佐用駅(さよえき)は、兵庫県佐用郡佐用町佐用にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)および智頭急行の駅[1][2]。JR西日本の管轄駅である[3]。
概要
佐用町の代表駅[1]。1955年(昭和30年)3月1日の合併によって、町名の読みが「さよ」から「さよう」に変更されたが、駅名の読みは「さよ」のままで、変更されていない[1]。
JR西日本の姫新線と、智頭急行の智頭線が乗り入れ、両路線の乗換駅となっている。姫新線の系統境界駅でもあり、姫路方面からの列車の半数程度と、津山方面からの全列車がこの駅で折り返す[1]。残りの姫路方面からの列車は隣の上月駅までの運転となる[1]。なお、2010年(平成22年)3月13日の高速化事業完成以前は、朝晩を除いて全列車がこの駅で折り返していた。
また、智頭線を経由する特急「スーパーはくと」・「スーパーいなば」も全列車が停車する[1]。
歴史
駅構造
島式ホーム2面4線を持つ。駅の入口側から智頭急行の1・2番線、JRの2・1番線の順に付されている。智頭急行線、JR姫新線ともに1面2線のホームの構造で、ほぼ同一の平面上に線路が敷かれているものの、双方の線路は接続されていない。JR側の線路の外側には側線を備えている。智頭線の当初の工事実施計画では、この駅の上郡方(姫新線の新見方)に「山脇信号場」を設置して智頭線が姫新線に合流し、佐用駅で再度分岐する計画となっていた。しかし線路容量や保安上の問題、佐用駅の構内配線上の問題などから、1975年(昭和50年)の工事実施計画変更により、現状のように立体交差に改められた[13]。
出札窓口・駅事務所は智頭急行1番線の真下にあり[1]、盛土区間だが、平面図だけ見ればまるで高架駅のような配置である。「出札窓口・駅事務所」は、駅前広場より2メートル程度低く階段を十数段降りる様になっており洪水時には水没した事もあった。智頭急行の開業1年程度前に改装工事によってほぼ新設駅の景観となり、旧駅由来の物は無くなった。
JR西日本・智頭急行とも自動券売機を備えており、智頭急行のものは、智頭線内の自由席特急券も販売している。姫新線・智頭線ともIC乗車カードでの乗車に対応していないため、ICOCAなどの交通系ICカードを乗車券として利用することはできない[14]。
なお、当駅は姫路駅が管理し、JR西日本交通サービスが智頭線も含めた駅業務を受託する業務委託駅である[1]。
改札外に待合室が設置されている。
姫新線車両の夜間滞泊も設定されている。
のりば
以下、ホームについてはJR西日本管轄部分が「○番のりば」、智頭急行管轄部分が「○番線」と案内されるため、本項でもこれに従う。
JR線のりば
|
のりば |
路線 |
方向 |
行先
|
1・2
|
姫新線
|
下り
|
津山方面
|
上り
|
姫路方面
|
智頭急行線のりば
|
番線 |
路線 |
方向 |
行先
|
1・2
|
■智頭線
|
下り
|
大原・智頭・鳥取・倉吉方面
|
上り
|
上郡・姫路・大阪・京都・岡山方面
|
- 付記事項
- JR線は1番のりばが下り本線、2番のりばが上り本線であるが、両方向の入線・発車に対応している。姫路方面からの列車は22時過ぎの上月行き(この列車のみ2番のりば。前述の夜間滞泊で1番のりばが塞がるため)を除いて1番のりばを使用し、そのまま上月行きおよび当駅始発の姫路方面行きとなる。津山・上月方面からの列車は2番のりばに入線し、そのうち上月発の列車はそのまま姫路方面に向かい、それ以外は折り返しの津山方面行きとなる。そのため、上下線とも発車ホームが固定されていないが、上月から先の津山方面へ入る列車はすべて2番のりばを使用する。なお、キハ122系・127系に対応したホームのかさ上げがなされたのは姫路方のみであるため、折り返しの津山方面行き列車はホーム津山方に停車する。
- 智頭急行は1番線を上下本線、2番線を上下副本線とした一線スルーである。特急列車は原則として「スーパーはくと」が両方向とも1番線、「スーパーいなば」が両方向とも2番線に発着する[15]。普通列車は行き違いがない限り1番線を使用する。
利用状況
2021年(令和3年)度の1日平均の乗車人員は393人である。
近年の1日平均乗車人員は以下の通りである。
乗車人員推移
|
年度
|
1日平均人数
|
2000
|
494
|
2001
|
451
|
