指扇(さしおうぎ)は、埼玉県さいたま市西区の大字。郵便番号は331-0047[2]。
地理
さいたま市西区のほぼ中部に位置し、川越市と上尾市との市境付近に入会地由来の指扇の飛地が二か所存在する。おおむね大宮台地上に位置し、旧入間川(現在の新川)が流れていた低地やそこから台地に向かって伸びる樹状の開析谷を有する起伏に富んだ複雑な地形を有する。高木・西大宮・清河寺・三橋・佐知川・プラザ・宝来・土屋・指扇領別所・中釘に隣接し、飛地では川越市古谷上および上尾市西貝塚と隣接する。西区役所がおかれ、区内の行政の中心となっていたが、町名地番変更により区役所所在地は西大宮となり、指扇から外れている。
地価
住宅地の地価は、2015年(平成27年)1月1日の公示地価によれば、大字指扇字五味貝戸469番2の地点で9万6800円/m2となっている[4]。
歴史
戦国時代に武蔵国東部で用いられたと推定される「市場之祭文」の中に名があり、この頃指扇に市が立ったことが知れる[5]。
江戸時代には武蔵国足立郡の指扇領に属する指扇村があった。村域は古くから組(村組)に分かれており、「大木戸」・「増永」・「大西」・「五味貝戸」・「下郷」・「赤羽」・「台」(寛文年間以降に大木戸組から分離)の組があり[注釈 1]、それぞれに村役人が置かれていた[7]。村高は正保年間の『武蔵田園簿』では741石余(田477石余、畑264石余、山銭永3貫余)、『元禄郷帳』および『天保郷帳』では812石余であった[7]。助郷は中山道大宮宿に出役していたが、正徳・安永年間は日光御成街道大門宿にも出役していた[7]。化政期の戸数は150軒で、村の規模は東西12町、南北20町であった[7]。荒川に下谷原入会地を領していた。
年表
世帯数と人口
2017年(平成29年)9月1日時点の世帯数と人口は、以下のとおりである[1]。
大字 |
世帯数 |
人口
|
大字指扇
|
7,821世帯
|
18,252人
|
小・中学校の学区
市立小・中学校に通う場合、学区(校区)は以下のとおりとなる[13]。
区域 |
小学校 |
中学校
|
1 - 628番地、630 - 682番地、684 - 691番地、692番地2 - 698番地、1087番地 1180 - 1184番地、1187番地 - 1219番地1
|
さいたま市立大宮西小学校
|
さいたま市立土屋中学校
|
954番地2・3、1046番地2 - 1061番地2、1061番地4・6、1062番地2・3・6 1073番地3、1074番地3 - 1075番地、1076番地3、1082番地 - 1084番地2 1084番地4 - 1085番地2、1085番地4、1219番地2 - 1674番地、1759 - 2224番地 2329 - 2396番地、2398 - 2647番地、2650番地・2650番地1 2650番地4 - 2652番地1、2652番地7、2663 - 2704番地、2706番地、2708番地1 2708番地3 - 8、2710番地・2710番地1、2711番地2、2722番地2 - 2723番地 2725番地2、2725番地5 - 2846番地、2847番地3、2851番地 - 2851番地4 2851番地6 - 3246番地、3248番地・3248番地1、3251番地2 3252番地 - 3286番地1、3286番地4、3287番地2 - 3290番地、3292・3292番地1 3296番地2・5、3297番地2、3298番地2・5、3299 - 3539番地、3540番地2・5 3541番地 - 3541番地4、3541番地6 - 3544番地1、3544番地4・7 3547番地・3547番地1、3547番地4・6 - 10、3547番地12 - 3558番地1 3558番地3・4
|
さいたま市立指扇小学校
|
1675 - 1758番地、2648・2649番地、2650番地2・3、2652番地2 - 6 2652番地8 - 2662番地、2705番地、2707番地、2708番地2・9 - 21 2709番地、2710番地2 - 2711番地1、2711番地3 - 2722番地1 2724番地 - 2725番地1、2725番地3・4、2847番地 - 2847番地2 2847番地4 - 2850番地、2851番地5、3247番地、3248番地2 - 3251番地1 3251番地3、3286番地2・3、3286番地5 - 3287番地1、3291番地 3292番地2 - 3296番地1、3296番地3・4、3296番地6 - 3297番地1 3297番地3 - 3298番地1、3298番地3・4・6、3540番地・3530番地1 3540番地3・4・6、3541番地5、3544番地2・3・5・6、3545・3546番地 3547番地2・3・5・11、3558番地2・5以降
|
さいたま市立指扇中学校
|
交通
鉄道
- JR東日本
- 川越線西大宮駅の下りホーム(駅の南半分)が大字指扇に位置する。ただし、西大宮駅の所在地は2017年11月18日に指扇から西大宮一丁目に変更されている。またこの他、隣接する宝来に指扇駅が置かれ、地域によっては最寄り駅である。
道路
バス
大宮駅西口方面からの路線バスが運行されている。
- 西武バス大宮営業所
- 地区内は「東五味貝戸」、「五味貝戸」、「新屋敷」、「赤羽根」、「赤羽根西」停留所が設置されている[14]。
- さいたま市コミュニティバス
- 地区内は市民医療センターから川越線指扇駅を経由して同線西大宮駅に至る西区コミュニティバスが通り、「団地入口」、「新屋敷」、「赤羽根自治会館入口」、「赤羽根」、「赤羽根西」停留所が設置されている[15]。西区指扇地区乗合タクシー「あじさい号」は指扇方面へは運行されない[16]。
地域
寺社・史跡
- 指扇氷川神社
- 稲荷神社
- 下郷八幡神社
- 妙光寺
- 華蔵寺
- 十一面観音堂
- 琵琶島古墳
- 五味貝戸貝塚
公園・緑地
- 滝沼川第二遊水池
- 下戸緑地
- 下戸公園
- 県営大宮指扇団地公園
- 琵琶島公園
- 琵琶島東公園
- すずらん公園
- わかば公園
- やよい公園
- 大宮向公園
- 指扇道下公園
- 井戸尻公園
- 赤羽根第一公園
- 鎮守西公園
- 鎮守公園
- 古茂塚公園
- 古茂塚北公園
- 古茂塚第二公園
- 指扇台東公園
- 指扇台西公園
- 大西公園
- 青葉西公園
施設
脚注
注釈
- ^ 『新編武蔵風土記稿』では「五味貝戸」は「五味ヶ谷戸」。
- ^ 『新編武蔵風土記稿』では延享4年。
- ^ 「旧高旧領取調帳データベース」の差扇村の検索結果も参照。
出典
参考文献
関連項目
外部リンク