南松本駅
南松本駅(みなみまつもとえき)は、長野県松本市出川町にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)篠ノ井線の駅である[3]。 歴史戦時中、軍需工場の輸送駅として開業した。松本駅貨物取扱が廃止され当駅に集約されてからは、貨物ターミナルとして発展した。松本市街地の拡大により、通勤・通学の乗客も増加している。 年表
駅構造島式ホーム1面2線と複数の側線を有する地上駅。駅舎とホームの間は跨線橋で結ばれている。貨物列車の発着があるため構内は広い。 松本駅管理の業務委託駅で、ステーションビルMIDORIが駅業務を受託する[2]、自動券売機・簡易Suica改札機・みどりの窓口設置。また、冷暖房付待合室が駅舎内とホーム上にある。2021年(令和3年)1月に新駅舎となった際多機能トイレが改札内に新設された。出入り口は西側のみにあり東側へ向かう遊歩道はない。 のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
貨物駅JR貨物の施設は、旅客ホーム東側にある。1960年代に、付近の各駅に散在していた石油・セメント販売会社等の専用線を合理化のため当駅に集約したことから、1970年には計17本の専用線が接続したが、現存するものはごく僅かである。 コンテナホーム(ヤード)は2面2線、旅客ホーム東側に設置されている。本線と荷役線は、平田駅方引上線を介して接続している。また、営業窓口のJR貨物松本営業所が設置されている。 駅構内下り線側から分岐し、本線西側に沿って南下する松本市有公共線がある。全長1km程のこの専用線の末端付近からはジャパンオイルネットワーク松本油槽所へ至る専用線が、その北側からは日本オイルターミナル松本営業所へ至る路線が分岐している。前者は塩浜駅発送の石油輸送に、後者は北袖駅・浜五井駅・末広町駅・浮島町駅・根岸駅・四日市駅発送の石油輸送に、それぞれ使用されている。かつては公共線から太平洋セメント(旧・日本セメント)松本サービスステーションや、秩父セメント松本サービスステーション、岡谷酸素松本営業所へ至る専用線も分岐していた。太平洋セメント線は2004年頃まで青海駅発送のセメント輸送に、岡谷酸素線は2005年頃までLPG輸送に使用されていた。 構内の入換作業は、常駐している新鶴見機関区のHD300形ハイブリッド機関車によって行われる[8]。 過去には、駅構内上り線側から電気化学工業松本サービスステーションや住友大阪セメント南松本サービスステーションへ至る専用線も分岐していた。両者共に、青海駅(電気化学工業青海工場)や本巣駅(住友大阪セメント岐阜工場)発送のセメント輸送で使用されていたが、前者は2006年3月に、後者は2005年3月に廃止された。 また、日穀製粉松本工場や㈱タケヤ松本工場へ至る専用線もあった。 日穀製粉専用線跡は東京インテリアの駐車場などに転用され南松本駅前交差点北に踏切跡も残る。 取扱う貨物の種類
貨物列車(2023年3月ダイヤ改正時点)
利用状況旅客JR東日本によると、2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は1,400人である[旅客 1]。 2000年度(平成12年度)以降の推移は以下の通り。
貨物「松本市の統計」によると、2022年度(令和4年度)の発送貨物は、コンテナ貨物が118,355トン、車扱貨物が84,264トン、到着貨物はコンテナ貨物が73,115トン、車扱貨物が946,405トンである[貨物 1]。 近年の推移は以下の通り。
駅周辺
松本市の住宅地であり、住宅、商店がある。当駅に線路を跨いで東西の行き来できる自由通路の併設はないが南側の宮田前踏切近くに歩道橋がある。
駅南側の宮田前踏切はJR貨物の作業のために日中は開かずの踏切となり、慢性的渋滞の要因を作る[3]。踏切前が信号機の無い交差点となっていることにも危険性が指摘されており、長野県はアンダーパス整備を計画している[3]。2025年10月頃に工事のため踏切を閉鎖する方針である。 隣の駅脚注記事本文
利用状況旅客
貨物
参考文献
関連項目外部リンク
|