2008年のセントラル・リーグクライマックスシリーズ
2008年のセントラル・リーグクライマックスシリーズは、2008年(平成20年)10月18日から10月25日まで行われた日本プロ野球セントラル・リーグのクライマックスシリーズである。 クライマックスシリーズは日本選手権シリーズ出場権を懸けたプレーオフトーナメントである。 概要第1ステージレギュラーシーズン第2位の阪神タイガースと同3位の中日ドラゴンズとの間で3戦2勝勝ち抜け制で対戦。 会期:10月18日から10月20日(第1ステージは10月21日(第2ステージ開幕前日)までに消化し切れなかった場合、行われなかった試合を打ち切りとし、勝ち星の多いチームを勝ち抜けとする。但し勝ち星が同じ場合は阪神勝ち抜け) 球場:京セラドーム大阪 - 阪神の本拠地である阪神甲子園球場が改装工事中であったための措置。パ・リーグクライマックスシリーズ・第1ステージと同じ会場となった。 第2ステージレギュラーシーズン優勝の読売ジャイアンツと第1ステージ勝利チームの中日ドラゴンズとの間で6戦4勝(巨人に1勝分のアドバンテージあり)勝ち抜け制で対戦し、勝利チームが日本シリーズのセ・リーグ代表権を得る。前年のクライマックスシリーズ第2ステージと同じ組み合わせとなった。 会期:10月22日から10月27日(10月28日・10月29日予備日、10月29日までに消化し切れなかった場合、行われなかった試合を打ち切りとし、勝ち星の多いチーム。勝ち星が同じ場合は巨人、の優勝) 球場:東京ドーム トーナメント表
協賛社前年からの変更点
試合結果第1ステージ
第1戦オーダー
中日は1回表にウッズの適時打で1点を先制。6回表には先頭の森野が右翼席へ特大のソロ本塁打を打ち込み、貴重な2点目を叩き出した。中日は先発川上が走者を出しながらも要所を締め、7回を無失点に抑えると8回裏は浅尾、9回裏は岩瀬とつないで完封リレー。阪神は5回裏に好投の安藤に代えて代打の切り札桧山を起用するなど勝機を見出そうとしたが、肝心なところでタイムリーが出ず9残塁の拙攻。クリーンナップも鳥谷の1安打のみと不発に終わった。 第2戦10月19日 ●中日 3-7 阪神○ (京セラドーム大阪) オーダー
阪神は1回裏に金本の適時打で1点を先制すると、続く鳥谷が右翼席へ3ラン本塁打を打ち込み4点を先制。中日は直後の2回表に井端の適時打で1点を返し、6回表には森野の2戦連発となるソロ本塁打で2点差と詰め寄ったが、阪神は6回裏に鳥谷のこの日2本目の本塁打を皮切りに計3点を追加し試合を決めた。岡田監督はポストシーズン初勝利、クライマックスシリーズ最多の11安打7得点を記録した阪神が2003年の日本シリーズ第6戦から続いていたポストシーズンの連敗をようやく9で止めた。 第3戦10月20日 ○中日 2-0 阪神● (京セラドーム大阪) オーダー
新人王を争う岩田と吉見の熾烈な投げ合いで両チーム無得点のまま9回へ。阪神は8回裏にそれまで中日打線をわずか1安打に抑えていた岩田に代打桧山を送ったため、9回表から藤川がマウンドに上がるが、中日は先頭の代打立浪が中前打で出塁、藤川のワイルドピッチなどで2死3塁となり、ウッズが藤川のオール直球の6球目を左中間席に2ラン本塁打を放ちついに均衡を破ると、9回裏は岩瀬がこの試合無安打のクリーンナップを3者凡退に抑えゲームセット。中日が2年連続で第2ステージ進出を決め、阪神はV逸の責任を取り退任する岡田監督の花道を飾れなかった。 第2ステージ
第1戦オーダー
