青木村
青木村(あおきむら)は、長野県小県郡の村である。同県のほぼ中央部に位置する。農山村であり、温泉地、義民の里、あるいは東急グループの創業者五島慶太の出身地などとして知られる。 概要長野県の東信地方または上田地域に属し、それぞれ最も西に位置する。東西は約8キロ、南北は約10キロ。標高500〜850メートルの平地や段丘などに住家や農地が分布する[1]。 面積の8割を山林が占め、農地は1割程度である。これらの農林業が基幹産業で、米、ソバ、マツタケ、山菜、ワインなどが出荷・生産されている[1]。商工業では合金鋳造会社、物流倉庫会社などが立地する。 上田市への通勤率は47.40%(2015年国勢調査)で、同市のベッドタウンとなっている。上田市まで車で30分程度、北陸新幹線を使えば東京へ2時間余りという利便性から、移住者の受け入れにも村を挙げて取り組んでおり、2016年の宝島社出版「田舎暮らしの本」によるアンケートで「日本一住みたい『村』ランキング」の1位となった。 義民の里とされ、江戸時代~明治時代最初期には現在の村域にあたる地区から上田騒動をはじめとする一揆[2]が5回発生した。旧上田藩領の各地で「夕立と騒動は青木から来る」と言い伝えられてきたほどである。今も「義民の里 青木村」と書かれた看板が村内にある。 1889(明治22)年4月の町村制施行で、6つの村が合併して発足。それ以後、1957(昭和32)年に一部地区が合併した以外は村域は大きく変わらず、平成の大合併も拒否し、村名も不変のまま現在に至る。ただし現在の村は1957年を新制青木村誕生と位置づけており、この年に改めて村長選と村議選を行っている。 村名は現在の青木中学校の南付近に生え、東山道の道しるべだった「ねずみさし」(ネズ)の木に由来する。青々と茂る名木で、木のある青木村田沢地区の小字「青木」の由来となった。村の発足3年前の1886(明治19)年4月、当時の田沢村青木に近隣の学校4校が統合されて「青木学校」(現青木村立青木小学校)が発足。1889年の合併の際に新しい村名の選定が難航する中、学校の名でもあり、希望に輝く新しい村の名称にふさわしいとして「青木村」が選ばれた。このネズ木はその後に切られることになったが、村民有志が根を掘り返して3分割し、小学校、中学校、文化会館に保存されている[3][4]。 地理隣接している自治体地形村の中心部から見ると北、西、南の三方を山に囲まれ、東の塩田平、上田盆地に向かってなだらかに下る。この三方の主峰は古くから青木三山として親しまれている。
これらの山の頂上からは、上田盆地を一望できる。 村域は千曲川(信濃川)水系になる。村の西部の山間部の水を集めた田沢川と、南部の山間部の水を集めた沓掛川が村中央付近で合流し、浦野川となって東流、上田市へと至り、千曲川に合流する。 人口
歴史村内の遺跡からは縄文時代の土器片、石斧、石匙などの石器が出土している[5][6]。律令制下では保福寺峠から上田方面へと現在の村域を東山道が通過し、浦野駅が置かれた。京と東北を結ぶ交通の通過点となり、この地域に仏教や都の文化が広まったとみられる[7][8]。
行政村政概要
歴代村長
村役場青木村役場(青木村大字田沢111) 警察
消防
税務署
上田税務署[13] ハローワーク
ハローワーク上田(上田公共職業安定所)[14] 議会村議会
長野県議会(上田市小県郡選挙区)→詳細は「長野県議会」を参照
衆議院
司法最高裁判所高等裁判所
地方・家庭裁判所
簡易裁判所
上田簡易裁判所 大字7大字12地区がある。大字は1889年の町村制開始まで存在した村々の地域と名称をそのまま受け継いでいる(大字当郷は浦里村を経て合併)。
地域福祉
電気・通信
教育学校教育社会教育姉妹都市・提携都市国内海外交通鉄道かつては上田温泉電軌青木線が上田市から青木村までを結んでいたが、1938年に廃線となり、現在鉄道は通っていない。電軌青木線とほぼ同じルートを走る千曲バス青木線が村内まで運行している。鉄道でアクセスする場合の最寄り駅は、JR東日本北陸新幹線としなの鉄道しなの鉄道線は上田駅で、バス青木線への乗り換え。 路線バス
以下の村営バスが村内各地、千曲バスが上田駅方面へ運行。 (2009年5月11日より村営バスは、利用者が多い時間帯は大型バスで運行し、それ以外はワゴン車で運行するセミデマンド方式になった。また千曲バスの青木線が一部減便するのを受け2024年4月1日から平日のみ上田駅線の運行開始。)
当郷 - 殿戸 - 工場団地前 - 村松 - 細谷 - 青木バスターミナル
道路高速道路村内に高速道路は通っていない。 最寄りのインターチェンジは麻績村にある麻績インターチェンジ(長野自動車道)または上田市にある上田菅平インターチェンジ(上信越自動車道)である。 名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事名所・旧跡観光スポット
催事
特産品関連著名人名誉村民1988年に青木村名誉村民条例が制定され、村民や村に縁の深い者で、学術、文化、産業、経済、福祉などの分野で村や国家に大きな貢献をした人物に名誉村民章を贈っている[20][1][21]。
出身者
脚注注釈出典
関連項目外部リンク |
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