ジュリアン・アラフィリップ
ジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、1992年6月11日 - )は、フランス出身の自転車競技(ロードレース)選手。 経歴アラフィリップはマッサーでありスカウトマンのジョアン・モリーに発見された。彼は若いフランスライダーのマネージャーを務めておりサン=タマン=モンロンに住んでいた。その町は2013年ツール・ド・フランス第13ステージの舞台にもなった街である。13歳の頃から自転車に乗りはじめたアラフィリップは、今でもたまに叩くドラムよりも自転車を好み、「僕の父はオーケストラの指揮者だった。だから僕は音楽とリズムが好きなんだろう。音楽は僕のライディングにエネルギーを与えてくれてるんだろうね。」と話す。様々な自転車競技に通じ、シクロクロスのフランス選手権U23カテゴリーでは2回優勝した。その後、エティックス・クイックステップのコンチネンタルチームEtixx-Ihnedに迎えられた。 2年目のプロシーズンである2015年のアルデンヌ・クラシックにおいて、フレッシュ・ワロンヌで2位、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュでも2位と驚きの成果をあげ、続くツアー・オブ・カリフォルニアでは山岳ステージの山場、マウントバルディを制してステージ優勝と総合ジャージに袖を通し、彼の底無しの潜在能力をカリフォルニアで証明した。「自分に自信を持ってもっと強くなる。2015年は好調のスタートだ。今年は一歩一歩この成長を続けていきたい」[3] 2017年、パリ〜ニース第4ステージの山岳TTでは並み居る強豪を抑えて優勝し、総合ジャージに袖を通した[4]。ブエルタ・ア・エスパーニャの第8ステージでは、ラファウ・マイカとヤン・ポランツとのスプリントで圧勝し、自身初のグランツール区間優勝を果たした。 2018年、フレッシュ・ワロンヌにて、念願のクラシック初勝利[5]。ツール・ド・フランスではピレネー山脈三連戦の初日、第10ステージにて逃げ集団より抜け出し独走でツールステージ初優勝を飾る。また、アルプス初戦の第16ステージでも独走勝利を果たし、最終的には合計4の超級山岳を制し山岳賞を獲得した。 2019年、ミラノ〜サンレモにて、モニュメント初制覇[6]。ツール・ド・フランス第3ステージでは残り16km付近から抜け出して独走勝利。総合でも首位に立ち、フランス人選手としては2014年のトニー・ガロパン以来、5年ぶりにマイヨ・ジョーヌを手に入れた[7]。第6ステージで一旦マイヨジョーヌを手放すも、第8ステージで奪還[8]。第13ステージの個人タイムトライアルでは、本命と目されていたゲラント・トーマスに14秒差を付けてのステージ勝利。フランス人によるツール・ド・フランスでの個人タイムトライアル優勝はプロローグを含めれば18年ぶり、含めなければ32年ぶり。マイヨジョーヌを着たフランス人としてはローラン・フィニョン以来、35年ぶりの勝利となった[9][10]。ピレネーの山頂フィニッシュが設定された第14、15ステージを終えてもマイヨジョーヌをキープ[11]。アルプス3連戦初日となる第18ステージでも総合首位を守ったが、第19ステージでタイムを失いエガン・ベルナルに総合首位の座を明け渡す結果となった[12][13]。続く第20ステージでも3分以上遅れ最終的に総合5位という結果となったが、ステージ2勝と14日間マイヨジョーヌを着用したことが評価されスーパー敢闘賞が贈られた[14]。 2020年、ツール・ド・フランス第2ステージではアダム・イェーツ、マルク・ヒルシとのゴール前スプリントを制し、ステージ優勝[15]。同時にマイヨ・ジョーヌも獲得し、第4ステージまで総合首位をキープした。 世界選手権では、残り12kmの最後の登りでアタックをかけ、そのまま独走勝利。自身初、フランス人としては1997年のローラン・ブロシャール以来23年ぶりの世界王者の座を獲得した[16]。 特徴2015年のアルデンヌ・クラシックの成果から、若きクラシックレーサーとしての成長が期待されたが、ツアー・オブ・カリフォルニアではのちに世界王者となるペーター・サガンを限界まで追い詰めた(最終ステージの前日、アラフィリップは2秒差で総合首位に立ち、ペーター・サガンの優勝は最終ステージで3位以内のボーナスタイム獲得が必須となった)[17][18]。その成果から、クライマーであり総合上位を狙える選手としての才能も見出され、翌年のツアー・オブ・カリフォルニアではクイーン・ステージを制し総合優勝に輝いた[19][20]。 パトリック・ルフェーブルGMは「彼は本物で、いつも幸せそうだ。そして、いくつもの潜在能力を秘めている」と話す。 主な戦歴2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
2020年
2021年
2022年
2023年
2024年
脚注
外部リンク
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