満濃池(まんのういけ)は、香川県仲多度郡まんのう町にある日本最大の灌漑用のため池である。国の名勝に指定されている。
空海が改修したことでも知られ、周囲約20km、貯水量1,540万tである。また満濃太郎とも呼ばれる。
歴史
データ
現在のデータ
- 形式:土堰堤 拱型[24](アーチ型)[25]
- 堤高:32.0m[26]
- 堤長:155.8m[26]
- 周囲:19.7km
- 貯水量:15,400,000m3[26]
- 満水面積:138.5ha[26]
- 池敷面積:142.1ha
- 灌漑面積:3,239ha
- 水源:金倉川、土器川(天川導水路)
- 備考:樋門は登録有形文化財
弘仁12年復旧時のデータ
- 堤高:22m[27]
- 周囲:2里25町(約10.58km)
- 面積:81町歩(約81ha)
- 貯水量:5,000,000m3以上[27]
- 水源:金倉川
寛永8年復旧時のデータ
各嵩上工事時のデータ
- 第1次嵩上工事:貯水量:6,602,000m3[8]
- 第2次嵩上工事:貯水量:7,800,000m3[10]
- 第3次嵩上工事:貯水量:15,400,000m3[29]
交通
- 鉄道
- 土讃線琴平駅または琴電琴平線・琴電琴平駅よりタクシーにて約15分
- バス
- JR琴平駅前、琴電琴平駅前より美合線(美合、美霞洞温泉、落合、川奥行き)「まんのう公園口」下車 徒歩約15分
- 車
- 高松自動車道善通寺ICより国道319号を琴平方面へ榎井交差点を左折、香川県道282号高松琴平線経由四条交差点右折、香川県道200号まんのう善通寺線で約4キロ
行事
- 毎年6月中旬から毎秒4立方メートルの農業用水が放水され、讃岐平野の田植えが一斉に始まる[30]。
池の名称
池と環境
生物
- 満濃池周辺は、アカマツ林とクヌギとコナラ等の落葉広葉樹林が広がり、オオタカやハイタカなど鳥類32科75種、ニホンリス、キュウシュウムササビなど6科12種の野生動物の生息が確認されている。これらの生息が重要であることから、香川県より鳥獣保護区に指定されている(面積321ha)[35] 。
- 満濃池の魚類に関しては、香川県水産試験場においてブルーギルの調査が関係者(池免許権者、池土地改良区事務所など)の協力のもと1983年7月から1984年12月に実施されている。なお、ブルーギルは、香川県には、1968年に食用魚として移殖が行われている[36]。
伝説
- 『今昔物語集』巻二〇之第十一「龍王、天狗のために取られたる物語り」
- 上記の通り、空海が築池別当として派遣され改修を行ったため、これが曲解され「空海が拓いた池」ないしは「空海が渇水にあえぐ民のため、地に釈杖をついて湧き出させた水が池となった」などの伝説(弘法水伝承)を残す。香川県下における空海伝説の代表的な存在の一つでもある。
- 上記2つの伝説が結びつき「悪しき天狗に力を奪われた龍を空海が助け、その恩の(ないしは水を操り渇水を呼んで、人々を苦しめた悪しき龍を空海が法力で調伏した)ために、龍が空海のしもべとなって池と人々を守っている」などの亜種類型の伝説を見ることもできる。
ギャラリー
周辺
- 池の畔にあり、空海が朝廷より与えられた行賞で創建された。
- 満濃池の守護神を祭る(祭神:罔象女命・天穗日命・別雷命・嵯峨天皇 )。
脚注
参考文献
- 新修丸亀市史編集委員会『新修丸亀市史』丸亀市、1973年。
関連項目
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