本宮市
福島県の中部に位置する。JR東北本線や東北自動車道などが通っており、福島県を代表する内陸工業地帯となっている。福島県内の市では人口が最も少なく、また面積も最も小さい。2005年(平成17年)4月施行の新・合併特例法により合併した市である。新設合併の全国初ケースであった。 地理福島県の中間部に位置し、市の地理的中央部を縦断するように阿武隈川が流れる。安積原野の一部を形成し、市街地が国道4号、県道355号の沿線に広がっている。 市内は大きく阿武隈川を挟んで地形が二分されている。旧本宮町側は、奥羽山脈系(または安達太良山系)の里山が西部に広がっており、川に近付くにつれて安積原野の一端が広がっていき、平地となる。また大玉村や郡山市の山中を水源とする河川も豊富で、北から百日川、安達太良川、瀬戸川、五百川が流れている(うち百日川と安達太良川は同じ水源で途中で分かれる。)。旧白沢村側は、阿武隈高地系の低い里山が数多く存在し、白沢側は、ほぼ山に囲まれているといってもよい。市内は平均海抜200m前後にあり、高い所でも400mから500mほどである。 古くは会津街道、相馬街道、三春街道の交点でもあり、交通の中心地であった。鉄道の駅も早くから設置され、猪苗代町出身の医学者野口英世が故郷から離れ上京する際、馬車で本宮まで出てきて本宮駅で列車に乗り東京まで出た話は有名である。砂利道ではあったが交通輸送産業も早くから行っており、バスやタクシーの発展も早かった。 現在は国道4号からの会津街道分岐(福島県道8号本宮熱海線)、小浜道(二本松市)や石筵道(郡山市)への分岐点の戸崎ロータリー(それぞれ福島県道118号本宮岩代線、福島県道146号石筵本宮線/うち石筵道はいまだ完成していない)があり、現在でも役割を果たしている。郡山都市圏に属しており、郡山市のベッドタウンとなっている。本宮市などを放送対象地域とするFM放送局としてMot.Comもとみやがある。 隣接する自治体歴史古くは本牧(ほんもく)と呼ばれていたことが記録に残っている。その後奈良時代には本牧(ほんもく)が本目(ほんもく・もとめ)に変わり(木目と書き「もとめ」と呼ぶ説もある)、11世紀には、現在の本宮となった。本宮の名の由来は市内北部に存在する南達地方一帯の総鎮守、安達太良神社に由来する。 会津街道の起点をはじめ、三春街道、相馬街道などが通っていたため、宿場町として有名であった。その他裏会津街道等の裏街道の発達も早くからしており、「安達駅」(あだちのうまや)が、ここ本宮にあった。現在、会津街道起点の石碑は、本宮市歴史民俗資料館に移転、保存されていて、だれでも見ることができるようになっている。伊達政宗が人取橋の戦いの際に拠点としたことでも有名である。(人取橋合戦場[1]) その後、江戸時代には二本松藩の支配下となった。 戊辰戦争の際には激しい戦いが繰り広げられ、現在でも市内各所に戦いの爪痕が見られる。1889年(明治22年)の町村制施行時、安達郡では本宮町と二本松町(現・二本松市)の2町が町制を施行した。 明治・大正時代には株式会社本宮電気が設立され、現在の大玉村玉井地区に発電所を建設し、このあたり一帯の電気を発電した。昭和に入るとグンゼが本宮町に工場を建設して操業を始め、太平洋戦争中には工場が爆撃されたことがある。この本宮空襲では4人が死去した。 高度経済成長期に突入すると、本宮、荒井、糠沢、白岩の各地区に工業団地が造成され、アサヒビールの工場を誘致した。この頃からの主産業は工業である。1980年代には北郡山ニュータウンなど中規模の団地造成が行われた。 2007年(平成19年)1月1日、安達郡本宮町と白沢村の1町1村が合併して本宮市が発足した。 行政区域の変遷
行政区域変遷
地区
本宮地区 昭和以前の旧本宮町地域。市内の行政施設のほとんどがこの地域に存在する。北部の田園地帯の開拓で工業団地や団地に変貌。 青田地区 典型的な農村地帯。最東部を国道が走る。国道沿いは発展しているが、西部は今も農業が盛ん。 荒井地区 商工業が発展している。大型ショッピングタウンや工業団地が数多く存在する。 仁井田地区 面積が狭いため昭和時代によく見られた街道沿いに並んでいる住居が見られる。 岩根地区 北部は山村、南部は農村。名前の由来は独特な岩がたくさんあったことから。現在でもその一部が見られる。団地みずきが丘の発展により急速に人口が増加。 関下地区 川沿いの農村地帯。耕地整備がなされた田園地帯が多くみられる。 高木地区 市内の中央。道沿いに住居がある昔ながらの構成。丘の上に北郡山ニュータウンが造成され、急速に人口が増加。 白岩地区 旧白沢村の核。山間に農地が発達している。 糠沢地区、和田地区は和木沢村を参照 稲沢地区 農村地帯。全国の農村づくりでよいモデルとされ受賞。 長屋地区 同じく農村地帯。ほぼ白岩地区と同じ地形である。 松沢地区 人口
行政
歴代市長
姉妹都市・提携都市日本国内海外経済農業2006年(平成18年)の農業粗生産額は28.2億円だった。旧和木沢村が純農村であったことから、現在でも農業が盛んであり、特に旧本宮町では稲作や養鶏、畑作、旧白沢村では養蚕などが盛んである。このうち養蚕産業の農具は、国の有形記念物に指定された。 特産品
製造業工業製造品出荷額:2606億7849万円(平成22年) 高速道路(東北道と磐越道)が交差、工業団地が広がる。 アサヒビール福島工場が有名。浄水場から専用管が設けられている。 工場が多いことから、財政は比較的豊かである。 主な製造工場
その他製造業施設
教育高等学校中学校
小学校
保育園・幼稚園
分校、分園等は存在しない。 廃校・廃園となった学校
交通鉄道廃線となった路線バス2009年(平成21年)4月1日よりバス路線の再編が行われ [1]、福島交通路線バス(小浜経由二本松線、旧道経由郡山線)および本宮市巡回バスは廃止となった。
2021年(令和3年)10月1日より、福島交通路線バス「本宮市 - 郡山市」線が運行開始された[8][9]。 道路高速道路一般国道主要地方道その他の一般県道
道路通称名
名所・旧跡・観光スポット
出身の有名人
舞台となった作品映画アニメ
楽曲脚注
外部リンク |
Portal di Ensiklopedia Dunia