阿佐ケ谷駅(あさがやえき)は、東京都杉並区阿佐谷南三丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)中央本線の駅である。
運転系統としては、急行線を走る中央線快速電車、及び緩行線を走る中央・総武線各駅停車の2系統が停車する。ただし中央線快速電車は平日ダイヤ時のみ停車する(「中央線快速#快速停車駅について」も参照)。駅番号は中央線快速電車がJC 08、中央・総武線各駅停車がJB 05。
また、特定都区市内制度における「東京都区内」に属する。
所在地の地名は阿佐谷だが、駅名は「阿佐ケ谷」である。
歴史
元々、中野と荻窪の間には駅がなく、阿佐ヶ谷村の住民にとって交通の便が悪かったため、村民によって駅の誘致運動が始まった。地主の相沢喜兵衛が運動の中心となり、鉄道省に対して自身の保有していた個人の敷地を全て提供すると提案。一度は却下されたものの、その後も精力的な活動を続け、1922年に当駅が開設された[4][5]。
年表
駅構造
急行線・緩行線それぞれに島式ホーム1面2線、計2面4線を有する高架駅である。直営駅[2]で指定席券売機が設置されている。出口は中杉通りに抜ける改札口(東口)と駅ビルであるビーンズくるく(旧阿佐ヶ谷ダイヤ街)に抜ける改札口(西口)の2ヶ所がある。東口にはお客さまサポートコールシステムが導入されており、早朝はインターホンによる案内となる[3]。
2003年にJR東日本の改札外駅ナカ商業施設である「Dila阿佐ヶ谷」が中杉通り側にオープンした[報道 2][9]。2017年7月に「阿佐ヶ谷ダイヤ街」を「ビーンズくるく」へ、「Dila 阿佐ヶ谷」を「ビーンズぷらす」へ改称し、「ビーンズてくて」を開業。2019年10月18日には、ビーンズくるく1階のリニューアルが完了し、くるく・ぷらす・てくての3館から構成される「ビーンズ阿佐ヶ谷」がグランドオープンした[報道 4]。
西口(ビーンズくるく側)は窓口が無く、ビーンズくるくの営業時間内のみ、かつ、交通系ICカードでのみ利用可能となっている。また、チャージ機(紙幣のみ取扱)配置で、きっぷ等は販売されていない。
のりば
(出典:JR東日本:駅構内図)
- 土曜・休日は中央線(快速)の全列車が通過するため、3・4番線ホームは閉鎖される。
- 2020年3月14日のダイヤ改正以降、早朝・深夜に設定されていた東京駅発着の各駅停車が消滅した[報道 5]。
- 平日の中央線下り快速(3番線発)は中野駅以西の各駅に停車するので「各駅停車」と案内され、E233系では「快速」表示も行われない。
- 中央線快速は、2020年代前半(2021年度以降の向こう5年以内)をめどに快速電車に2階建てグリーン車を2両連結させ12両編成運転を行う。そのため、12両編成の列車が停車できるようにホームを延長する工事などが実施され[報道 6][新聞 4]、2024年10月12日までに12両編成対応のホームの延伸を完了し、翌日10月13日より快速電車における12両編成の運転が開始されたが、当日は土曜・休日ダイヤで運転されたため全列車が当駅を通過したことから、実際に停車開始したのは平日ダイヤの10月15日からである[報道 7]。
-
改札口(2024年1月)
-
西口改札(2024年1月)
-
1・2番線ホーム(2024年1月)
-
3・4番線ホーム(2024年1月)
利用状況
2023年度(令和5年度)の1日平均乗車人員は40,321人である。JR東日本管内の駅では西荻窪駅に次いで第100位。
1990年度(平成2年度)以降の1日平均乗車人員の推移は以下の通り。
年度別1日平均乗車人員[統計 1][統計 2]
年度
|
1日平均 乗車人員
|
出典
|
1990年(平成02年)
|
44,712
|
[* 1]
|
1991年(平成03年)
|
45,899
|
[* 2]
|
1992年(平成04年)
|
46,934
|
[* 3]
|
1993年(平成05年)
|
47,005
|
[* 4]
|
1994年(平成06年)
|
45,912
|
[* 5]
|
1995年(平成07年)
|
45,388
|
[* 6]
|
1996年(平成08年)
|
45,537
|
[* 7]
|
1997年(平成09年)
|
44,561
|
[* 8]
|
