山陽小野田市(さんようおのだし)は、山口県の南西部にある市。宇部都市圏に属するとともに福岡県北九州市との関係も深く、関門都市圏の一部でもある。
市名は合併前の旧市町名を並べたもので、2020年現在、全てが漢字による5文字の市名は日本で唯一である[注釈 1]。
地理
山口県の南西部にあり、南北に長く瀬戸内海側に開けた扇状の形となっている。中央部には北から厚狭川が、東部には北東から有帆川がそれぞれ南流して瀬戸内海(周防灘)に注いでいる。市役所は、有帆川の河口部西岸にある。
古くから山陽道及び山陰と山陽を結ぶ交通の要衝として栄えてきた[1]。市域を東西に貫通する形で山陽自動車道、国道2号、国道190号が通り、国道2号に国道190号が西部で合流している。
地形
山地
- 主な山
河川
- 主な川
湖沼
- 主な湖
気候
比較的温暖で瀬戸内海式気候に属しているが、本州の西端に近く日本海からもさほど離れていないこともあって、冬季は曇り・雨の日が多く日本海性気候のようでもあり、二面性を持っている。
地域
1940年、小野田町と高千帆町の合併により発足。高千帆町には5大字が存在したため、それを継承し、大字未設置だった小野田町は全町をもって大字小野田となり、6大字となった。その後、宇部市東須恵の一部を1943年と1989年の2度にわたって編入しており、前者は丸河内、後者は東須恵となっている。また、第二次世界大戦後には埋立地に新たに西沖が発足したため、小野田市には最も多い時期で9大字が存在した。ただし、東須恵は山陽小野田市合併後に廃止されたため、現在は8大字が残る。
- 小野田(旧小野田町)
- 高畑(旧高千帆町)
- 有帆(旧高千帆町)
- 千崎(旧高千帆町)
- 西高泊(旧高千帆町)
- 東高泊(旧高千帆町)
- 丸河内(旧宇部市東須恵。1943年編入)
東須恵(旧宇部市東須恵。1989年編入ののち、2014年廃止)
- 西沖(1968年、埋立地に新設)
その後、1986年より近年までの間に住居表示が実施されている。大字ごとに列挙する。なお、発足年については判明しているもののみ記載する。
- 小野田
- 北竜王町(1986年)
- 中央1丁目~4丁目(1988年)
- 港町(1988年)
- 大学通1丁目~2丁目(1丁目は1988年、2丁目は2017年)
- 栄町
- 中川1丁目~6丁目
- 稲荷町
- 住吉本町1丁目~2丁目
- 高栄1丁目~3丁目
- 南竜王町
- セメント町
- 須恵1丁目~3丁目
- 平成町
- 赤崎1丁目~4丁目
- 新沖1丁目~3丁目
- 叶松1丁目~2丁目
- 波瀬1丁目
- 千代町1丁目~2丁目(2丁目は2006年。また、東須恵の一部を含む)
- 東須恵
- 有帆
- 西高泊
- 千崎
- 東高泊
- 石井手1丁目(2000年)
- 揥山(くし山)[注釈 2] 1丁目~3丁目(2000年)
- 高千帆1丁目~2丁目(千崎の一部を含む?)
- 日の出1丁目~4丁目
- 新生1丁目~3丁目
- 旭町1丁目
旧自治体名は表記せず、大字のみを継承している。山陽町は1956年に厚狭町と埴生町が合併して発足した町であり、合併時から1961年までは大字の前に「厚狭」「埴生」を冠していた。(例:旧厚狭町厚狭→山陽町厚狭厚狭)
- 厚狭(旧厚狭町)
- 郡(旧厚狭町)
- 山野井(旧厚狭町)
- 山川(旧厚狭町)
- 鴨庄(旧厚狭町)
- 津布田(旧埴生町)
- 埴生(旧埴生町)
- 福田(旧埴生町)
なお、山陽小野田市として合併後に厚狭駅周辺の一部地域で住居表示が実施された。
人口
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山陽小野田市と全国の年齢別人口分布(2005年)
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山陽小野田市の年齢・男女別人口分布(2005年)
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■紫色 ― 山陽小野田市 ■緑色 ― 日本全国
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■青色 ― 男性 ■赤色 ― 女性
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山陽小野田市(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年)
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64,536人
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1975年(昭和50年)
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67,044人
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1980年(昭和55年)
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68,312人
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1985年(昭和60年)
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70,133人
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1990年(平成2年)
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69,481人
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1995年(平成7年)
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68,745人
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2000年(平成12年)
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67,429人
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2005年(平成17年)
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66,261人
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2010年(平成22年)
