スヴァーヴァスヴァーヴァ(Sváfa または Sváva、スヴァとも)は北欧神話に登場する人物で、ワルキューレとされる。彼女についての記述は、ヒョルヴァルズルの息子ヘルギの歌(参考:古エッダ)にある[1]。物語中の、エイリミ(Eylimi)王の娘であるとの記載から、竜殺しの英雄シグルズの母方の叔母にあたることになる[2]が、この血縁関係については語られていない。 語源このワルキューレの名前については、「人々を眠らせる者」[3]または「スエビ族」[4]を意味するとの学説がある。同じ詩の中には、シズレクのサガ(Þiðrekssaga)にも登場するスヴァーヴニル(Sváfnir、眠る人)王とスヴァーヴァランド(Sváfaland)王国も登場するが、スヴァーヴァと彼らとの間に血縁関係等は存在しない。 ヒョルヴァルズルの息子ヘルギの歌からの要約この節は左記記事の要約である。詳細については、ヒョルヴァルズルの息子ヘルギの歌(Helgakviða Hjörvarðssonar)を参照のこと。 ヘルギとスヴァーヴァの出会いヒョルヴァルズ(Hjörvarðr)王とシグルリン(Sigrlinn)の息子である物静かな男はまだ名を与えられていなかった。ある日、物静かな男は仲間と遠乗りするスヴァーヴァに目を奪われる。この出会いの結果として、スヴァーヴァは、物静かな男にヘルギ(Helgi)という名を与え、蛇と魔法のルーンが刻まれたグレートソードのありかを教えた。 ヘルギはスヴァーヴニルの仇を討ち、スヴァーヴァと結婚するヘルギは軍を率いて、かつてスヴァーヴァランド(Sváfaland)を焼いたフローズマル(Hróðmarr)王を討ち、祖父であるスヴァーヴニル(Sváfnir)王の仇討ちを果たした。戦いを経て名声を得たヘルギは、エイリミ王の元を訪れ、その娘であるスヴァーヴァとの仲を許される。愛し合った二人だったが、スヴァーヴァは父王の下に留まることになり、ヘルギは一人で戦に赴くようになった。 ヘルギの死ヘルギは、フローズマル王の息子アールヴ(Álfr)との決闘の最中に、致命傷を受けてしまう。死の間際、ヘルギはスヴァーヴァに兄弟のヘジン(Heðinn)と結婚するように頼んだ。ヘジンは、ヘルギの仇を討つまで戻らない決意を伝えるとともに、スヴァーヴァに口付けを願った。 ヘルギとスヴァーヴァには転生の伝がある。 出典
参考文献
外部リンク
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