上挙母駅(うわごろもえき)は愛知県豊田市金谷町にある、名古屋鉄道三河線の駅である。駅番号はMY06。
歴史
1973年(昭和48年)まで、この駅から挙母線が分岐していた。また豊田新線(後の豊田線)建設にあたっては上挙母駅周辺に車両基地を建設する構想があったが[1]、この構想は実現しなかった。
駅構造
20m車6両編成対応の島式1面2線の地上駅である。貨物を取り扱っていた頃は4線あったほか、貨物廃止後は両面ホームの中線を抱き込んだ2面3線の島式ホームに改造されて中線に挙母線の列車が発着していた[4]。挙母線廃止後も土橋駅方面には分岐の跡が残っており、保守用車両が留置されている。2番線が直線になっているが、列車はスプリングポイントで左側通行となる。
駅集中管理システムを導入した無人駅となっており、隣の豊田市駅より遠隔管理されている。駅舎は開業当時のもので[4]、ホームとは猿投寄りの構内踏切で行き来できる。改札口付近には自動券売機(継続manaca定期乗車券及び新規通勤manaca定期乗車券の購入も可能ではあるが、名鉄ミューズカードでの決済は7:00~22:00に限られる)と自動精算機(ICカードのチャージ等も可能)を1台ずつ備えている[5]。ホームには三河線ワンマン運転の支援設備としてセンサーポールが設置されていたが[6]、同システムの運用終了により撤去された[7]。
三河線の列車は最大4両編成であるが、早朝深夜には豊田線で使用される100系電車が豊田市駅 - 土橋駅間で運転される(早朝の土橋駅→豊田市駅は営業運転、深夜の豊田市駅→土橋駅は回送運転)ため、上挙母駅のホームおよび交換設備の線路は6両分の延長がある(まれに名古屋市交通局の車両が豊田市駅 - 土橋駅で試運転を行っているのも理由)。
のりば
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ホーム
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知立方面。左に分岐している側線が元・挙母線分岐線
-
駅名標
配線図
上挙母駅 構内配線略図(現在)
← 豊田市・ 猿投方面 |
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→ 知立方面 |
凡例
出典:[12] |
挙母線分岐駅時代の上挙母駅 構内配線略図(1957年、2面4線時代)
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↑ 大樹寺方面 |
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← 西中金方面 |
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→ 知立方面 |
凡例
出典:停車場配線略図 昭和32年調査[13] |
利用状況
- 『移動等円滑化取組報告書』によると、2020年度の1日平均乗降人員は3,661人である[14]。
- 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は3,569人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中120位、 三河線(23駅)中12位であった[15]。
- 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は2,348人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中158位、 三河線(38駅)中17位であった[16]。
『愛知県統計書』『愛知県統計年鑑』『豊田市統計書』各号によると、一日平均乗車人員および一日平均乗降人員の推移は以下の通りである。
一日平均乗車・乗降人員の推移
年 | 乗車人員 | 乗降人員 | 備考 |
---|
総数 | 定期 | 総数 | 定期 |
---|
1920(大正09)年度 | 57 | | 102 | | 8月31日開業[17] |
1921(大正10)年度 | 38 | | 85 | | [18] |
1922(大正11)年度 | | | | | |
1923(大正12)年度 | | | | | |
1924(大正13)年度 | | | | | |
1925(大正14)年度 | | | | | |
1926(大正15)年度 | | | | | |
1927(昭和02)年度 | | | | | |
1928(昭和03)年度 | | | | | |
1929(昭和04)年度 | | | | | |
1930(昭和05)年度 | | | | | |
1931(昭和06)年度 | | | | | |
1932(昭和07)年度 | | | | | |
1933(昭和08)年度 | 41 | | 78 | | [19] |
1934(昭和09)年度 | 66 | | 123 | | [20] |
1935(昭和10)年度 | 59 | | 110 | | [21] |
1936(昭和11)年度 | 58 | | 108 | | [22] |
1937(昭和12)年度 | 361 | | 444 | | [23] |
1938(昭和13)年度 | 211 | | 447 | | [24] |
1939(昭和14)年度 | 377 | | 759 | | [25] |
1940(昭和15)年度 | 405 | | 835 | | [26] |
1941(昭和16)年度 | | | | | |
1942(昭和17)年度 | | | | | |
1943(昭和18)年度 | | | | | |
1944(昭和19)年度 | | | | | |
1945(昭和20)年度 | | | | | |
1946(昭和21)年度 | | | *871 | | [27] |
