TOKYO GIANTS TOWN(トウキョウ・ジャイアンツ・タウン)は、東京都稲城市にあるスポーツエンターテイメント施設で、読売新聞東京本社・読売巨人軍・(株)よみうりランドの3社により開発・運営されている。
読売ジャイアンツが2025年から運用を開始する2軍球場として利用している「ジャイアンツタウンスタジアム」と、(株)よみうりランドが運営する水族館などの施設を合わせた総称で、野球場・水族館一体型施設として建設・営業する[注 1]。
概要
ジャイアンツの2・3軍は長年にわたり、よみうりランドにある読売ジャイアンツ球場(川崎市多摩区)で試合・練習を行ってきたが、2016年10月、稲城市矢野口の市有地約41,900m2の土地を、南山東部土地区画整理組合から購入し、新たな2軍専用の野球場を建設することになった[1]。これによりシーズン期間中の旧・ジャイアンツ球場 (グラウンド)は主に三軍や女子チームが使用する。
2023年1月に、この球場開発によみうりランドも携わることになり、球場のそばに水族館や飲食提供施設を併設するなどのアレンジを加え、よみうりランドなどとの一体整備を図り、スポーツとエンターテインメントの融合した街づくりを進めることになった[2]。このため球場の完成も予定より2年延期され2025年3月、全体完成は2027年度を目指すことになった。
2024年12月17日、新球場の開業日が2025年3月1日となることが発表された[3]。
タウン全体の情報
コンコースで球場スタンドおよび水族館を一周でき、県道124号上の歩道橋により飲食施設や駐車場と結ぶ予定。
球場の情報
ジャイアンツタウンスタジアム Gタウン |
---|
施設データ |
---|
所在地 |
東京都稲城市矢野口3228番地南山95街区1号 |
---|
起工 |
2023年7月 |
---|
管理・運用者 |
読売巨人軍 |
---|
グラウンド |
人工芝 |
---|
スコアボード |
LED |
---|
照明 |
LED - 6基 |
---|
設計者 |
日建設計 |
---|
建設者 |
西武建設 |
---|
使用チーム • 開催試合 |
---|
|
収容人員 |
---|
約2,900席 |
グラウンドデータ |
---|
球場規模 |
両翼 - 100 m(約328ft) 中堅 - 122 m(約400ft) |
---|
フェンス |
約55m |
---|
|
球場概要
- 工事期間:2023年7月着工、2024年12月竣工予定[4]
- 球場名:ジャイアンツタウンスタジアム(略称「Gタウン」)[5]
- 敷地面積:35,131m2・建築面積:5,300m2
建物全体の延べ面積:7,670m2
- 地上3階建て、鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造
- グラウンド:両翼100m、中堅122m(全面人工芝、充填剤はGeofill。左・右中間のフェンスは、ホームベースからの距離(膨らみ角度)が東京ドームとほぼ同じ[映像 1][映像 2])
- 照明塔:LED 6基(最高位置:55m、塔根本部分には打球を下から照射する投光器を設置)[6]
- ビジョン:LEDフルビジョン(ダクトロニクス製)[7]
- 収容人数(席数):約2,900席[5][7]
- 室内練習場(右翼側。2階に観覧用キャットウォークあり)
- サブグラウンド:1塁側ベンチ・スタンドの後方 4,800m2(全面人工芝で、外野はライト側が切れている。)
- 他の機能
- 完成予定:2025年3月1日
球場・詳細
- 米・マイナーチームの球場を参考にし、イメージとしてV9などの20世紀の黄金時代を築いたジャイアンツのかつての2軍の球場であった「巨人軍多摩川グラウンド(現・多摩川緑地広場硬式野球場)」の練習風景や雰囲気を再現したものを目指し、座席配置の列数・奥行を狭くするなどファンが選手により近く感じられるようなコンパクトなスタンドにした。コンコースは球場および水族館と付帯施設を一周できるように配置した。また室内練習場の2階中央部分にはガラス越しで練習観覧ができるキャットウォークを貫通配置。
- 人工芝にはMLBの球場やサッカースタジアムなど様々な競技場でも使用されており、ココヤシを原材料としている充填剤「Geofill」を採用した。保水機能があり、散水などで水を含んでいる場合には従来よりも表面温度の上昇が軽減され、天然原料のため環境に配慮したものとなっている[6]。
- 照明は選手の目線に入りづらい高さ55m付近の防球ネットポール間に設置。また下から照射する投光器を設置したことで打球が夜空に消えにくくする狙いがある[映像 3]。
- スタンドにはテラス席のほか外野に芝生席や立見席がありりエキサイトシートもある。本塁側スタンドには野球関係者専用のテーブル付き座席を設置し、電子機器の閲覧や筆記を行いやすくした[映像 3]。
- イースタン・リーグの巨人主管試合・練習のほか地元のアマチュア野球やソフトボールの試合、少年少女向けの野球教室「ジャイアンツアカデミー」の会場などとしても活用する予定[10][映像 4]。また野球の試合観戦・練習見学だけでなく、市民が憩いの場として利用できるようにする。
- サブグラウンドは練習だけでなく周辺の幼稚園・保育園の散歩ルートや運動会など、地域イベントなどの開催を通して、コミュニティづくりの場としても活用する。
- 新球場完成後も既存のジャイアンツ球場は残るが、新球場完成後は3軍の練習・試合会場としての利用を想定しており、不定期で2軍の試合にも使用するため、既存のジャイアンツ球場(外野天然芝)と特徴が異なる2つのグラウンドを活用することになる。
- 建設に関する記念・祈願行事の一環で、マウンド下の土壌内には4球のサイン入りボールがケースごと埋納されている[映像 5][注 2]。
スタジアム使用(野球)
プロ野球
