川っぺりムコリッタ
『川っぺりムコリッタ』(かわっぺりムコリッタ)は、荻上直子の小説[1]。2019年6月27日に講談社より刊行された[1]。 登場人物
ハイツムコリッタ
沢田水産工業
その他書誌情報
映画
監督・脚本は原作者の荻上直子、主演は松山ケンイチ[4]。2020年9月下旬から10月上旬にかけて富山県で撮影が行われた[5][6]。 当初は2021年11月3日に公開予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2022年9月16日に延期された[7]。 キャッチコピーは『友達でも家族でもない。でも、孤独ではない』[2] あらすじ富山の海辺の町。刑務所を出所したばかりの山田は、就職先の工場で働き、社長の紹介で川辺にある古いアパート「ハイツムコリッタ」で暮らし始める。大家は南というシングルマザーだ。 風呂上がりの牛乳、炊き立てご飯が好きで、静かに暮らしたいと願う山田だが、隣人の島田が風呂を借りたいと押しかけてきて断り、他に溝口という墓石の訪問販売をする父子がいて周囲から胡散臭がられている。 ある日。金がなく食うにも困っている山田の部屋に、島田が庭で栽培した野菜を差し入れてくれて、山田は飢えをしのぐ。ところが野菜の差し入れは頻繁になり、そのたび風呂に入り食事をするようになって、山田も野菜作りを手伝うようになる。 山田は市役所から、幼い頃に離婚して疎遠になった父親が死亡したので遺骨を取りに来て欲しい、との通知を受け取る。市役所の担当者から遺骨を受け取って持ち帰った山田は、その夜、父の遺品の携帯電話に電源を入れ、同じ番号に何度もかけている履歴を見て、その番号にかけてみると「いのちの電話」だった。遺骨の箱が気になって捨てたいのだが捨てられず、砕いて粉にすれば犯罪にならないと聞かされた。 父親が自殺だったのか気になった山田は「いのちの電話」に電話するが、答えは出ない。市役所の担当者を訪ねると、住んでいたアパートに案内され、自殺ではないと思うと聞いて安堵する。 ある日、島田がいつもと違う素振りなので問うと、山田の前科のことを聞いてきた。人をだましてお金をとったと答え、前科は付いて回るものと実感する。しかし、それも尾を引くことはなく、二人の関係はまもなく修復する。 町を台風が襲った翌日、山田は思い立って川原で遺骨を砕き始める。泣いている山田を南は抱きしめ「お葬式をしよう」と言う。借り物の黒のスーツを着た山田、島田の友人の住職、その他ハイツムコリッタの面々は葬列をなし、川っぺりの土手を遺骨の灰をまきながら行進するのだった。 キャスト
この他、ハイツムコリッタで飼われるヤギとして、吉懸牧場から『あすか』が出演している。当初の台本には無かったが、荻上の希望でヤギを飼う設定となった[10]。 スタッフ
ロケ地2020年9月から10月にかけて、富山県内各地でロケが行われた[10]。
脚注注釈出典
外部リンク
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