ロケットマン (水木しげるの漫画)
『ロケットマン』は、水木しげるによる日本の漫画、また同作に登場するキャラクターの名前。貸本漫画であり、水木しげるの漫画デビュー作でもある。 概要紙芝居作家だった水木しげるは、紙芝居業界の衰退を契機に貸本漫画家への転進を決意。1957年秋頃から2ヶ月程を費やし『ロケットマン』を描き上げ[1]、表紙を加太こうじに描いてもらう[2]。1958年2月25日に貸本向けの単行本として兎月書房より刊行され、漫画家デビューを果たす。ちなみに水木はデビュー前に、宮健児が途中まで描いた貸本漫画『赤電話』の完成に協力した事があり、著書によっては『赤電話』を処女作、『ロケットマン』をデビュー作、と分けて書かれているものもある[3]。 『ロケットマン』はデビュー作にして「水木しげる」らしさが随所に見られる作品であり、後年の作品で使われる設定なども幾らか見られる。また、漫画評論家の梶井純は、無茶苦茶(肯定的な意味で)といってもいい展開の面白さは、多くの貸本漫画の処女作中で群を抜くと評価している[1]。 本作は、中野書店が昭和55年12月に『怪獣ラバン』『怪奇猫娘』『地獄の水』『ロケットマン』を4冊一纏めで出した『水木しげる初期作品集』として500部限定で復刻された後、講談社より平成14年10月26日に『水木しげるオフィシャルBOX 世界妖怪遺産』の付録として再復刻され、更に平成22年11月29日に小学館クリエイティブより『ロケットマン 限定版BOX』(4200円。付録として『プラスチックボーイ』も復刊)として、初めて一般の刊行書としても復刻された。 あらすじ夜空に現れた「第二の月」を調査するため上津戸博士はロケットで出発するが、怒雷博士の陰謀によりロケットは墜落し、遺体を海に沈められてしまう。しかし、墜落前に宇宙で謎の生物と接触していた上津戸博士は「グラヤ」という怪物として復活を果たし、怒雷博士のロボット「ネオドライ」と対決する。さらに、謎のヒーロー「ロケットマン」も参戦し怒雷博士を追いつめる。 主な登場人物
単行本
参考文献
脚注外部リンク伝統のデビュー作品特集!素晴らしき哉デビュー! - 小学館クリエイティブ |