1947(昭和22)年度 | | | | | |
1948(昭和23)年度 | | | | | |
1949(昭和24)年度 | *1068 | | *2756 | | 期間は1949年5月 - 1950年4月末[28] |
1950(昭和25)年度 | *822 | | *1646 | | 期間は1949年11月 - 1950年10月末[29] |
1951(昭和26)年度 | *1039 | | *2055 | | [30] |
1952(昭和27)年度 | 1003 | | 2021 | | [31] |
1953(昭和28)年度 | 966 | | 1931 | | [32] |
1954(昭和29)年度 | 904 | | 1808 | | [33] |
1955(昭和30)年度 | 791 | | 1581 | | [34] |
1956(昭和31)年度 | 792 | | 1587 | | [35] |
1957(昭和32)年度 | 811 | | 1621 | | [36] |
1958(昭和33)年度 | | | | | |
1959(昭和34)年度 | | | | | |
1960(昭和35)年度 | | | | | |
1961(昭和36)年度 | | | | | |
1962(昭和37)年度 | | | | | |
1963(昭和38)年度 | | | | | |
1964(昭和39)年度 | | | | | |
1965(昭和40)年度 | 1173 | 725 | 2324 | 1450 | [37] |
1966(昭和41)年度 | 1116 | 703 | 2195 | 1406 | [38] |
1967(昭和42)年度 | 1094 | 659 | 2148 | 1318 | [38] |
1968(昭和43)年度 | 1127 | 672 | 2211 | 1344 | [38] |
1969(昭和44)年度 | 1119 | 642 | 2194 | 1284 | [39] |
1970(昭和45)年度 | 1135 | 642 | 2227 | 1284 | [39] |
1971(昭和46)年度 | 1072 | 608 | 2089 | 1216 | [39] |
1972(昭和47)年度 | 1022 | 548 | 1984 | 1096 | [40]挙母線廃止 |
1973(昭和48)年度 | 937 | 507 | 1846 | 1014 | [40] |
1974(昭和49)年度 | 968 | 541 | 1906 | 1082 | [40] |
1975(昭和50)年度 | 913 | 517 | 1798 | 1033 | [41] |
1976(昭和51)年度 | 847 | 501 | 1684 | 1002 | [42] |
1977(昭和52)年度 | | | 1657 | 994 | [43] |
1978(昭和53)年度 | 851 | 504 | 1690 | 1007 | [44][43] |
1979(昭和54)年度 | 879 | 533 | 1750 | 1066 | [45][46] |
1980(昭和55)年度 | 905 | 572 | 1806 | 1144 | [47][46] |
1981(昭和56)年度 | 928 | 608 | 1854 | 1216 | [48][49] |
1982(昭和57)年度 | 933 | 620 | 1920 | 1280 | [50][49] |
1983(昭和58)年度 | 920 | 614 | 1836 | 1228 | [51][52] |
1984(昭和59)年度 | 971 | 664 | 1938 | 1328 | [53][52] |
1985(昭和60)年度 | 1051 | 737 | 2144 | 1496 | [54][52] |
1986(昭和61)年度 | 1078 | 764 | 2262 | 1626 | [55][52] |
1987(昭和62)年度 | 1075 | 750 | 2264 | 1598 | [56][52] |
1988(昭和63)年度 | 1068 | 729 | 2135 | 1458 | [57][58] |
1989(平成元)年度 | 1092 | 746 | 2182 | 1492 | [59][58] |
1990(平成02)年度 | 1110 | 766 | 2218 | 1532 | [60][58] |
1991(平成03)年度 | 1173 | 800 | 2345 | 1600 | [61][58] |
1992(平成04)年度 | 1175 | 794 | 2348 | 1588 | [62][58] |
1993(平成05)年度 | 1112 | 732 | 2224 | 1464 | [63][64] |
1994(平成06)年度 | 1095 | 725 | 2191 | 1450 | [65][64] |
1995(平成07)年度 | 1068 | 702 | 2137 | 1404 | [66][64] |
1996(平成08)年度 | 1078 | 707 | 2153 | 1414 | [67][64] |
1997(平成09)年度 | 1069 | 708 | 2134 | 1416 | [68][64] |
1998(平成10)年度 | 1112 | 734 | 2319 | 1556 | [69][70] |
1999(平成11)年度 | 1148 | 767 | 2296 | 1534 | [71][70] |
2000(平成12)年度 | 1183 | 801 | 2451 | 1686 | [72][70] |
2001(平成13)年度 | 1217 | 789 | 2423 | 1578 | [73][70] |
