろうしよこうしんたかたしおり 特別セッション「海外に映画を伝えるには」春本雄二郎 × 徐昊辰 (ジョ・コウシン) × 髙田志織
Special session: Sharing Cinema Internationally Harumoto Yujiro, Xu Haochen and Takata Shiori
春本雄二郎 ジョ・コウシン (映画ジャーナリスト/上海国際映画祭 プログラマー) 髙田志織 (東映 株式会社 国際営業部営業室 課長) (モデレーター) 荒木啓子
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 84]
カミラ・アンディニ × 岨手由貴子
Kamila Andini and Sode Yukiko
カミラ・アンディニ (英語版 ) 岨手由貴子 (モデレーター) 土田環
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 85]
バフマン・ゴバディ × 橋本愛
Bahman Ghobadi and Hashimoto Ai
バフマン・ゴバディ 橋本愛 (モデレーター)市山尚三
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 86]
ブリランテ・メンドーサ × 永瀬正敏
Brillante Ma Mendoza and Nagase Masatoshi
ブリランテ・メンドーサ 永瀬正敏 (モデレーター) 石坂健治
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 87]
アピチャッポン・ウィーラセタクン × 西島秀俊
Apichatpong Weerasethakul and Nishijima Hidetoshi
アピチャッポン・ウィーラセタクン 西島秀俊 (モデレーター)市山尚三
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 88]
ポン・ジュノ × 細田守
Bong Joon-ho and Hosoda Mamoru
ポン・ジュノ 細田守 (モデレーター) 荒木啓子
Zoom ビデオウェビナーによる視聴
[ 上映 89]
屋外上映
東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場にてコメディ、青春、SF、音楽、アクション、仮面ライダーといった国際映画祭らしい多彩なラインナップの野外上映会を開催[ 49] [ 50] 。
共催:東京都 協賛:東京ミッドタウンマネジメント株式会社/一般社団法人日比谷エリアマネジメント
仮面ライダー50th 仮面ライダーアニバーサリー in TIFF
今年50周年を迎え、ジャパニーズ・アニメーション部門 の特集上映も行われる「仮面ライダー」シリーズ からは『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王 』、『仮面ライダーアマゾンズ 』、『仮面ライダーオーズ/OOO 』、『仮面ライダードライブ 』のキャスト・スタッフによるオンライントークイベント付き野外上映が行われる[ 38] [ 49] [ 50] 。
協力:東映ビデオ株式会社
東京国際映画祭 屋外上映会2021
アイム・ユニバースpresents 「つばめ刑事」イベント上映
東京ヤクルトスワローズ のマスコット「つば九郎 」を招いて筆談イベントと2019年に球団が50周年を記念して製作した配信ドラマ『つばめ刑事』の全12話の中の3話の上映会を開催した[ 49] [ 51] 。
その他
ワールド・シネマ・カンファレンス 「映画界の未来」[ 上映 113] World Cinema Conference “Future of the Film Industry”
長年にわたり、アジアを代表する国際的な映画祭として優れた映画を発信してきた東京国際映画祭がさらなる飛躍に向けて、海外から国際映画祭の最前線で活躍する著名な映画人の方々を招き、「映画界の未来」をテーマに議論し、映画を通じて交流する場「ワールド・シネマ・カンファレンス」を開催する[ 52] [ 53] 。
登壇ゲスト: フレデリック・ボワイエ (英語版 ) (トライベッカ映画祭 アーティスティック・ディレクター)、カルロ・シャトリアン (英語版 ) (ベルリン映画祭 アーティスティック・ディレクター)、ジャン=ミシェル・フロドン (英語版 ) (映画評論家/映画史家/パリ政治学院 准教授/セントアンドリュース大学 名誉教授)、クリスチャン・ジュンヌ (カンヌ映画祭 代表補佐 映画部門ディレクター)、ローナ・ティー (プロデューサー/キュレーター)
共催・提携企画