1998年(平成10年)
|
44,085
|
[* 9]
|
1999年(平成11年)
|
[JR 1]43,744
|
[* 10]
|
2000年(平成12年)
|
[JR 2]43,724
|
[* 11]
|
2001年(平成13年)
|
[JR 3]43,935
|
[* 12]
|
2002年(平成14年)
|
[JR 4]44,039
|
[* 13]
|
2003年(平成15年)
|
[JR 5]44,204
|
[* 14]
|
2004年(平成16年)
|
[JR 6]43,970
|
[* 15]
|
2005年(平成17年)
|
[JR 7]43,869
|
[* 16]
|
2006年(平成18年)
|
[JR 8]44,566
|
[* 17]
|
2007年(平成19年)
|
[JR 9]45,255
|
[* 18]
|
2008年(平成20年)
|
[JR 10]44,699
|
[* 19]
|
2009年(平成21年)
|
[JR 11]44,303
|
[* 20]
|
2010年(平成22年)
|
[JR 12]43,800
|
[* 21]
|
2011年(平成23年)
|
[JR 13]43,096
|
[* 22]
|
2012年(平成24年)
|
[JR 14]43,538
|
[* 23]
|
2013年(平成25年)
|
[JR 15]44,298
|
[* 24]
|
2014年(平成26年)
|
[JR 16]44,101
|
[* 25]
|
2015年(平成27年)
|
[JR 17]44,615
|
[* 26]
|
2016年(平成28年)
|
[JR 18]44,666
|
[* 27]
|
2017年(平成29年)
|
[JR 19]45,642
|
[* 28]
|
2018年(平成30年)
|
[JR 20]46,089
|
[* 29]
|
2019年(令和元年)
|
[JR 21]45,603
|
[* 30]
|
2020年(令和02年)
|
[JR 22]34,264
|
|
2021年(令和03年)
|
[JR 23]35,647
|
|
2022年(令和04年)
|
[JR 24]38,256
|
|
2023年(令和05年)
|
[JR 25]40,321
|
|
駅周辺
周辺は住宅街であり、駅周囲には商店街も多い。南口には長大な商店街、阿佐谷パールセンターがある。この商店街では8月の第1週目に阿佐谷七夕まつりが開催され、アーケードを多くの飾りや人形が彩る他、当駅構内にも七夕飾りが設置される。また、北口にはスターロード、北口アーケード街などがある。
北口・南口とも
- 中杉通り
- ビーンズ阿佐ヶ谷 - 高架下ショッピングセンター
南口
北口
バス路線
隣の駅
- 東日本旅客鉄道(JR東日本)
- 中央線(快速)
- ■特別快速「ホリデー快速おくたま」・■通勤特快・■中央特快・■青梅特快・■通勤快速(以上は全列車)・■快速(土曜・休日[11])
- 通過
- ■快速(平日、下り高尾方面は「各駅停車」扱い)
- 高円寺駅 (JC 07) - 阿佐ケ谷駅 (JC 08) - 荻窪駅 (JC 09)
- 中央・総武線(各駅停車)・ 東西線直通
- 高円寺駅 (JB 06) - 阿佐ケ谷駅 (JB 05) - 荻窪駅 (JB 04)
脚注
記事本文
注釈
- ^ イベント「阿佐谷ジャズストリート」にちなみ、ジャズ風のアレンジになっている。
出典
報道発表資料
新聞記事
利用状況
- JR東日本の1999年度以降の乗車人員
- 東京都統計年鑑
参考文献
- 曽根悟(監修)(著)、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)(編)「中央本線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第5号、朝日新聞出版、2009年8月9日。
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
阿佐ケ谷駅に関連するカテゴリがあります。
- 脚注(関連項目)
外部リンク
|
---|
(千葉 - 御茶ノ水間 : 総武本線、御茶ノ水 - 代々木間・新宿 - 三鷹間 : 中央本線、代々木 - 新宿間 : 山手線) |
|