安茂里
安茂里(あもり)は、長野県長野市の市街地西郊外に広がる地域。
地域内(長野市役所安茂里支所管内)の人口は、9,123世帯 20,122人(令和5年3月1日現在)[1]。 本項では、かつて概ね同区域に所在した上水内郡安茂里村(あもりむら)についても述べる。 概要地域東端を裾花川、南端を犀川が流れ、北には富士ノ塔山 (981m)・旭山 (長野市)(785m) がそびえる。地域南部に信越本線・北陸新幹線と国道19号が通過する。周囲は以下の地域と接する。
面積は広大だが、北寄りの大半の部分は山林であり、住宅などは南部の国道19号沿道〜犀川・裾花川の間に密集している。 裾花川を隔てて長野市街地の西側に接しており、ベッドタウンとして戦後人口が急増。平柴台・杏花台・宮沖・園沖・伊勢宮・犀北などの団地が造成され、1985年(昭和60年)には信越本線に安茂里駅が新設された。 松代藩の奨励で栽培が始まった杏の栽培が古くから盛んである。現在では千曲市のあんずの里(森・倉科地区)が杏の名所として有名であるが、以前は当地が森・倉科をしのぐ名所として名が通っており、善光寺の参拝客が花見に大勢立ち寄った。しかし戦後ベッドタウンとして住宅地化していくに伴って杏の木は減り、「あんずの名所」は森・倉科へ移っていった。ただ現在でも杏の生産は続いており、大字安茂里には杏にちなんで「杏花台」と名付けられた住宅地がある。 工業は、地域東部では裾花川沿いの差出地区に味噌メーカー最大手のマルコメ本社・工場や農協系の長野興農本社・工場など大規模な食品工場が立地するほか、印刷所も多い。地域西部では安茂里小市地区などに陸運業の事業所や機械製造工場などが立地する。 地名の由来は、1876年(明治9年)に前身4ヶ村が合併し安茂里村が発足する際に、古語「天降る(あもる)」にちなんで「安らけく茂る里」の意で字を当てて命名された瑞祥地名[2]。 人口市の推計人口による。各年10月1日の数字。
沿革
安茂里(大字)安茂里(あもり)は、長野市街地の西郊外にある地区(大字)。郵便番号は、行政区の指定がない場合380-0941。 地区の南部を信越本線・北陸新幹線と国道19号が東西に通る。信越本線には安茂里駅が置かれている。周囲は以下の大字・町と接する。
地区北側の大半は山林であり、その南寄りにはアンズなどの果樹園が広がる。山裾と犀川との間のわずかな平地には住宅が密集しており、犀北団地をはじめとした団地が整備されている。 行政区地区内の行政区・郵便番号・人口及び世帯数は以下の通り(令和5年3月1日現在)[1]。
交通
安茂里西河原に、JR東日本安茂里駅があり、以下の路線が利用できる。
地区内の国道19号を走る、アルピコ交通(川中島バス)の以下の路線系統が利用できる。 また犀北団地内では、アルピコ交通(川中島バス)の以下の路線系統が利用できる。
施設差出大門西河原米村
犀北団地
安茂里小市安茂里小市一・二・三・四丁目(あもりこいち-)は、安茂里地域南西部の地区。郵便番号は380-0961。 東西方向に長い地区で、地区の北寄りを国道19号が東西に通り、南東端を信越本線が通る。北側は山林であり、南端を犀川が流れる。周囲は以下の大字・町と接する。
犀川の谷口に位置する。この地は、1611年(慶長16年)に丹波島の渡しが北国街道の犀川渡河として定められるまで、小市の渡しとして市村の渡し(現在の長野赤十字病院付近)とともに北国の交通を担ってきた重要な渡し(舟渡し)であった。現在渡しの付近には長野県道405号川中島停車場線の小市橋が架かっている。 地名の由来は諸説あるが、市村の渡しがあった市村(現 若里)に対して「小市」と名付けられたといわれている[2]。 第二次世界大戦の末期に陸軍が松代地区に大本営を移すための壕を掘削する方針をとり、海軍もこれに近い安茂里小市地区に中枢機能を移転する方針をとった[3]。 →「松代大本営跡」を参照