国立映画アーカイブ にて開催され、「映画の新しい才能の発見と育成」をテーマに、今年で43回目を迎えた世界最大の自主映画の祭典ぴあフィルムフェスティバル (PFF)との提携企画。9月24日に発表されたグランプリ受賞作品を上映する[ 54] [ 55] [ 56] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
ばちらぬん
BACHIRANUN
ひかしもりあいか 東盛あいか
日本
[ 上映 114]
今年はオンラインで開催されたSKIPシティ国際Dシネマ映画祭 。10月3日に発表された受賞作の中から国内コンペティションの優秀作品賞 (長編部門)を受賞した『夜を越える旅』を上映した[ 54] [ 55] [ 57] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
夜を越える旅
Journey Beyond the Night
かやのたかゆき 萱野孝幸
日本
[ 上映 115]
文化庁 の日本映画の振興及び発展のために、様々な観点から取組む一環として開催される文化庁映画週間は、優れた文化記録映画や日本映画に永年功績のあった方々を顕彰するとともに、あらゆる立場の人々が映画を通じて集う場を提供するために記念上映会やシンポジウムなどを開催した[ 54] [ 55] [ 58] 。
上映題
英語題
監督
製作国
備考
出典
よあけまえのうたけされたおきなわのしようかいしや 夜明け前のうた 消された沖縄の障害者
Singing in the Dark: Erasing the Disabled of Okinawa
はらよしかす 原義和
日本
令和3年度文化庁映画賞 文化記録映画優秀賞受賞作品[ 59] 2020年の作品 2021年3月20日に日本で劇場公開
[ 上映 116]
きこえなかつたあのひ きこえなかったあの日
Silence on That Day
いまむらあやこ 今村彩子
日本
インターナショナル・プレミア 令和3年度文化庁映画賞 文化記録映画優秀賞受賞作品[ 59] 2021年の作品 2021年2月27日に日本で劇場公開
[ 上映 117]
にしゆうのまちこうたいちのうたをあむ 二重のまち/交代地のうたを編む
Double Layered Town / Making a Song to Replace Our Positions
こもりはるか 小森はるか せおなつみ 瀬尾夏美
日本
令和3年度文化庁映画賞 文化記録映画優秀賞受賞作品[ 59] 2019年の作品 2021年2月27日に日本で劇場公開
[ 上映 118]
日本映画監督協会 が映画の明日を担う新人監督に贈る日本映画監督協会新人賞 の今回(第61回)の受賞監督であるHIKARI 監督が映画の未来について語る[ 54] [ 55] [ 60] 。
日程: 10月30日(土) - 11月7日(日) 会場: 有楽町朝日ホール /ヒューマントラストシネマ有楽町 /オンライン上映 アジアの新進作家の独創的な作品を集めた「コンペティション」で約10作品、作家性溢れ、現在の世界の映画製作のトレンドを紹介する「特別招待作品」で約8作品を上映する[ 54] [ 55] [ 61] 。
日程: 11月28日(日) - 12月5日(日) 会場: 赤坂 区民センター/高輪 区民センター/リー ブラホール(みなとパーク芝浦 1F)/台場 区民センター/麻布 区民センター/神明いきいきプラザ 誰もが喜びや感動を身近で共有できる場を提供するために港区 の5地区で親子で楽しめる作品やバリアフリー字幕と音声ガイド付きの上映作品など映画を楽しむイベントを開催[ 54] [ 55] [ 62] 。
日程: 11月4日(木) 会場: 六本木アカデミーヒルズ49 オーディトリアム 「2021年日本のオンライン海賊版 事情」をテーマに、コンテンツを保護し、オンライン海賊版と闘うための最善の方法に焦点を当てた[ 54] [ 55] [ 63] 。
日程: 2022年1月26日(水) - 30日(日) 会場: 松竹撮影所 /東映京都撮影所 /京都文化博物館 ほか プロの支援の下、京都の撮影所で短編時代劇を製作するプログラムと世界で活躍する映画人によるレクチャーで構成された国内外の若手映像作家が対象のワークショップ[ 54] [ 55] [ 64] 。
日程: 11月2日(火) - 7日(日) 会場: オンライン 作品性の高い独立映画を中心に、韓国映画 の様々な魅力を感じる多様なジャンルとテーマの日本未公開の最新作をオンラインで上映する[ 54] [ 55] [ 65] 。
日程: 10月21日(木) - 31日(日) (オンライン会場は10月1日(金) - 31日(日)) 会場: 東京都写真美術館 /オンライン会場 2021年の映画祭受賞作品や短編アニメーション特集、剛力彩芽 によるプロジェクト3作品の全編初公開が行われる[ 54] [ 55] [ 66] 。
日程: 10月25日(月) - 31日(日) 会場: TOHOシネマズ日本橋 勢いの止まらない中国映画 の話題作・最新作を一挙公開する[ 54] [ 55] [ 67] 。
