エイドリアン・ブロディ
エイドリアン・ニコラス・ブロディ(Adrien Nicholas Brody, 1973年4月14日 - )は、アメリカ合衆国の俳優。2002年公開の『戦場のピアニスト』や2024年公開の『ブルータリスト』でアカデミー主演男優賞を受賞。29歳343日での受賞記録は、現在でも史上最年少記録である。 生い立ちニューヨーク市クイーンズ区にて、ポーランド系ユダヤ人の画家で元歴史教授のエリオット・ブロディと、ハンガリー人とチェコ系ユダヤ人のハーフであるフォトジャーナリストシルヴィア・プラヒー (Sylvia Plachy) の間に生まれる[1]。父エリオットはホロコーストで家族を失い、母シルヴィアは1956年のハンガリー動乱の時にアメリカに亡命していた。 幼少の頃は母親のカメラの被写体になっていた。少年時に素行不良の友人と関係を持っていたため両親により強制的に演劇学校(アメリカン・アカデミー・オブ・ドラマティック・アーツ)に入学させられた。1992年にオートバイを運転していたところ交通事故に巻き込まれリハビリに数か月を費やす重傷を負った[2]。 キャリア1986年にテレビ映画でデビュー。1988年に『Home at Last』で映画デビュー。1998年のテレンス・マリック監督作品『シン・レッド・ライン』に出演し、作品はベルリン国際映画祭で最高賞に当たる金熊賞を受賞。自身もキャストの一人として高い評価を獲得した。 1999年に映画撮影中に鼻を骨折したため、現在も鼻が曲がっている。 2002年のロマン・ポランスキー監督作品『戦場のピアニスト』で実在したピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンを演じ、作品は第55回カンヌ国際映画祭で最高賞に当たるパルム・ドールを受賞。自身も29歳343日という史上最年少でアカデミー主演男優賞を獲得し、セザール賞でもアメリカ人として史上初となる主演男優賞を受賞した。 その後、M・ナイト・シャマラン監督作『ヴィレッジ』とピーター・ジャクソン監督作『キング・コング』といった大ヒット映画に立て続けに出演。2000年代後半からはウェス・アンダーソン監督作品の常連俳優となり、『ダージリン急行』(2007年)を皮切りに数多くの作品に出演するようになる。 2025年、ブラディ・コーベット監督作品『ブルータリスト』で、第82回ゴールデングローブ賞主演男優賞と[3]、第97回アカデミー賞で自身にとっては2度目となるアカデミー主演男優賞を受賞した[4][5]。その際に、アカデミー賞史上最長となる5分40秒のスピーチを披露し、グリア・ガースン以来82年ぶりにギネス記録更新した[6]。 私生活2007年からスペイン人女優エルサ・パタキーと交際していたが、2009年5月に破局。 2020年からファッションデザイナーで女優のジョージナ・チャップマンと交際している[7]。 アカデミー賞授賞式におけるキス2003年の第75回アカデミー賞授賞式において、ブロディは『戦場のピアニスト』で主演男優賞を受賞したが、その際にプレゼンターである女優のハル・ベリーにキスをしたことが物議を醸し[8]、この年の授賞式を代表する瞬間として扱われるようになった[9]。ベリー自身は驚きつつも、ブロディの晴れ舞台に立ち会えたことを光栄に思うと発言している[10]。 2025年の第97回アカデミー賞のレッドカーペットでは、ベリーの側がブロディにキスをするという再現を行い話題となった[10]。ベリーは事前にブロディの交際相手であるチャップマンに話を通していたとしている[11]。 フィルモグラフィ※役名の太字表記は主演。 映画劇場公開映画
WEB配信映画
テレビテレビドラマ
WEB配信ドラマ
日本語吹き替え『戦場のピアニスト』以降、大半の作品で宮本充が専属(フィックス)として担当している[12]。 このほかにも、井上和彦、藤原啓治、浜田賢二なども複数回、声を当てている。 出典
外部リンク
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