地区内の人口及び世帯数は以下の通り(令和5年3月1日現在)[1]。
交通
地区内の国道19号を走る、アルピコ交通(川中島バス)の以下の路線系統が利用できる。 施設安茂里小市二丁目
安茂里小市三丁目
安茂里小市四丁目
伊勢宮伊勢宮一・二・三丁目(いせみや)は、安茂里地域南東部の地区。郵便番号は380-0958。 地区の北端を信越本線が通り、南端を犀川が流れる。周囲は以下の大字・町と接する。
地区のほぼ全域が住宅地である。 地名は、地区内にあった祠(現伊勢宮神社=伊勢宮一丁目)に由来する。 地区内の人口及び世帯数は以下の通り(令和5年3月1日現在)[1]。
交通
地区内を走る、アルピコ交通(川中島バス)の以下の路線系統が利用できる。
施設伊勢宮一丁目
伊勢宮二丁目
小柴見小柴見(こしばみ)は、安茂里地域北東部の地区(大字)。郵便番号は380-0942。 東端を裾花川が流れる。対岸(岡田町)とは、相生橋で結ばれている。周囲は以下の大字・町と接する。
裾花川を隔てて長野市街地に面する古くからの住宅地である。 地区内の人口は、616世帯 1,214人(令和5年3月1日現在)[1]。 交通
地区内を走る、長野市乗合タクシーの以下の路線が利用できる。 また、地区北部では相生橋を渡って岡田町の県庁通りを走る路線バスが、地区南部では差出の国道19号を走る路線バスがそれぞれ利用できる。 施設
差出南差出南一・二・三丁目(さしでみなみ-)は、安茂里地域南東部の地区。郵便番号は380-0948。 東端を裾花川、南端を犀川が流れる。裾花川の対岸(中御所)とは、長安橋と裾花あやとり橋で結ばれている。周囲は以下の大字・町と接する。
地区内の人口及び世帯数は以下の通り(令和5年3月1日現在)[1]。
交通
地区内を走る、アルピコ交通(川中島バス)の以下の路線系統が利用できる。
施設差出南一丁目
差出南二丁目
差出南三丁目
平柴平柴(ひらしば)は、安茂里地域北東部の地区(大字)。郵便番号は380-0942。 地区北西に旭山 (785m) が聳え、北東端を裾花川が流れる。周囲は以下の大字・町と接する。
地区のほぼ全域が旭山の山地であり、主に南東の斜面に宅地が拓かれている。旭山の中腹にある朝日山観世音は、特に合格祈願の参詣客が多く集まる。市街地を見下ろす高台に位置する夏目ヶ原浄水場は、長野市中心部への配水を担う。 地区内の人口は、311世帯 763人(令和5年3月1日現在)[1]。 交通
地区内を走る、長野市乗合タクシーの以下の路線が利用できる。 施設
平柴台平柴台(ひらしばだい)は、安茂里地域北東部の地区。郵便番号は380-0942。 周囲は以下の大字・町と接する。
旭山の南東斜面に拓かれた住宅地である。 地区内の人口は、163世帯 335人(令和5年3月1日現在)[1]。 交通
地区内を走る、長野市乗合タクシーの以下の路線が利用できる。 施設
宮沖宮沖(みやおき)は、安茂里地域南東部の地区。郵便番号は380-0952。 周囲は以下の大字・町と接する。
地区内の人口及び世帯数は、644世帯 1,371人(令和5年3月1日現在)[1]。 交通
地区内を走る、アルピコ交通(川中島バス)の以下の路線系統が利用できる。
安茂里駅の南口に面しており、同駅から篠ノ井線・しなの鉄道線も利用できる。 周辺
出身著名人
脚注
外部リンク |
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