哀川翔
哀川 翔(あいかわ しょう、英: Show Aikawa, 1961年〈昭和36年〉5月24日[1] - )は、日本の俳優、タレント、シンガーソングライター、司会者、ラリードライバー。本名:福地 家宏(ふくち いえひろ)[2][3]。 徳島県徳島市生まれ、鹿児島県鹿屋市出身[4]。身長178cm、血液型はAB型[1]。 来歴生い立ち1961年(昭和36年)5月24日(水曜日)、徳島県徳島市生まれ。海上自衛隊の幹部自衛官でパイロットだった父・福地家興の転勤に伴い山口県岩国市、栃木県宇都宮市、千葉県館山市と転居を繰り返した[5]。 1967年1月16日、家興が搭乗していた第21航空群第101航空隊のHSS-2が徳島沖での訓練中に第3航空群第11航空隊所属のS2F-1と空中接触し墜落、乗員全員が殉職した[6]。この時哀川は5歳だったが母親が臨月だったため、代わりに哀川が父親の遺体を確認した[3]。この事故はマスコミ各社で大きく取り上げられ、当時の新聞には待合室の椅子に座り、同行した叔父が読む新聞を覗き見する子供時代の哀川の写真が載った。この事故について哀川本人は『ファミリーヒストリー』(NHK総合、2016年10月27日放送)に出演した際に「父親のニュースを5歳ながら覚えていた」と語っていた[3]。 この後、母の実家・鹿児島県鹿屋市に転居しその後は鹿屋市で育った。鹿屋市立鹿屋小学校、鹿屋市立第一鹿屋中学校、鹿児島県立高山高等学校、東京工学院専門学校卒業(親に学費を出して貰っていたため、無遅刻無欠席を徹した)。なお、本籍地は生まれて今日までずっと祖父が住んでいた東京都となっている[5]。 高校時代までは器械体操が得意で体育教師を志しており、教員養成系の伝統校日本体育大学体育学部(東京)への進学を希望していたが願書の出し忘れにより受験ができずに終わった経験がある。専門学校在学中、雑誌『ポップティーン』のライターとなる[7]。ライター名は「カケ メグル」「ショウ・ロンリーリバー」だった[8]。 芸能活動路上パフォーマンス集団「劇男一世風靡」に所属し、「前略、道の上より」で「一世風靡セピア」メンバーとしてレコード・デビュー。1986年には「青の情景(シーン)」でソロデビューを果たす。 1988年、テレビドラマ『とんぼ』に出演。1990年には、Vシネマ『ネオチンピラ 鉄砲玉ぴゅ〜』、映画『獅子王たちの夏』の主役に抜擢される。 1995年には「あいかわ翔」名義で監督デビュー。助演男優として『棒の哀しみ』や『うなぎ』といった作品にも出演し、テレビドラマやテレビコマーシャルへの出演機会が増え始める。2004年に出演した映画『ゼブラーマン』で主演作品100本の快挙を成し遂げる。 近年はバラエティ番組にも出演。 モータースポーツ活動車好きで、映画『SS エスエス』出演の際、三菱・スタリオン4WDラリーを見た時「鳥肌が立った」とコメント(後に、ラリージャパン2007開会式に映画宣伝を兼ねゲスト出演)。またラリー出場ドキュメント撮影のため[10]、国際C級ライセンス(レース除外)を取得、映画『SS』に登場したフォード・フィエスタSTでラリージャパン2008にプライベーターエントリーで出走。DAY2でリタイアしたものの、スーパーラリー規定によりペナルティ加算を受け復帰し、その後は走り切った[10]。 同じくドキュメント撮影[11]のため、2009年にヒルクライム競技の最高峰であるパイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムに出場、「オープンクラス(市販車改造クラス)」にて5位(全7台。2台リタイア)[12]。この時はコ・ドライバーに、ドライビングコーチ役のプロドライバー、奴田原文雄が搭乗した。 2010年は自らのチーム「TEAM SHOW」を結成してラリージャパンに参戦(哀川はフォードフィエスタSTを奴田原はフォードフィエスタR2をドライブ)、2011年からは「FLEX FEDERAL SHOW AIKAWA Racing」を結成しアジアクロスカントリーラリーに参戦。2011年・2012年は自らドライバーとして参戦し、2012年にはクラス優勝も果たした[13]。また2012年パイクスピークには、トヨタ・モータースポーツ有限会社(TMG)製のパワートレインを搭載した電気自動車の「TMG EV P002」で参戦。ドライバーは奴田原で、こちらもクラス優勝を飾った上総合でも6位に入った。この他、全日本ラリー選手権にもトヨタ・86で自らステアリングを握って参戦。北海道ではリタイアに終わったが、渋川ではクラス8位で完走した[14]。 2013年からは自らは監督業に専念し、ドライバーにはタレント仲間であるヒロミなどを起用しクロスカントリーラリーに参戦。また同年からカーディーラーのFLEXがタイトルスポンサーに就任しており、公式サイトではFLEX RACING TEAM SHOWとしての活動が記録されている[15]。 2016年には3年ぶりに自らステアリングを握り、トヨタ・アクアでTGRラリーチャレンジに参戦。C-1クラスで6位で完走した[16]。2017年にも続けてラリーチャレンジの3戦にスポット参戦。マシンは前年と同じくアクア。木曽ではC-1クラス6位、渋川ではクラス9位、新城はクラス8位(ゲスト参戦)でそれぞれ完走している。2018年も奴田原をコ・ドライバーとして同クラスに参戦、茅野では10位で完走した。