2002
|
442
|
2003
|
468
|
2004
|
417
|
2005
|
414
|
2006
|
370
|
2007
|
356
|
2008
|
373
|
2009
|
373
|
2010
|
432
|
2011
|
455
|
2012
|
468
|
2013
|
483
|
2014
|
455
|
2015
|
461
|
2016
|
458
|
2017
|
463
|
2018
|
448
|
2019
|
450
|
2020
|
387
|
2021
|
393
|
1日乗降人員推移 [16]
|
年度
|
1日平均人数
|
2018年
|
404
|
駅周辺
かつてはウエスト神姫の路線バスが運行されていたが、廃止およびコミュニティバスへの移管が行われた。
隣の駅
- 西日本旅客鉄道(JR西日本)
- 姫新線
- ■快速(下りのみ運転)
- 佐用駅 → 上月駅
- ■普通
- 播磨徳久駅 - 佐用駅 - 上月駅
- 智頭急行
- ■智頭線
- ■普通
- 久崎駅 - 佐用駅 - 平福駅
脚注
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 『兵庫の鉄道全駅 JR・三セク』神戸新聞総合出版センター、2011年12月15日、176頁。ISBN 9784343006028。
- ^ a b “佐用駅|駅情報:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2014年11月7日閲覧。
- ^ “佐用駅”. 智頭急行. 2014年11月7日閲覧。
- ^ 「県西・北部豪雨 姫新線 復旧めど立たず JR西調査 代替バス運行開始」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年8月12日、夕刊、1面。
- ^ 「県西・北部 交通寸断、断水、電話も不通 姫新線、復旧1カ月超」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年8月10日、夕刊、1面。
- ^ 「県西・北部豪雨 断水の町 つなぐ命 給水車巡回 住民ら列」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年8月12日、朝刊、23面。
- ^ a b 「県西・北部豪雨 JR姫新線・播磨新宮-佐用間 「復旧には1週間程度」 佐用-上月はめど立たず」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年8月14日、朝刊、25面。
- ^ 「県西・北部豪雨 姫新線が一部運転再開 生活の足復旧に喜び」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年8月21日、夕刊、11面。
- ^ 「県西・北部豪雨被害 智頭急行が全線復旧 20日ぶりに利用客喜び」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年8月30日、朝刊、28面。
- ^ 「県西・北部豪雨 姫新線2カ月ぶり復旧 沿線住民 ほっと一息」『神戸新聞』神戸新聞社、2009年10月5日、夕刊、1面。
- ^ 日本鉄道建設公団高速化研究会 編『三セク新線高速化の軌跡』(初版)交通新聞社、1998年10月20日、pp.16 - 19頁。ISBN 4-87513-077-5。
- ^ “Q&A | 智頭急行株式会社”. 智頭急行株式会社. 2023年4月3日閲覧。 “『智頭急行の駅でクレジットカードは使用できますか?』に「智頭線は交通系電子マネーカードでのご乗車はできません」と記されている。”
- ^ “平成29年春ダイヤ改正について” (PDF). 智頭急行 (2017年2月9日). 2022年11月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月3日閲覧。
- ^ 国土数値情報(駅別乗降客数データ) - 国土交通省、2019年9月2日閲覧
参考文献
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
佐用駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク