スターウッド・ホテル&リゾート
スターウッド・ホテルズ&リゾーツ・ワールドワイド (Starwood Hotels and Resorts Worldwide) は、世界規模で展開していた大型ホテルチェーン。スターウッド・ホテル&リゾート、単にスターウッドとも。後述の買収により、現在は全ブランドがマリオット・インターナショナル傘下となり、「スターウッド」の名前は消滅した。 10のブランド(「シェラトン」、「ウェスティン」、「セントレジス」、「ラグジュアリーコレクション」、「W」、「ル・メリディアン」、「トリビュートポートフォリオ」、「アロフト」、「エレメント」、「フォーポイント・バイ・シェラトン」)で構成されていた。 歴史スターウッドのフラグシップであるシェラトンは1937年、創業者のアーネスト・ヘンダーソン(1897年 - 1967年)とロバート・ムーアがマサチューセッツ州スプリングフィールドにあるホテル「ストーンヘブン」を買収して創業。その後買収で順調にホテルの数を増やし、1949年にカナダのホテルチェーンを買収し世界規模に成長。 1960年代にラテンアメリカと中東に最初のシェラトンホテルを開業、1965年には100番目のシェラトンホテルを開業させた。さらに1985年には中華人民共和国に最初のシェラトンホテルとなる「グレートウォール・シェラトン・ホテル」北京(漢字表記・長城飯店)を開業させた。 1995年4月にはシェラトンよりも手頃な価格でビジネスやレジャー目的の顧客にフルサービスを提供する中規模ホテルのフォーポイント・バイ・シェラトンが誕生した(例外として、シドニーのフォーポイント・バイ・シェラトンは日航ダーリングハーバーを買収して誕生したホテルなので他のフォーポイント・バイ・シェラトンと比べて部屋数が圧倒的に多く630室もあり、シドニーで一番部屋数が多いホテルとなっている)。 「シェラトン」がブランド名になった理由は、所有ホテルの一つであるボストンのシェラトンホテル(1939年買収、現在もシェラトンブランドで営業中)の屋上にかなりの費用を投じたネオンサインがあり、ブランド名をシェラトン以外のものにすると、このネオンサインを撤去することになり無意味な出費が発生してしまうため、ヘンダーソンのツルの一声で、シェラトンがブランド名になった。 ウェスティンは1930年に創業。1980年代最後のバブル期絶頂の頃に日本の青木建設がウェスティン株を買収し青木建設傘下に入ったが、1990年代に入りバブルが崩壊すると青木建設はウェスティン株を手放してしまう。その時すかさずウェスティンの買収に動いたのが、不動産投資家で多くのホテルを所有するホテルオーナーのスターウッドである。彼は1998年1月にウェスティン株のすべてを、同年2月にシェラトン株のすべてをそれぞれ買収し、5つのブランドからなるスターウッド・ホテルズ&リゾーツ・ワールドワイドが新たに誕生した。さらに同年にはデザイナーズホテルブランド「W」のダブリュー・ホテルが誕生した。 シェラトンとウェスティンを買収して巨大なホテルチェーンとなった背景には、航空会社などで普及している会員制組織(フリークエント・ビジネス・プログラム)の拡大と充実が、顧客獲得への近道と結論づけたことにある。顧客を獲得するためには世界中に自社のホテルが必要となり、そのためにもシェラトンとウェスティンの買収は不可欠だった。 2005年11月にはル・メリディアンをスターウッドのブランドに加え、さらにホテルチェーンの規模を拡大した。 2006年には新ブランドであるアロフト、エレメントが誕生した。 2015年には新ブランドであるトリビュートポートフォリオが誕生した。 2015年11月、マリオット・インターナショナルによる当ホテルグループの買収が発表され[2][3]、2016年4月2日に約136億ドルで買収されることが決定した。 ブランドブランド毎にビジネスモデルやターゲット層が異なるが、標準的な客室の宿泊料金が高い順に並べると以下のようになっている[4]。 なお、買収元のマリオットでは、下記の「高級ホテル」のうちダブリュー・ホテルまでを「ラグジュアリー(高級ホテル)」、ウェスティン以下の「高級ホテル」と「中級ホテル」を「プレミアム(中級ホテル)」、フォーポイント・バイ・シェラトンとアロフトを「セレクト(低価格ホテル)」、エレメントを「長期滞在」に分類している[5]。
日本での展開営業中のホテル
提携解消
進出断念
新規開業予定
脚注
関連項目外部リンク |
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