試合前には菊川怜から(誰に)花束贈呈が行われた。始球式は大橋のぞみが担当。 中日は1回表に李炳圭、ウッズのソロ本塁打で2点を先制。巨人は1回裏のラミレスの適時打、4回裏の谷のソロ本塁打で同点に追いつくが、中日は5回表に和田の押し出し四球で再びリードを奪う。しかし巨人も5回裏に木村拓の適時打で再び同点に追いつき、試合は1点を争う展開となる。中日は8回裏1死満塁のピンチを井端の好守備でしのぐと9回表、巨人の守護神クルーンから中村紀が適時打を放って勝ち越しに成功。9回裏を岩瀬が3人で抑え、初戦を勝利した。巨人は8回のチャンスで高橋由が併殺打に倒れたのが響き、CSでは前年に続いて4連敗となった。 第2戦10月23日 ●中日 2-11 巨人○ (東京ドーム) オーダー
中日は1回表に森野のソロ本塁打で1点を先制するが、巨人は1回裏の小笠原の2ラン本塁打で逆転。2回裏には小笠原が今度は満塁本塁打を放ってリードを広げる。中日も3回表に平田のソロ本塁打で1点を返すが、巨人は4回裏にラミレスの2ラン本塁打、7回裏に李承燁のソロ本塁打により試合を決めた。中日は先発である朝倉が2回6失点の誤算、打線も巨人の先発である上原にソロ本塁打2本の2点に抑え込まれた。一方の巨人は昨年も含めクライマックスシリーズ初勝利となり、前年のCSからの連敗を4で止めた。 第3戦10月24日 中日 5-5 巨人 (東京ドーム) オーダー
巨人は3回裏に鶴岡のソロ本塁打で先制するが、中日は4回表に和田の2ラン本塁打で逆転し、谷繁の適時2塁打でリードを広げる。巨人は6回裏に脇谷の内野安打で1点を返し、さらに李承燁が3ラン本塁打を放って逆転。中日は8回表に豊田からウッズがソロ本塁打を放ち1点差に詰め寄る。そして9回表、クルーンが先頭打者である中村紀に死球を与えて降板。代わって登板した山口から谷繁が適時2塁打を放ち同点に追いつく。その後は両チームのリリーフが得点を与えず引き分け。中日は後がなくなり、巨人が日本シリーズ進出へ王手をかけた[1]。 試合時間の4時間42分は、パリーグプレーオフを含めたクライマックスシリーズでは最長であり、現在も破られていない。また、クライマックスシリーズでは初の引き分け試合かつ延長12回に入った試合である。第2ステージの12回引き分け試合は両リーグ通じてこの試合のみである[2][3]。 第4戦10月25日 ●中日 2-6 巨人○ (東京ドーム) オーダー
巨人は4回裏に谷、坂本の連続適時打で2点を先制。中日は6回表にウッズのソロ本塁打で1点差に詰め寄り、8回表にはウッズの犠牲フライでついに同点に追いつく。しかし巨人は8回裏にラミレスが高橋聡から2ラン本塁打を放って勝ち越しに成功し、鶴岡、亀井の適時打で試合を決めた。9回表にはクルーンが登板して試合を締めた。中日は力投していた投手陣が最後に力尽き、打線も巨人の投手陣に抑えられ、3年連続の日本シリーズ出場は果たせなかった。 なお、後述のとおり巨人はこの段階で3勝目[4]なので、本来なら「優勝まであと1勝」と成るはずだが、第3戦が引き分けであり、仮に残り2試合で巨人が連敗し、3勝3敗1引き分け[4][1]となった場合は、大会規定でレギュラーシーズン優勝チームの勝ち抜け=CS優勝とする取り決めがあるために第5戦以降は省略され、巨人優勝となった。巨人は6年ぶりに日本シリーズ進出を決め、前年3連敗で敗退した中日相手にリベンジを果たした。 この試合の観客数46,797人は東京ドームでのプロ野球の試合では実数発表における最多観客動員記録である。 表彰選手
MVP選手には毎日新聞社より賞金100万円と日本グッドイヤーからタイヤ1セットを贈呈。 テレビ・ラジオ放送テレビ放送第1ステージ放送日程
第2ステージ放送日程
第5戦以降が実施されていた場合、第5戦は日本テレビ《日本テレビ系列》と日テレG+、第6戦はテレビ東京《TXN系列》と日テレG+で中継される予定だった。 ラジオ放送第1ステージ放送日程
第2ステージ放送日程在京・在名局が中継したほか、在阪局も阪神の進出を想定して自社制作の体制を取っていた。
脚注
関連項目外部リンク
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