ダイビル
ダイビル株式会社(英称:DAIBIRU Corporation)とは、日本の大阪府大阪市北区中之島に本社を置くデベロッパー(不動産の所有、管理および賃貸借)である。商船三井グループに属する。 ダイビルは旧称号ないし所有建物の旧名称「大阪ビルヂング」の略称であった「大ビル」の大(おお)をダイと読み替えたものである[注 1]。 沿革かつての大阪商船(現・商船三井)・宇治川電気(現・関西電力)・日本電力の3社共同で新社屋を建設する議が起こり、1923年(大正12年)に株式会社大阪ビルヂングとして設立。かくして1925年(大正14年)、大阪・中之島に大阪ビルヂング(現・ダイビル本館)を完成させた。のち1927年(昭和2年)には東京に進出し、内幸町に日比谷大阪ビルヂングを完成させた。 第二次世界大戦後、占領軍による上記2建物の接収を経て、1958年(昭和33年)・1961年(昭和36年)には新大阪ビルヂングを、1968年(昭和43年)には八重洲大阪ビルヂング(現・八重洲ダイビル)をそれぞれ建設した。1983年(昭和58年)には東京証券取引所第1部市場に上場した。 以後、東京23区、大阪市、札幌市、海外においてもさまざまな営業用建物を建設したり、他社建物を取得し貸事務所に改装するなどしながら営業活動を行っている。 年表
所有ビル大阪
東京
札幌ベトナム
ダイビル本館(旧)
→詳細は「ダイビル (建築物)」を参照
大阪市北区中之島に1925年(大正14年)9月に建設された大規模な事務所ビルである。設計は渡辺節による。 低層部には村野藤吾デザインによる竜山石製の奇怪な装飾彫刻が見られ、このため「ネオ・ロマネスク様式の名建築」と評価された。この装飾彫刻に目が奪われがちであるが、全体を冷静に眺めれば、特に外壁に開けられた窓のプロポーションと配置は絶妙で、単にネオ・ロマネスク様式と片付けられない美点を持っているため、様式建築であることを否定して「近代建築の名作」との評価もある。 8階建てで、エレベーターも8階までだが階段で9階に上がり、屋上に出る前に9階の貸し部屋が存在していた。また地下には鉄格子扉で仕切られた小部屋が36室存在し、見た目は窓のない独房のように見えるが入居企業の物置として貸し出しをされていた。 ダイビル、商船三井、関西電力は老朽化(現代の技術では補修補強可能)および土地利用の見地から本物件の取り壊し・超高層ビルへの建て替え計画を発表し、歴史的に重要な建築物の保存の見地から論議となった。 しかし、2009年11月末に解体工事を始め、跡地には2013年3月、地上22階・地下2階建て(延床面積48,198平方メートル)のダイビル本館が竣工した[1][2]。低層部は旧館の外装に使っていたレンガの85パーセント、石の装飾彫刻をできるかぎり再利用して、評価の高い外観やエントランスホールを残すように配慮したものとなっている[3]。また、新ビルは旧ビルの新館部分(1937年7月竣工、東側の白い外壁の部分)へセットバックしたような位置へ建設され、西側には中之島四季の丘が設けられている。[4][5] 主なアワード
ギャラリー
脚注注釈出典
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