1958年アルゼンチングランプリ (1958 Argentine Grand Prix) は、1958年のF1世界選手権第1戦(開幕戦)として、1958年1月19日にブエノスアイレス・サーキットで開催された。
レース概要
当レースは直前まで開催されるか揉めていた。開催は決まったものの、参加したのは6台のマセラティ(前年にワークス活動を終えたため全車プライベート参戦)、3台のフェラーリ(全車ワークス)、そしてロブ・ウォーカー・レーシングチームのクーパー1台の計10台という寂しい開幕戦となってしまった[1]。前年の王者ファン・マヌエル・ファンジオはどこのチームとも契約せず、自分の出たいレースに限って参戦する方針を立て、母国の当レースに参加した[2]。前年未勝利に終わったフェラーリは新車246(通称「ディーノ246」)を投入して立て直しを図る。スターリング・モスは所属するヴァンウォールが欠場したため、ロブ・ウォーカーのクーパーをドライブした。
レース序盤をリードしたジャン・ベーラ、マイク・ホーソーン、ファンジオらが予定通りレース半ばにタイヤ交換を済ませると、モスがトップに立った。モスのピット前にも交換するタイヤの準備がなされていたが、これは他チームを欺くための作戦であり、最初からタイヤ無交換で走りきることにしていた。レース終盤になってようやくモスのタイヤ無交換作戦に気づいたフェラーリは、2位のルイジ・ムッソにペースアップの指示を出したたものの時すでに遅く、モスがムッソに2.7秒差を付けて優勝した[3]。
フロントエンジンのフェラーリ・246が車重560kgだったのに対し、ミッドシップのクーパー・T43は僅か380kgで、まだ排気量が2.0Lしかなかったコヴェントリー・クライマックスエンジンの非力さを補い、ミッドシップ車及びプライベーターチームがF1で勝つ最初のレースとなった[4]。
エントリーリスト
- 追記
結果
予選
決勝
- 追記
第1戦終了時点のランキング
- ドライバーズ・チャンピオンシップ
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- コンストラクターズ・チャンピオンシップ
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- 注: トップ5のみ表示。ベスト6戦のみがカウントされる。
脚注
参照文献
外部リンク