悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架
『悪魔城ドラキュラ 蒼月の十字架』(あくまじょうドラキュラ そうげつのじゅうじか、英題: Castlevania: Dawn of Sorrow)は、コナミから2005年8月25日に発売されたニンテンドーDS用ソフトのアクションRPG。 概要本作は、ゴシックホラーアクションゲーム・悪魔城ドラキュラシリーズでは初めてとなるニンテンドーDS向けの作品である。基本システムは『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』と同じ2D横スクロールの探索型アクションRPG。2003年にゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売された『キャッスルヴァニア 暁月の円舞曲』の続編であり、ストーリー、システムなどは踏襲し、より進化している。DSのタッチスクリーンを利用した魔封陣などの新要素も加わった[2]。 購入特典として一部の店では、DS本体用蒼月の十字架ドレスアップシールが付いた。 本作は、ゲーム誌「ファミ通」のクロスレビューにて、9・8・8・8の33点でゴールド殿堂入りした。また、アメリカの大手ゲーム情報サイト「IGN.com」の「The Best of 2005」にて、DS部門の「Best Adventure Game」を受賞した。 開発シリーズタイトル再変更の理由など『キャッスルヴァニア 白夜の協奏曲』(2002年)から前作『キャッスルヴァニア』(2003年)まで、シリーズタイトルを欧米版に合わせて「悪魔城ドラキュラ」から「Castlevania」に変更していた。しかし「消費者が『悪魔城ドラキュラ』のタイトルで情報収集しにくくなってしまった」という理由で、本作でシリーズタイトルを「悪魔城ドラキュラ」に戻した。本作のプロデューサーの五十嵐孝司(IGA)は攻略本で「キャッスルヴァニアという名前は日本では根付かなかったみたい」と述べている。この他、2004年にGBAの「ファミコンミニ・ディスクシステムセレクション」(任天堂)のひとつとして発売されたシリーズ第1作『悪魔城ドラキュラ』が、キャッスルヴァニア名義のシリーズ新作を超える販売本数を上げたことも戻した理由のひとつとみられる。シリーズタイトル以外の変化といえば、『白夜の協奏曲』以降本シリーズの開発元はコナミコンピュータエンタテインメント東京であったが、本作の開発途中の2005年4月1日に同社を含むコナミの分社がコナミに吸収・統一されたため、最終的にコナミ名義の作品となった。また、2003年にコナミのロゴマークも変わっている(『暁月の円舞曲』まで旧ロゴ、『キャッスルヴァニア』から新ロゴ)。 キャラクターデザインの変更本作ではハードがDSということもあり、「ファンの年齢層を広げたい」と低年齢層を意識して、キャラクターのデザインを前作までとは変えてアニメ風になった。オープニングタイトル場面には、アニメーションムービーも導入(このムービーはプロモーションとしても使われた)された。しかし、本作以降の本シリーズのCEROレーティングは「CERO:B(12才以上対象)」となっている(『暁月の円舞曲』が「CERO:A(全年齢対象)」とされていたため、このことについては予測できなかったとみられる)。 システムプラットフォームをゲームボーイアドバンスからニンテンドーDSへ移行したことにより、大幅なグラフィック、サウンドの向上が図られた。特にグラフィックについては、3D表示機能を生かした背景やキャラクターの拡縮回転、半透明表示を活用し、『月下の夜想曲』に並ぶグラフィックを実現した。また、ニンテンドーDSの特徴である2画面表示を生かし、上画面にマップならびにステータスを切り替え表示可能で、下画面にメインプレイ画面が常時表示される構成となっている。この2画面の仕様は同じニンテンドーDSでのシリーズ続作『悪魔城ドラキュラ ギャラリー オブ ラビリンス』『悪魔城ドラキュラ 奪われた刻印』にも引き継がれている。 タッチスクリーンは新要素の魔封陣で使われる。ほとんどのボスはHPを0にした上で、画面に魔封陣を描いて封印しなければ倒せない。失敗するとボスのHPが少し回復して戦闘続行になってしまう。また、画面をタッチすることで、障害物のクリスタルブロックを壊したり、召喚した使い魔に攻撃させたい敵を指定することができる。ワープするときも行き先のワープ部屋をマップにタッチして直接選べる。 『暁月の円舞曲』で中核を成していた、敵を倒して魂を集めるタクティカルソウルシステムにも改良が加えられた。同じソウルでも複数個取るとレベルアップして威力が増加する他、ある特定のソウルの組み合わせによっては特殊効果が発動するものもある。ソウルと武器を消費する武器合成によってより強力な武器も作れる。武器の種類は全11系統あり、その中で8系統の武器が合成可能。ボタンひとつで装備、ソウルを切り替えられる機能も追加された。 ワイヤレス通信もさらに強化。ゲーム中に入手したソウルを使用して、『暁月の円舞曲』同様ソウルの交換ができる「SOUL TRADE」に加え、通信対戦用のマップに敵を配置し、対戦相手とマップを交換してクリアタイムを競う「VS MODE」も用意された。 隠し要素・クリア後の追加要素
ストーリー2035年、当時高校生だった来須蒼真は幼なじみの白馬弥那とともに日食の中に出現した悪魔城に取り込まれ、自身が魔王ドラキュラの生まれ変わりであることを知り、運命に打ち勝つために混沌の奥にある人々の負の感情の集合体であるカオスを打ち倒し、悪魔城を再び日食の中に封印する。 それから1年後、蒼真たちは平穏な日々を送っていた。だが、ある日、白昼堂々街中で新興宗教「ウィズ ライト」の教祖セリア・フォルトゥナの襲撃を受けてしまう。蒼真はセリアが召喚した魔物たちに襲われるが、突如現れた有角幻也の助けもあり、なんとか敵を退ける。弥那にまでも危険が及ぶかもしれないと危機を感じた蒼真は、ドラキュラ城を模した教団本拠地へ単身乗り込む。 登場人物
ステージ
主なスタッフ
移植版
関連商品
評価Game Watchの 米澤大祐は、本編の難易度は低めだが、ユリウスモードの難易度が高めに作られているため、バランスが取れていると評価している[2]。また、米澤はユリウスモードについて、操作可能キャラクターの人選などから『悪魔城伝説』をほうふつとさせると述べており、ボスラッシュモードについても本編とは違う面白さが楽しめると評価している[2]。 出典・脚注
外部リンク
|
Portal di Ensiklopedia Dunia