アヤメ
アヤメ(菖蒲、文目、綾目、学名:Iris sanguinea)は、アヤメ科アヤメ属の多年草である。病気を治す薬としても使われる。 概要アヤメの多くが山野の草地や日当たりの良い草地に自生している。生育は比較的乾燥している場所を好む[1]。アヤメ属の他の種別であるノハナショウブやカキツバタのように湿地に生えることは、まれである。葉は直立し、高さ40-60cm程度。葉幅はハナショウブやカキツバタに比べると狭い[1]。5月頃に径8cmほどの紺色の花を1-3個付ける。花形は主に三英花(外側の大きな花弁が3枚)である[1]。花弁の付け根には網目模様がある[1]。この外花被片(前面に垂れ下がった花びら)の網目模様が特徴で、本種の和名の元になっている。花茎は分岐しない。北海道から九州まで分布する。 アヤメ類の総称として、同じアヤメ属だがアヤメ以外の種別にあたるハナショウブやカキツバタを含めて、アヤメと呼称する習慣が一般的に広まっている(施設名、創作物など)。特にハナショウブの別名は「はなあやめ」と呼ばれているため、アヤメと呼んでも間違いには当たらない。 古くはショウブ科のショウブを「アヤメグサ」と指した時代もあった。 花札では5月の絵柄として、「菖蒲に八橋」、「菖蒲に短冊」、カス2枚が描かれる。 見分け方堀切菖蒲園には、アヤメ・カキツバタ・ハナショウブの見分け方として、次の記述の掲示がある(2005年6月現在)。
外花被片の模様での見分け方
なお、「いずれアヤメかカキツバタ」という慣用句がある。どれも素晴らしく優劣はつけがたいという意味であるが、見分けがつきがたいという意味にも用いられる。 毒性
自治体の花
名所
以下のあやめ園に植えられているのはハナショウブ。
著名なあやめ祭り
文様菖蒲紋は日本では家紋や社寺の紋にも使用されている。上流公家の花山院家の家紋や三峯神社神紋、浄土真宗真宗出雲路派本山の毫摂寺の寺紋の菖蒲菱[3][4]。難波神社神紋の抱き菖蒲が代表格である。
脚注関連項目外部リンク
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