豊ヶ岡駅
豊ヶ岡駅(とよがおかえき)は、北海道樺戸郡月形町字豊ヶ丘にあった北海道旅客鉄道(JR北海道)札沼線(学園都市線)の駅(廃駅)である。事務管理コードは▲130212[1]。 概要1960年(昭和35年)9月に開業した、月形村豊ヶ丘地区(現在の月形町字豊ヶ丘)住民の要望により設置された請願駅である[2][3]。当時、駅から北西約5kmの山中にある月形炭鉱が1947年(昭和22年)に本格稼働するなど、駅周辺は発展していたが、炭質の低下や石炭需要の減少などで1963年(昭和38年)に閉山し、その後周辺に暮らす人も少なくなった[新聞 1]。駅は木々に挟まれ、細い砂利道の先に位置していることから、いわゆる「秘境駅」として人気が高まり、鉄道写真の撮影スポットとして知られていた[新聞 1][新聞 2][4]。廃線後も、ホームの保存が計画されている[5]。 歴史![]()
駅名の由来付近がゆるい丘陵性の地形で、ほとんどが農耕地であり、「五穀の豊かなみのりの地」であることを願って命名された[9]。 駅構造単式ホーム1面1線(全長40m)を有していた地上駅[新聞 8]。石狩当別駅が管理していた無人駅。開業当初はホームのみの駅であった[新聞 8]が、後に月形町により、広さ10畳ほどでトイレ付の木造待合室が設置され[新聞 3][新聞 4]、当駅の廃止まで使われた。 待合室に掲げられた木製駅名板は、1997年(平成9年)5月に北海道恵庭市に住む鉄道愛好家の男性が手作りし、設置したものである。「邪魔なら捨てられるだろう」とJR北海道には無断であったが、23年使われ続けた。廃止予定を知った男性がJR北海道を通じて月形町役場に連絡し、側面の署名から製作者本人と確認された。月形町役場は盗難を防ぐため最終運行後に取り外し、保存することを決めた[新聞 3][新聞 4]。 2020年5月7日の北海道医療大学駅 - 新十津川駅間の廃止にあたって、同日未明にホームに設置されていた駅名標が撤去された[新聞 9]。
利用状況
駅周辺鉄道林に囲まれている。駅につながる道は未舗装の細い道である。駅への案内標識は、およそ1km離れた国道275号上に小さなものがあるだけで、付近の跨線橋からは駅を視認できるが、駅付近に標識は存在しない。 かつては近くに月形炭鉱が存在し、掘り出した石炭は、鉱口から当駅近くにある貯炭場まで運び、札沼線の貨車に載せていた[新聞 1]。 廃止後札沼線の当駅を含む区間の路線廃止に伴い代替バス(月形浦臼線)が設定されたものの、同路線は札沼線の経路と異なり国道275号を直行するため、当駅付近には乗り入れていない[10]。 レールが保存されている、当駅を含む石狩月形駅 - 札比内駅間7.2kmの区間を、地元有志によりトロッコとして整備する計画がある[11]。 2021年(令和3年)2月に月形町が示した方針では、待合所を撤去し、ホームは保存する計画とされている[5]。 隣の駅脚注出典
報道発表資料
新聞記事
関連項目外部リンク |
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