2002(平成14)年度 | 1239 | 781 | 2464 | 1562 | [74][70] |
2003(平成15)年度 | 1327 | 850 | 2646 | 1700 | [75][76] |
2004(平成16)年度 | 1345 | 846 | 2689 | 1692 | [77][78] |
2005(平成17)年度 | 1372 | 871 | 2746 | 1742 | [79][78] |
2006(平成18)年度 | 1437 | 911 | 2875 | 1822 | [80][78] |
2007(平成19)年度 | 1528 | 980 | 3062 | 1960 | [81][78] |
2008(平成20)年度 | 1548 | 972 | 3106 | 1944 | [78] |
2009(平成21)年度 | 1574 | 1002 | 3163 | 2004 | [82] |
2010(平成22)年度 | 1572 | 1009 | 3159 | 2018 | [82] |
2011(平成23)年度 | | | 3222 | 2086 | [82] |
2012(平成24)年度 | | | 3369 | 2204 | [82] |
2013(平成25)年度 | | | 3569 | 2332 | [82] |
2014(平成26)年度 | | | 3771 | 2466 | [83] |
2015(平成27)年度 | | | 4069 | 2650 | [83] |
2016(平成28)年度 | | | 4322 | 2806 | [83] |
2017(平成29)年度 | | | 4438 | 2866 | [83] |
2018(平成30)年度 | | | 4655 | 3064 | [83] |
2019(令和元)年度 | | | 4792 | 3192 | [84] |
2020(令和02)年度 | | | 3661 | | [14] |
* 千人単位からの概算値
駅周辺
隣の駅
- 名古屋鉄道
- MY 三河線(山線)
- 豊田市駅(MY07) - 上挙母駅(MY06) - 土橋駅(MY05)
- 挙母線(廃止)
- 上挙母駅 - トヨタ自動車前駅
脚注
注釈
- ^ 名鉄公式サイトにおいては「三河線(知立〜猿投)」と表記される[10]。
出典
- ^ 『読売新聞』1978年3月18日中部朝刊中京讀賣17頁「名鉄豊田新線 来春の開通目ざし急ピッチ 用地交渉、今月にも決着 ダイヤ最終案もできる」(読売新聞中部本社・名古屋総局)
- ^ 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、45頁。ISBN 978-4107900258。
- ^ a b 神谷力(編)『三河を走って85年―三河線・挙母線とともに歩んだ郷土の歴史と文化』郷土文化社、2000年、235頁。ISBN 978-4876701292。
- ^ a b 清水武『名古屋鉄道各駅停車』洋泉社、2016年。ISBN 978-4-8003-0800-9。
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- ^ 清水武「名古屋鉄道各線相互の直通運転」『鉄道ピクトリアル』第246巻、電気車研究会、1971年1月、64頁。
- ^ 太田貴之「輸送と運転 近年の動向」『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、38頁。
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- ^ 清水武、田中義人『名古屋鉄道車両史 下巻』アルファベータブックス、2019年、185頁。ISBN 978-4865988482。
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- ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。
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- ^ 『愛知県統計書. 大正10年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
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- ^ 『愛知県統計書. 昭和11年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『愛知県統計書. 昭和12年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『愛知県統計書. 昭和13年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『愛知県統計書. 昭和14年 第1編』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 『愛知県統計書. 昭和15年 第1編 第1編 土地、戸口、其他』、(国立国会図書館デジタルコレクション)
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- ^ a b c d e 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 平成25年版』、豊田市、2015年、256-257頁
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- ^ 豊田市総務部庶務課(編)『豊田市統計書 令和元年版』、豊田市、2021年、258-259頁
関連項目
ウィキメディア・コモンズには、
上挙母駅に関連するカテゴリがあります。
外部リンク