2019年はマシンをトヨタ・ヴィッツに、2021年はトヨタ・ヤリスにそれぞれ切り替えて参戦を継続している。 2022年、哀川が総監督を務めた「FLEX SHOW AIKAWA Racing with TOYO TIRES」が、9月のラリー北海道、11月のジャパンクロスカントリーラリーと、2連覇を成し遂げた[17]。 私生活1995年に元女優の青地公美と結婚[18]。青地は再婚で、青地の3人の連れ子(長女・長男・次男)の父親となり、後に青地との間に2人の実子(三男・次女)を儲けた[19]。 人物趣味は釣り[1]、ゴルフ[1]、昆虫採集(カブトムシ、クワガタムシ)、メダカの飼育である。 朝日の昇る前から起き、家族が目を覚ます前に散歩をするためか、夕方には既に眠くなり、20時か21時には床に入るという[20]。 RIKACOとは家が隣同士。家族ぐるみでの付き合いで互いの自宅で頻繁に食事をしている[21]。 喫煙者である。 自身がモノマネされることを好意的に見ており、山口智充、あいかわい翔、有吉弘行、花香よしあき、伊達みきおに対して「面白いから今後も宜しく頼む」と語りかけたほか、映画で共演した自身のそっくりタレントの哀小出翔の芸名の名付け親も哀川とのこと。 芸能人の運動会番組で短距離走に出場した際に、後の芸能人最速男井手らっきょ(当時は井手ひろし)と対戦し、一度はリードを許したものの、ゴール前で追い抜いて勝ったことがある。また、この番組収録の後に自身が病院送りとなった。 家族妻とは六本木のカラオケ屋「弐壱」にて武蔵丸光洋の大関昇進パーティーに参加した際に出会った。青地はその日、矢沢永吉の妻とパーティーに来ていた[5]。結婚後青地は福地公美名義で哀川の所属事務所の社長を務め[22]、哀川の主演映画の企画プロデュースなども手がける。 5人の子供(三男、二女)を持つ親であり、長女はcossamiのMINAMI。次男はSCANDALのマネージャー[23]。末っ子で次女は福地桃子。長女・長男・次男は妻の連れ子、三男・次女は哀川の実子であるが[19]、5人共に「全員俺の子供」という方針で接している[24]。妻の前夫とも家族ぐるみの交流があり、長女・長男の結婚式には前夫も招いている[19][18]。 MINAMIとはミュージカル『HEADS UP!』[25][26]や『さんぽサンデー』[27]『徹子の部屋』[18]などで共演、福地とは『借王(シャッキング)〜華麗なる借金返済作戦〜』[28]、『キズナ・ワーク』[29]などにて共演している。 2016年10月27日放送の『ファミリーヒストリー』で本名を公表[2][3]。また、哀川翔の由来は、「哀」しみを「川」に流して「翔」びたて、であると明かした。先祖は佐賀鍋島藩の家臣である福地家であり、父方の祖父は満州で警務官僚として働いていたが、1945年9月、ソ連侵攻からの避難民の警護任務中に匪賊の銃撃を受け死亡した。父方の祖母も生後間もない娘と共に満州で死亡。哀川の父の弟妹二人だけが父の部下に救出され、日本に帰国した。長男だった哀川の父は病気を理由に佐賀の実家に預けられており、そこで親兄弟の死を知らされた[3]。 昆虫飼育2000年代後半ごろから、各メディアでしばしば昆虫好きであると紹介されるようになる(別に隠していたわけではなく、いわゆる「意外な一面」的なクローズアップのされ方)。特にカブトムシについては2015年までに約2万5000匹を羽化させた実績(幼虫のエサも自作)があり「カブトムシ愛好家」という肩書きで紹介されることがある(ただしクワガタムシも好きであり採集や繁殖も行っている。)。2015年に公開された昆虫生態ドキュメンタリー風映画『アリのままでいたい』には出演していないにもかかわらず、初日舞台挨拶回を鑑賞し希望する人(中学生以下)に、自ら羽化させ育てたカブトムシの成虫200匹(ペア100組)をプレゼントしたこともある。これは、配給元の東映が「虫の魅力を知ってほしい」との理由から、芸能界屈指の昆虫愛好家でカブトムシを毎年数千匹繁殖させている哀川に依頼したことで実現した。哀川は快諾し、自身はVTR出演となり、映像を通じて鑑賞した来場者へコメントを発表した。なお、東映によると、来場者プレゼントで生物が配られたのは初めてとのこと。 なお、2015年は育てたカブトムシのうち1匹が全長88ミリメートルに達し、普通のカブトムシとしては世界記録級の大きさだったためギネスブックへ申請(昆虫雑誌『BE-KUWA』でのカブトムシ飼育ギネスコンテストでは見事ギネスを獲得した。また、同誌で大きく育った理由に関して「エサの配合が上手くいったのではないか」とコメントしている。)したり、同年に羽化させたカブトムシの2匹が一説には確率一万分の一とも言われる雌雄モザイク(雌雄同体)であったことが判るなど、昆虫に関する報道が相次いだ[30]。 北海道遠軽町丸瀬布昆虫生態館 特別学芸員に就任しており、2012年10月にはカブトムシやクワガタ26匹を哀川の特設展示コーナー「哀川翔アニキの森」が設置された[31]。 受賞歴
出演テレビドラマ
配信ドラマ
映画
Vシネマ
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関連書籍
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脚注
関連人物外部リンク
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