ぴあ
ぴあ株式会社(英: PIA CORPORATION[3])は、東京都渋谷区東にあるチケット事業・出版事業の会社。東京証券取引所プライム市場に上場している。 概説雑誌『ぴあ』は、中央大学の学生だった矢内廣が1972年に学生起業で創業して創刊し、映画情報とコンサート情報をまとめた雑誌として出版された[注釈 1]。1984年に電話注文でコンサートやイベントのチケットを予約販売をする『チケットぴあ』を開始して人気を博し[4]、1999年にチケット販売専用のWebサイト「チケットぴあ」を開始している。 雑誌『ぴあ』は薄い装丁で小さな文字を用いて「できるだけ客観的で完全な“情報のインデックス”」を目指し[4]、1984年頃の発行部数は毎号約45.7万部で[4]、購読者は20歳代サラリーマンやOL、大学生、高校生の合計が75%、残りが主婦や中学生で若年層がその大半[4]であったが、『ぴあ 首都圏版』2011年7月21日発売号を最後に休刊している[5]。表紙は1975年9月号からイラストレーター及川正通が担当し「最も長期間にわたり同じ雑誌の表紙イラストを書き続けた人物」として、2007年にギネス世界記録に登録されている。 2020年には、横浜みなとみらい地区に収容人数1万人規模の音楽専用アリーナ「ぴあアリーナMM」を開設した[6](同年7月10日正式開業[7])。 沿革
事業所
チケット流通事業日本初のコンピュータオンラインチケット販売システム「チケットぴあ」が1984年にスタートした。今では、音楽、演劇、スポーツ、映画及びレジャーなど常時2万件のイベントが登録され、年間で7,000万枚ものチケットを発券、日本最大級の取り扱い規模となっている。会員数も1,700万人を超える[17]。 チケットぴあの販売業務用の端末を書店を中心に設置し、チケットぴあのお店を展開。その後、コンビニエンスストアのセブン-イレブン、ファミリーマートと連携し、チケットの購入、インターネット購入分の支払い、発券などを可能にし、全国38,000ヵ所を超える店舗ネットワークを運営する。 以前はインターネット販売には消極的で、主に電話予約にて販売を行なっていたジャニーズ事務所所属タレントの興行のチケット販売においても、独自のインターネット販売システムを構築しインターネット販売への切り替えに成功している例もあり、他のチケッティングサービス会社に比べて、取り扱い件数が格段に多い。 そのほか、そのチケット販売のノウハウを活かし、様々な興行元、スポーツ団体などと提携し、幅広くチケッティング業務を請け負う。オリンピック、ワールドカップなどの国際的規模の大型イベントのチケッティング業務も行っている。 これまで、ぴあがチケッティング業務を担当した国際大会
主催・出資事業コンテンツホルダー、プロモーター、放送局などのメディアやエンタメ関連企業と連携し、さまざまなジャンルの興行イベントの主催、企画・制作から運営までを行う。 これまで、ぴあが主催・出資した主な興行これまで、ぴあが主催・出資した主な興行は、次の通り。[19]
ホスピタリティ事業2023年度から、スポーツの大会やイベントにおいて高付加価値の体験を提供するホスピタリティ事業に本格参入した。観戦・鑑賞のためのVIPルーム等のトップカテゴリーのチケットに、クオリティの高い飲食やギフト、サービスの提供を組み合わせて、エンタテインメントを最高の環境で楽しめる「ホスピタリティプログラム」の企画、制作、販売、運営までを一気通貫で提供している[20]。 実績
ソリューション事業ぴあは、スポーツ団体や興行主催者、ホール・劇場などに、チケット販売システムを提供し、配券業務、販売サイトの構築・運営、プロモーションなどを幅広く業務を請け負うソリューション事業を展開している。
ホール・劇場事業エンタテインメント市場の好況、東京オリンピックを見据えた会場の改修等により、首都圏のホールや劇場などの会場不足が深刻化(「2016年問題」)。ぴあは、民間企業として初めて単独で、1万人規模の会場の建設に取り組み、ホール・劇場の運営事業に本格的に着手することになった。 ぴあアリーナMM2017年、ぴあは横浜・みなとみらい地区に収容客数1万人規模の音楽アリーナ「ぴあアリーナMM」を建設することを発表[6]。2020年7月10日に開業。こけら落とし公演は、横浜出身のゆずが行う[21]予定だったが、新型コロナウイルス流行の影響により延期され、映像配信(事前収録)となった[22]。アリーナの構造は、地下1階・地上4階建ての縦に長いハコ型となっていて、ステージと客席の距離が近いのが特徴。館内には売店のほか、開場前から利用できるラウンジを設置。2階には公演日以外も営業するカフェを併設する。みなとみらい線みなとみらい駅徒歩7分、JR桜木町駅徒歩8分、横浜駅も徒歩圏内[6]。 →「ぴあアリーナMM」も参照
メディア&プロモーション事業ぴあは、1972年に情報誌『ぴあ』を創刊、出版社として事業をスタートし、多数の出版物を世に送り出し続けている。また、WEBサイトの構築・運営、各種キャンペーンを展開し、エンタテインメントやレジャーに関する幅広い情報を発信している。 ぴあ(アプリ)2011年に休刊した情報誌『ぴあ』が多くの読者に提供していた“エンタテインメントの偶然の出会いと発見”を、インターネットの世界でもう一度復活させたいと、2018年11月に、「ぴあ(アプリ)」を創刊[23]。その後、情報の取り扱い範囲を拡大し、首都圏版に続き、関西版、中部版がスタートしている[24]。 映画、ステージ、アート、音楽、クラシック、イベント、フェスなどの開催情報から、ニュース、著名人エッセイ連載などのコンテンツまで、ひとつのアプリに凝縮されている。「今すぐぴあする」という検索機能では、「いま」「ここ」で行われているイベント情報を一覧で見ることができる。 雑誌
ムック現在は「ぴあMOOK」としてジャンルを問わず多数のムックを出版している。
写真集
かつて発行していた雑誌
その他様々なCSR活動・貢献
脚注注釈
出典
外部リンク
|