球団公式練習の初使用日は2025年1月14日の新人合同自主トレ[11][12]。
開業記念試合
- TOKYO UNITE対決
3月1日・2日に対ヤクルト戦を開催予定[10]。
- 巨人・阪神 新ファーム球場同時開業記念試合
阪神2軍新球場(日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎)の同時開業を記念した共同企画により、阪神2軍をビジターに迎える記念試合を3月8日・9日に予定している[10][13]。
イースタン・リーグ公式戦 初使用
3月15日の楽天戦がイースタン・リーグ公式戦初使用となる(予定)[14]。
アマチュア野球
大学野球
水族館
球場の外野左中間後方に建設している内陸型水族館。よみうりランドではかつて魚類や哺乳類などの飼育・展示経験がある (詳細は「よみうりランド#営業を終了した施設」へ)。
この施設では持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を目指し、「生き物が主役。生き物の世界を人が訪れ、同じ時間を過ごす」をテーマとしている。大自然の海中環境を多摩丘陵に人工海水で再現し、大型水槽をヒトが歩ける水中回廊や、アシカなどの生態が間近で楽しめる観察ゾーンなどを設けるほか、企画展示ホールを設けて、多摩川水系の展示を通して地元の環境保全にも尽力し、学校や地域の子供たちにも自然や命について考える場を作る。さらに最新の水処理設備を整え、二酸化炭素(Co2)の削減など地球環境にも配慮している。
建設概要
- 起工:2025年1月23日[16][17]
- 地下1階・地上3階建て、鉄筋コンクリート造
- 施設面積:9,874m2(延床面積と屋外展示面積の総計)
- 延床面積:7,678m2
- 総水量:2,000t(大水槽水量:1,300t)
- 完成予定:2027年
アクセス
- 交通機関利用の場合
- 高速道路(出口)・一般道
脚注
注釈
- ^ 柵などの区切りを設けず敷地として一体型、施設棟として併設型。
- ^ 山口寿一オーナー、国松徹球団社長、吉村禎章編成本部長、阿部慎之助一軍監督のサイン入りボール(2024年10月5日時点の役職)。
出典
映像外部リンク
- ^ 読売ジャイアンツ南山ファーム球場新築工事プロジェクト (2024年2月1日) - 西武建設 公式チャンネル / SEIBU CONSTRUCTION Official Channel (@seibuconstructionofficialc5749)
- ^ 読売ジャイアンツ南山ファーム球場新築工事プロジェクト(動画第2弾)(2024年9月30日) - 西武建設 公式チャンネル / SEIBU CONSTRUCTION Official Channel (@seibuconstructionofficialc5749)
- ^ a b c 【初取材】3.1開業 ジャイアンツタウンは新名所に! こんな所に水族館が…デートにも使えるぞ【ウォーター報知】 (2025年1月8日) - 報知プロ野球チャンネル (@HochiProyakyuCH)
- ^ 「TOKYO GIANTS TOWN」CONCEPT MOVIE (2024年11月30日) - 読売ジャイアンツ (@YOMIURI_GIANTS)
- ^ 新ファーム球場「ジャイアンツタウンスタジアム」鎮物埋納の儀 (2024年10月5日) - 読売ジャイアンツ (@YOMIURI_GIANTS)
関連項目
外部リンク
|
---|
球団 | |
---|
本拠地 | |
---|
文化 | |
---|
マスコット | |
---|
球団歌・応援歌 | |
---|
永久欠番 | |
---|
日本一(22回) | |
---|
クライマックスシリーズ優勝(5回) | |
---|
リーグ優勝(48回) | |
---|
できごと | |
---|
|
---|
本社 | | |
---|
支社 | |
---|
現在の主な刊行物 | |
---|
過去の主な刊行物 | |
---|
系列新聞社 | |
---|
系列出版社 | |
---|
関連放送局3 | |
---|
広告業関連 |
- 読売エージェンシー
- 読宣4
- 読売連合広告社4
- 読売情報開発
- 読売インフォメーションサービス
- ヨミックス5
|
---|
不動産業・関連施設 | |
---|
IT(情報技術)事業関連 | |
---|
人材派遣業関連 | |
---|
スポーツ・レジャー業関連 | |
---|
教育・文化・社会福祉事業 | |
---|
映像制作事業 | |
---|
印刷事業 |
- 読売プリントメディア
- 東海プリントメディア
- 読売大阪プリントメディア
- メディアプレス瀬戸内
- プリントメディア西部
|
---|
引越運送会社 | |
---|
日本国外現地法人 | |
---|
歴史・事件 | |
---|
関連人物 | |
---|
関連項目 | |
---|
脚注
- 1 中核子会社6社(読売新聞社、よみうりも参照)
- 2 福島県の地方紙
- 3 主要な放送局のみ掲載。
- 4 大阪本社が出資。
- 5 北海道を中心に折り込み広告事業、人材派遣事業を行う会社。
- 6 旧プランタン銀座。マロニエゲート銀座2&3の運営を行っている。マロニエゲート銀座1は三菱地所プロパティマネジメント運営。
- 7 現在の東京ヴェルディ1969。
- 8 大阪本社が出資していた会社だが、2009年11月に清算された。
- 9 2010年3月31日解散。業務は読売エージェンシーへ移管。
- 10 作品がテレビ放映される場合は日本テレビと系列局のみにネットされる。
Category:読売グループ |
座標: 北緯35度37分47秒 東経139度30分43秒 / 北緯35.629620度 東経139.512039度 / 35.629620; 139.512039