駒ヶ根市
駒ヶ根市(こまがねし)は、長野県南部(南信地方)の市。1954年(昭和29年)市制施行。 概要稲作、電機、精密機械工業が盛ん。ケンウッドの創業の地であり、本社機能移転後も事業所を置いていたが、現在ではすべて移転している。また、養命酒製造が唯一工場を置く生産地(養命酒発祥地は隣村の中川村[1])でもあり、養命酒のテレビCMにはたびたび駒ヶ根工場が登場している。 酒造メーカーも多く日本酒・地ビール・ワインと、多様なアルコール飲料が造られている。 特に、日本酒を造っている酒造株式会社長生社(主要銘柄「信濃鶴」)は、日本で5番目に純米酒しか造らない「純米蔵」になった酒造である。 青年海外協力隊の訓練所が置かれており[2]、多くの訓練生と共に多くの外国人が住む、国際色豊富な都市でもある。そのため、市内の保育園・幼稚園や小学校は、地元外国人との国際交流に力を入れている。 2000年代から土地区画整理事業により住宅地や商業地の整備が進んだが、反面財政は悪化し事業費負担の影響で、市債残高は2005年度末に414億1767万円とピークに達し、その後減少したが、2021年度末で192億6249万円となっている。第三セクター分などを含め、市が将来負担すべき実質的な負債額の度合いの「将来負担比率」は2022年度決算で83.8%となっている。2021年度決算時点の将来負担比率102.2%は、県内市町村で最悪の財政状況である[3]。 名称
市名は、小・中・高等学校に電話で応募依頼し、公募から僅か3日で決定したものである[4]。木曽駒ヶ岳の麓に位置することに由来するが、木曽駒ヶ岳(本岳)は市域ではない。応募市名には駒ヶ根市のほか、「瑞穂」「天竜」「伊南」「信濃」などがあった[4]。駒ヶ根という名称は隣の宮田村にあったキャンプ場の名称であり、木曽郡上松町の旧称も駒ヶ根村であった。 2005年、近隣の飯島町および中川村と合併し、「中央アルプス市」という新名称に改名しようとしたが、その是非を問う住民投票で反対多数となり合併を断念した。カタカナの新名称が住民に受け入れられなかったのが原因とされる。結局、合併自体が白紙撤回されて、その後合併協議会も解散となった。似たような例は愛知県知多半島の「南セントレア市」でも起こり、いずれも大きなニュースとなった。 地理位置伊那谷の中央部、天竜川の河岸段丘上に位置する都市である。中央アルプス(木曽山脈)と南アルプス(赤石山脈)を望める所から、「アルプスが二つ映えるまち」をキャッチフレーズとしている。 地形山岳市の区域の西端は木曽山脈(中央アルプス)の主稜線であり、宝剣岳、檜尾岳、熊沢岳、東川岳、空木岳が隣接する自治体とにまたがる山。東端は伊那山地の主稜線であり、高鳥谷山、戸倉山 (伊那市・駒ヶ根市)、陣馬形山(山頂部は中川村)が隣接する自治体とにまたがる山。 河川中心市街地の西側の伊那谷に天竜川が南北に流れ、その支流である太田切川が市の北端の宮田村との境界付近を東西に流れ、中田切川が市の南端の飯島町との境界付近を流れる[5]。
地域大きく分けて赤穂地区と東伊那・中沢地区に分かれる。東伊那・中沢地区を竜東(りゅうとう)と呼ぶこともあり、赤穂地区とは文化や方言も少し異なる(赤穂地区が飯田寄り、東伊那・中沢地区が伊那寄り)。 人口
隣接自治体歴史近世近現代
行政市長
市町村合併宮田町は合併には極めて消極的であり、町民大会では95%が合併反対の意向を示したという。しかし翌日までに宮田町が合併の意思表示をしなかった場合、赤穂町側は永久に市制施行できない状況であったため(地方自治法の改正のため)合併を議決。その後宮田町による合併反対運動により合併取り消しを議決し一旦白紙になるも、県が合併の法律的正当性を主張したため再び合併が推進される。宮田町では住民投票が行われ、約88%の反対票が出たが、赤穂町、中沢村、伊那村の3町村は法律的正当性を武器に駒ヶ根市成立の既存事実を作る方向へ力を向けて行き、通常の手段では和解は不可能な状況になる。 結局「市制後分離」以外に打つ手はなしの意思が固められ、市制施行後の分立の内容をもつ誓約書が調整され一旦合併。駒ヶ根市発足後10日後に宮田側は分立の申し入れを行い、[7][4]。その結果、1957年3月31日までに再合併するという条件で分立し宮田村となるも、再合併を拒否し続け今日に至る。 反対理由は以下のようなものであったという[4]。
議会市議会
県議会→詳細は「長野県議会」を参照
衆議院
出先機関・施設施設警察
消防
医療・福祉
郵便局
図書館文化施設
対外関係姉妹都市・提携都市国内
海外
教育大学
高等学校
中学校
小学校
自動車学校経済第二次産業工業建設業情報・生活マスメディア中継局ケーブルテレビライフライン電力
交通鉄道中心となる駅:駒ケ根駅 鉄道路線
索道バスバスターミナル路線バス
かつては伊那本線、駒ヶ根駅~東伊那方面、駒ヶ根駅~中沢方面が運行されていたが廃止された。その後こまちゃんバスが運行されるも、2013年に廃止となった。代替手段として乗り合いのタクシー「こまタク」が導入された。 高速バス
タクシー
こまタク市内を循環するバス路線が廃止されたため、代替手段として実証導入された。民間のタクシー会社と提携することで病院などに設けられた停留所と自宅をつなげることを目的としている。乗り合い型で、市内を5地区に分け各地区あたり平均して週に2日、一日に2往復する。ただし乗車するには前日までに電話予約する必要がある。 道路高速道路
国道県道観光名所・旧跡
観光スポット
文化・名物祭事・催事
名産・特産(TBSの「ニュースの森」やテレビ東京系の人気番組「元祖!でぶや」にも紹介された) スポーツウィンタースポーツ
出身関連著名人政治・経済
学者文化・芸能
スポーツその他ゆかりの著名人
脚注注釈出典
関連項目外部リンク |