日程: 10月30日(土) - 11月8日(日) 会場: TOHOシネマズシャンテ 、シネスイッチ銀座 、ヒューマントラストシネマ有楽町 今回は単独開催による新宿バルト9 、梅田ブルク7 、横浜ブルク13 での劇場上映やデジタル配信ではなく、当映画祭との共催企画である「第18回ラテンビート映画祭 IN TIFF 」という形式でワールド・フォーカス部門 内にて3作品を劇場上映する[ 54] [ 55] [ 68] 。
オンラインシンポジウム「ジェンダー格差、労働環境、日本映画のこれからを考える」
日程: 11月2日(火) 会場: オンライン 日本社会全体でもジェンダーギャップ 解消が注目を集め始めた昨今、監督に限らず、撮影・脚本・編集で女性比率が著しく低い映画業界におけるジェンダーギャップはどういった弊害をもたらしたか、ジェンダーギャップを解消するためには労働環境改善が必要なのかを映画祭ディレクター、監督、スタッフ、社会学者など、多様な立場のゲストを招き、意見を交わしつつ、問題改善に向けた施策を考えていく[ 54] [ 55] [ 69] 。
日程: 11月19日(金) - 21日(日) 会場: 紀南文化会館 /オンライン[ 54] [ 55] [ 70]
日程: 11月20日(土)・21日(日)・23日(火・祝)・27日(土)・28日(日) 会場: 東京都写真美術館 ホール[ 54] [ 55] [ 71]
日程: 11月10日(水) 会場: 東京国際フォーラム ホールD5[ 54] [ 55] [ 72]
日程: 11月29日(月) - 12月1日(水) 会場: 国立新美術館 講堂(表彰式)/ユーロライブ (上映会)[ 54] [ 55] [ 73]
日程: 12月18日(土) 会場: 狭山市 市民会館小ホール 映画祭にインターンとして参加していた西武文理大学 の学生が“西武文理大学のある狭山で、私たちの東京国際映画祭を作りたい!”という一言からはじまった学生が選んだこだわりの作品を上映する企画[ 54] [ 55] [ 74] 。
TIFFCOM 2021 – MARKETPLACE FOR FILM AND TV IN ASIA –
日程: 11月1日(月) - 3日(水) 会場: オンライン 18回目を迎える東京国際映画祭併設の映像コンテンツマーケット。今年は参加者のニーズに沿った“オンライン・マーケット”にて開催された[ 54] [ 55] [ 75] 。
日程: 2021年5月 - 2022年3月 会場: 日本各地および海外 日本のコンテンツ 産業や親和性の高い産業に関わる各種イベントを効果的に海外に発信するための海外発信力強化支援プロジェクト[ 54] [ 55] [ 76] 。本映画祭はプロジェクトのコアイベントとして開催されている。
審査員
コンペティション[ 3] [ 77] [ 78]
アジアの未来[ 3] [ 77] [ 79]
Amazon Prime Videoテイクワン賞[ 44]
プログラミング・ディレクター ・作品選定コミッティメンバー
プログラミング・ディレクター[ 26]
プログラミング・ディレクター: 市山尚三
シニア・プログラマー: 石坂健治
「ジャパニーズ・アニメーション」部門 プログラミング・アドバイザー: 藤津亮太
第34回東京国際映画祭 作品選定コミッティメンバー[ 26]
安藤紘平 (早稲田大学 名誉教授)
石坂健治 (東京国際映画祭 シニア・プログラマー)
市山尚三 (東京国際映画祭 プログラミング・ディレクター)
金原由佳 (映画ジャーナリスト)
関口裕子 (映画ジャーナリスト)
その他
受賞結果
11月8日にTOHOシネマズ日比谷で行われたクロージングセレモニーにて各賞が発表された[ 25] [ 81] 。
コンペティション
東京グランプリ/東京都知事賞 – 『ヴェラは海の夢を見る』 - カルトリナ・クラスニチ
審査委員特別賞 – 『市民 (英語版 ) 』 - テオドラ・アナ・ミハイ
最優秀監督賞 – ダルジャン・オミルバエフ (英語版 ) - 『ある詩人』
最優秀女優賞 – フリア・チャベス - 『もうひとりのトム』
最優秀男優賞 – アミル・アガエイ、ファティヒ・アル、バルシュ・ユルドゥズ、オヌル・ブルドゥ - 『四つの壁』
最優秀芸術貢献賞 – 『クレーン・ランタン』 - ヒラル・バイダロフ
観客賞 – 『ちょっと思い出しただけ 』 - 松居大悟
スペシャルメンション – 『ちょっと思い出しただけ』 - 松居大悟
アジアの未来
アジアの未来 作品賞 – 『世界、北半球』 - ホセイン・テヘラニ
Amazon Prime Video テイクワン賞
Amazon Prime Video テイクワン賞 – 『日曜日、凪』 - 金允洙
Amazon Prime Video テイクワン審査委員特別賞 – 『橋の下で』 - 瑚海みどり
脚注
注釈
出典
上映作品
外部リンク