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64,550人
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2015年(平成27年)
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62,671人
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2020年(令和2年)
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60,326人
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総務省統計局 国勢調査より
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隣接する自治体
- 山口県
歴史
沿革
行政
市長
- 歴代市長
代 |
氏名 |
就任年月日 |
退任年月日
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初-3代 |
白井博文 |
2005年4月24日 |
2017年4月23日
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4代 |
藤田剛二 |
2017年4月24日 |
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警察
警察の管轄は2009年(平成21年)4月1日より全域が山陽小野田警察署になっている。宇部市に跨がる山陽小野田市立山口東京理科大学の敷地も同警察署の管轄範囲に含まれる。
消防
宇部市との消防広域化により、2011年(平成24年)4月1日に宇部・山陽小野田消防局が発足した[1]。
国家機関
議会
市議会
- 定数:22人
- 任期:2021年10月10日 - 2025年10月9日
- 議長:髙松秀樹
- 副議長:中村博行
衆議院
当落 |
候補者名 |
年齢 |
所属党派 |
新旧別 |
得票数 |
重複
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当 |
林芳正 |
60 |
自由民主党 |
新 |
96,983票 |
○
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|
坂本史子 |
66 |
立憲民主党 |
新 |
29,073票 |
○
|
施設
警察
- 警察署
- 交番
病院
ホール・集会場
- 山陽小野田市民館(中央公民館・小野田公民館併設)
- 山陽小野田市文化会館
図書館
公民館
- 赤崎公民館
- 厚狭公民館
- 有帆公民館
- 小野田公民館
- 厚陽公民館
- 須恵公民館
- 高泊公民館
- 高千帆公民館
- 出合公民館
- 埴生公民館
- 本山公民館
その他
- 山陽小野田市歴史民俗資料館
- きららガラス未来館
- きらら交流館
- 竜王山公園オートキャンプ場
- 山口県立おのだサッカー交流公園(FC宇部ヤーマンのホームグラウンド)
対外関係
姉妹都市・提携都市
海外
- 姉妹都市
国内
- 姉妹都市
- 旧小野田市時代に、小野田セメントと秩父セメント両社の合併が縁で姉妹都市提携。山陽小野田市となった後も引き続き交流を続けることとし、2007年(平成19年)12月2日に再調印を行った[3]。
経済
第一次産業
農業
特産品として「寝太郎かぼちゃ」がある[4]。名称の由来については「三年寝太郎#厚狭の寝太郎」参照。
水産業
第二次産業
工業
明治維新後、セメントを中心とした化学工業や製油を中心とした工業都市として発展した。隣接する宇部市と共に、瀬戸内工業地域の一角を担っている。
昔から工業と密接な関係があったことから、市内には現在も「セメント町」(旧・小野田セメントに由来)、「硫酸町[5]」(明治時代から硫酸を製造していた日産化学工業小野田工場に由来)の町名が残り、また小字として「火薬町」(火薬メーカーから発展した日本化薬厚狭工場に由来)も存在する[6]。
- 市内の主要企業
第三次産業
商業
- 主な商業施設
金融機関
市内に窓口があるもの
情報・通信
マスメディア
新聞社
市外局番
- 市外局番は、0836(宇部MA、市内局番は20 - 99)となっている。
郵便番号
教育
大学
- 市立
-
高等学校
- 公立
-
- 私立
-
中学校
- 公立
-
- 山陽小野田市立高千帆中学校
- 山陽小野田市立小野田中学校
- 山陽小野田市立竜王中学校
- 山陽小野田市立埴生中学校
- 山陽小野田市立厚狭中学校
- 山陽小野田市立厚陽中学校
小学校
- 公立
-
- 山陽小野田市立有帆小学校
- 山陽小野田市立高千帆小学校
- 山陽小野田市立高泊小学校
- 山陽小野田市立小野田小学校
- 山陽小野田市立須恵小学校
- 山陽小野田市立赤崎小学校
- 山陽小野田市立本山小学校
- 山陽小野田市立松原分校
- 山陽小野田市立厚狭小学校
- 山陽小野田市立出合小学校
- 山陽小野田市立厚陽小学校
- 山陽小野田市立埴生小学校
- 山陽小野田市立津布田小学校
交通
鉄道
中心となる駅:小野田駅・厚狭駅(JTB時刻表では小野田駅が中心駅と表記)
バス
路線バス
- 船木鉄道(船鉄バス) - 山陽小野田市内の路線、宇部市(市中心部および旧楠町船木地区など)と山陽小野田市を結ぶ路線、美祢市と山陽小野田市を結ぶ路線がある。
- サンデン交通(サンデンバス) - 下関市と山陽小野田市を結ぶ路線を運行する。
- 宇部市交通局(宇部市営バス) - 山陽小野田市内の一部地域と宇部市を結ぶ路線がある。
- コミュニティバス - 旧山陽町域で運行する「厚狭北部便」「ねたろう号」「いとね号」と、旧小野田市域で運行する「高畑・高泊循環線」がある。船鉄バスにより運行。
- 詳細な路線網については「小野田市公共交通マップ」を参照。
高速バス
タクシー
道路
高速道路
国道
県道
港湾
観光
名所・旧跡
- 名所
-
観光スポット
- 温泉
-
- 海水浴場
-
文化・名物
名産・特産
- 名産品
-
出身・関連著名人
脚注
注釈
- ^ 町も含めると山梨県富士河口湖町が存在する。また、過去の漢字5文字市名として大湊田名部市(現・むつ市、1959-1960年に約1年間存在)がある。
- ^ 正式表記が機種依存文字であるため、しばしばひらがなで代用される。また、「楴山」を用いることもある。
出典
関連項目
外部リンク
ウィキメディア・コモンズには、
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